新米コスメ技術者のドタバタ奮闘記

一人前のコスメ技術者を目指すいろはね研究員のリアルな日常をお届け

肌の感覚は意外と鈍い?⑤

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

この間は節分でしたね。

124年ぶりに節分が2月2日ということを聞いて、なんだか特別な気分になりました。

私はこの歳になっても毎年家族みんなで豆まきをします。

(豆むき出しだと掃除が大変なので、袋に入った状態ですが(笑))

その後年齢分、豆を食べるのですが、20個食べたところでもうギブアップでした…

気持ちだけでも福を身体に取り込んだということでまあ良いでしょう!

毎日を幸せに過ごすためにも、日本の風習は継承していきたいですね。

 

さて、本題に入ります。

いよいよこの話題も最後となりました。

前回はグリセリンヒアルロン酸を組み合わせたら使用感はどのようになるのか?

というのをまとめさせていただきました。

グリセリンの配合量が多ければ、べたつきや厚みがしっかりと感じられ、

逆にヒアルロン酸の配合量が多ければ、キシキシとした被膜感がしっかりと感じられ、

配合量の違いによってそれぞれの特徴が大きく表れる結果となりました。

そして、今回は前回の応用編となります。

グリセリンヒアルロン酸だけではなく、他の代表的な保湿成分も配合し、

簡単な化粧水を作ります。

それの使用感はどんなものなのか!というのをまとめていきたいと思います。

まずベースとなるグリセリンヒアルロン酸の配合量は…

E.  1-②(グリセリン10%)+  2-②(グリセリン5%+ヒアルロン酸0.05%)

こちらですね。

前回グリセリンヒアルロン酸のみの特徴が出すぎない、

最も良い配合バランスとして、Eが挙がりました。

これに下記の保湿成分を仲間に入れ、簡単な化粧水を作ります。

・1,3-ブチレングリコール(以下1,3-BGと表記)

・PCA-Na(ピロリドンカルボン酸ナトリウム)

・ベタイン

これら保湿成分の簡単な説明は、こちらの記事に記載しておりますので、

良ければ合わせてお読みください!↓

sawayaka0302.hatenablog.com

詳しい配合量は下記の通りです。

グリセリン 10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 5

グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 1

グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 4%/PCA-Na 1

グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 5%/PCA-Na 2%/ベタイン 1

計4種類の簡単な化粧水を作りました。

今まではグリセリンヒアルロン酸のみでしたので、

これらの保湿成分が追加されたことによって何が変わるのかを集中して比較しました。

それでは早速本題の結果にいきましょう!

〇結果〇

グリセリン 10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 5

⇒1,3-BGが入ったことにより、最も違うなと感じたのは、肌に滑らかに伸びていく感触です。

もともと1,3-BG自体が、グリセリンより軽く、滑らかにスルスルと滑っていくような感触ですので、それが①でも特徴として現れたのではないかと思いました。

グリセリンヒアルロン酸だけではどうしてもギシギシと肌に引っかかるような感覚が強く、あまり良い使用感とは思わなかったため、1,3-BGが入っただけでここまで感触が良くなるなんて!という驚きもありました。

ほとんどの化粧品に配合されている1,3-BGですが、その保湿性能の高さだけではなく、

感触改良の意味としても配合されているのではないかと感じました。

グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 1

⇒①より1,3-BGの配合量が5分の1に減っただけで、またグリセリンヒアルロン酸の特徴が前に出てきたように感じました。

しかし、1,3-BGが1%配合されているだけでも少し肌への滑らかさというのはあり、

改めて1,3-BGが入ることでの感触の良さというものを感じました。

グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 4%/PCA-Na 1

⇒今度はPCA-Naが加わりましたね!

ここでは保湿力の違いを大きく感じました。

PCA-Naが加わったことにより、後肌の保湿感が向上したように感じました。

配合量が分かっているので、数字のマジックということもあり得ますが…

それでも①や②に比べ、明らかに後肌のしっとり感が高まったように感じました。

グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 5%/PCA-Na 2%/ベタイン 1

⇒今度はベタインも加わりましたね!

これにより、さらに後肌のしっとり感+吸い付くようなぺたぺた感も感じました。

ここまで保湿成分が揃うと、いよいよ化粧水として形ができてきたのではないかという印象でした。

前回まではグリセリンヒアルロン酸のみでしたので、それぞれの特徴が前に出すぎて、使用感にまとまりがありませんでしたが、ここまで保湿成分が揃ってくると…

・程良い厚み、とろみ(グリセリン

・ツルツルと肌へ伸びていき、うるおいをたっぷり閉じ込める(ヒアルロン酸

・滑らかなテクスチャー(1,3-BG)

・後肌の吸い付くようなしっとり感(PCA-Na、ベタイン)

というように、これらそれぞれの特徴がバランス良く機能することで、

まとまりのある使用感へと近づいたように感じました。

 

最初1,3-BGだけが加わった時は、感触の違いが大きく出て感動しましたが、

さらにPCA-Naやベタインが加わることによって後肌の吸い付くようなしっとり感が高まるという結果にも驚きました。

化粧品に当たり前のように配合されている保湿成分も、

バラバラにすればそれぞれの特徴が大きく表れる。

そしてそれらをバランス良く配合することで、初めて使用感の良さや保湿力の向上につながるのだなということを、この実験を通して学ぶことができました。

「化粧品は混ぜ物」という言葉をよく聞きましたが、本当にそうだなと心から実感した実験となりました。

ここから代表的な保湿成分を他にも色々と配合して調整すれば、立派な化粧水になる気がした、いろはね研究員なのでした。

 

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