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自然と文明の狭間で

~ 伊豆下田の山奥に独り引きこもり自給自足生活をする阿呆の現実 ~

あんのういも

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世の中には甘味となると目の色を変える人達がいる。私も甘い物がけして嫌いではないが、その人達と比べるなら甘党とはほど遠い。ある栽培家が動画で「サツマイモを育てているが、甘い品種はたくさんは食べられない。」と言っていたが激しくこれに同意する。

にもかかわらず新たなサツマイモ品種を育ててみる事になったのは、未知の味への興味や栽培への好奇心であることに違いないが、それが目の前に安価で置かれていたというのが決定打である。それでも多少の自制心が機能し、一度抱えた複数の品種はレジ前で一品種になった。あれもこれもと手を出して植え場所に困ったり忙しさを助長するのはヤバイだろと、老い始めた脳が過去の多大なる失敗経験を理由に介入したからだ(笑)。

選んだ品種は「安納芋(あんのういも)」。当地ではこれまでずっと「紅あずま」を栽培してきたのだけれども、味や食感がかなり違うらしい。とりあえずは他の芋類と同様に暖かい室内で冬越しさせ、春先に種芋を畝に植えた。寒の戻りもあり発芽は遅かったけれど、初夏の頃になれば上の写真のように蔓を出し葉が茂った。ちなみに同じタイミングで植えた「紅あずま」より発芽も早く生育の勢いも良かった。

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種芋から育った蔓はある程度の長さになったら切り、畝に植え付ける。畝は「夏ばたけ」にある毎年サツマイモを育てている専用の場所で、ここにはもう何年も肥料を入れていないので草もロクに生えないほど(でもサツマイモは育つのよ)。ただ前年までの「地這栽培」ではなく、今年は「立体栽培」を試すため事前に支柱を立て園芸ネットを張った。ちなみに写真でネットの左側が「安納芋」、右側が「紅あずま」。植え付け直後に強烈な日射しに襲われ葉が萎びている箇所もあるが、サツマイモの蔓が強靱なのは毎年育ててきて理解しているので全然動じない。初めての時は慌てたけどね~(笑)。むしろ近くにある梅の木から散発的に投下される「梅の実爆弾」のほうが気になるわぁ。

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蔓の植え付けから一月半の状況。天候不良もあって遅れ気味ではあるけれど、まずまず順調に蔓を伸ばしている。

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芋蔓は「蔓」とは言うものの、ウリ科野菜のような「髭蔓」とは違い自らネット掴んで登っていってくれるわけではない。なので蔓がある程度伸びてくるたびに人間がネットに沿わして行かなくてはならないのだが、幸いなことにサツマイモの蔓は程良い柔軟性と張りがあって、ネットのラインに巻き付けてやるのは容易。意図を汲んで素直に受け入れるとても良い子だ。トマトにもその姿勢をぜひ見習ってもらいたい(笑)。これまでのように地這いで育てる場合は植え付け後ほぼ放任なので、それに比べれば手間は増えるが(蔓返し作業は要らなくなるけどね)、地面の占有率が減り土地を有効に利用出来るメリットは大きい。また株元部分がスッキリとするので暗部を隠れて移動するネズミ被害の軽減も期待できそうだ。

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秋が深まり涼しくなってくると蔓の成長は鈍化する。最終的な蔓の高さは株によって差があるけれど、ネット高さ1.8mを大幅に超えるような状態にはなっていない。当てずっぽで設置したけどなんとなく都合良く収まった感じ。その年の天候によって状況は変わってくるだろうけどね。

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葉が黄化してきたので、一部を試し掘り。安納芋(写真ネット手前)はまずまずの収穫だ。それに比べ従来の紅あずま(写真ネット外側)は近年にない不作!垂直に栽培すると成長ホルモンが降りやすいとかで収量が上がると巷で言われ、最低でも昨年同等の成果は得られるだろうと思っていたのでちょっと拍子抜け。ただ動画サイトでは今期のサツマイモ不作が多く報告されているので、雨の多い天候が全国的に影響した可能性が高い。そんな中での安納芋の成果は立派で、天候が良ければさらに豊作だったのかもしれない。勿論逆になる可能性もあるけど。

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収穫した安納芋を調理する。とりあえずすぐ食べてみたかったので圧力鍋を使って高速蒸し(笑)。兎にも角にも、第一印象は橙色を帯びた独特の黄色。紅あずまもそれなりに黄色くなるが、これを見ちゃうとむしろ白っぽく感じてしまう。食感については、安納芋を「しっとり」とか「粘質」、紅あずまを「ほくほく」とか「粉質」と巷では表現するが、私もそれに異議はない。風味はその見た目通り、安納芋の方が濃厚だ。収穫直後に短時間で調理した割には程良く甘みも乗っている。追熟期間を充分にとり、もっとじっくりと時間をかけて加熱調理すれば相当甘くなると予想されるが、先述のとおり甘過ぎるのも問題なので早々に消費していくことにしよう。

ちなみに紫系のサツマイモは他の品種と比べ糖度が低めだと聞く。主食代わりに常食できるレベルならそれもまた魅力的だ。もし安く入手できるならその栽培も試してみたいが。。。そのためにはまずスペースを確保しないとね(悩)。

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