「グランツーリスモ7(GT7)」レビュー(感想)|GTシリーズ史上最もリアルで最も遊びやすい!

グランツーリスモ7_GT7

満足度:8.0/10点満点

今回は『グランツーリスモ7』のレビューとなります。

今作で25周年を迎える『グランツーリスモ』。

これまでの集大成として発売された今作は、個人的に超オススメの『グランツーリスモ』となっていました

目次

グランツーリスモが抱えていた問題

PS1から始まった『グランツーリスモ』は、そのリアルなグラフィックと車の挙動によって驚きを与え、爆発的にヒットしました。

ハードをPS1~4と移しながら、よりリアルになっていく『グランツーリスモ』。

しかし、ナンバリングを重ねるごとにある問題を抱えることになっていったと感じていました

それは

車好きしか遊べない

という事です。

そもそも車(特にスポーツカー)には、「FF」や「FR」といった駆動方式や「ダウンフォース」といった空力などの専門知識が非常に多いです。

また、車種も非常に多く、車好きでなければ何の車に乗ればいいのかも判断しづらいものでした。

ナンバリングを重ねるごとに車種は増え、『グランツーリスモ6』では1,200台を超える車が収録されるほど。

さらに『グランツーリスモ6』では、「Bスペック」という監督になってAIで走る車を指揮するモードも増えました。

たしかに選択の幅は広がりましたが、それはもはや「素人が簡単に手を出しにくいゲーム」となっていった気がします。

私も初代グランツーリスモからすべてのナンバリングはプレイしていますが、『GT6』をプレイした時に「ここまではいらない…」と思ったほどです。

期待と不安を抱えつつ『グランツーリスモ7』を手に取りましたが、プレイしてすぐに直感したことがありました。

それは…

これまでのグランツーリスモの中で最も遊びやすいゲームだ!

という事です。

”PP”と”Cafe”の存在がグランツーリスモを変えた

『グランツーリスモ7』で大きく変わったのは2つ。

PP(パフォーマンスポイント)”と”Cafe(カフェ)”の導入です。

PP(パフォーマンスポイント)

車の総合的な強さが数値化された

PP(パフォーマンスポイント)とは、車の総合的なステータスで、RPG的に言えば”その車自体の強さ”のような存在です。

「グランツーリスモ」では、レースに勝てるようになるため「改造(チューニング)する」必要があります。

ただ、この「改造する」する行為は車好きでなければ分かりにくいものが多く、タイヤの違いや空力などは目に見えにくい要素。

そのため、目に見えて変わる”馬力”が注目されがちで、車好きじゃなければ「馬力=正義」という認識になっていたと思います。

これを総合的に数値化したのが”PP(パフォーマンスポイント)”で、その車の「総合的な強さ(ステータス)」が可視化されました。

PPは、馬力を上げるようなチューニング(マフラー交換など)でも上がりますが、「タイヤ交換」や「軽量化」でもPPは上がります。

これにより「馬力以外の要素も重要なんだ」という事が分かるわけです。

このPPはRPGでいうレベルのようなものなので、あまり車のことを知らない人でも「車を選びやすく(買いやすく)なった」という恩恵もあり、非常に親切になりました。

Cafe(カフェ)

Cafeによって非常に遊びやすくなった

そして、私が最も素晴らしいと思ったのが”Cafe(カフェ)”です。

これまでのグランツーリスモでは「能動的に動かないと目的を見失いがちになる」というジレンマがありました。

しかし、『グランツーリスモ7』で導入された”カフェ”では「グランツーリスモで何をやればいいのかをミッション形式で提示してくれる」のでメチャクチャ遊びやすくなってます

ミッションの内容も多彩で

  • 車を3台集める
  • ライセンスを取得する
  • スケープスで写真を撮る
  • 選手権で入賞する

など『グランツーリスモ7』で遊べることがミッションとなります。

もちろん、ミッションはマップ上にマーキングされるため迷うこともありません。

また、ミッションで入手した車は次のミッションで使用することが多いため「次のミッションの為に新たな車を買う」という行為が極端に少ないです。

つまり、「Cafeでミッションをこなしていればクリアできちゃう」んですよね。

このRPG的な要素のおかげで”受動的に遊べてしまう”ので、これまでの「グランツーリスモ」のような”車好きでないと遊びにくい敷居の高さ”が無くなりました。

グラフィックがヤバすぎる!

このように、従来の「グランツーリスモ」から脱却した遊びやすさでより楽しむことが出来るようになった『グランツーリスモ7』。

そのグラフィックは恐ろしいほどの進化を遂げています。

実際にレースで走らせてる時は気づきにくいですが、リプレイモードになるとそのリアルさが際立ちます。

その最たるものが「フォトモード」と「スケープス」。

フォトモードはリプレイ中に呼び出すことができ、瞬時に切り替わります。

停止した画像を見た際に自分の運転する車体を見て「ヤバっ」って思いました。

ほぼ実写です。

また、フォトモードでは細かいエフェクトを付けることも出来るので、非常に凝った撮影も可能です。

細かいエフェクトをつけて自分好みの撮影も可能

スケープス」も良いです。

「スケープス」は世界中で撮影された風景(実写です)の中に車を配置し撮影が出来るモード。

2,000以上用意された実写の中で、自分のお気に入りの車を配置して撮影する。

もはや「観光」です。

「フォトモード」や「スケープス」で撮った画像は「ショーケース」というSNSのような場所で公開することが出来ます。

お気に入りの1枚を「ショーケース」で公開し、”いいね”や”シェア”をもらうも良し。

逆に世界中のプレイヤーのステキな画像を楽しむも良しです。

スケープスで自然に馴染んだ撮影が可能

車を知る楽しさと、疾走(はし)る喜びを最も分かりやすい形で体現したゲーム

車のことを分かりやすく簡潔に説明してくれるのが◎

「グランツーリスモ」は、シリーズ通して一貫してることがあります。

  • 車を”知る”こと
  • 車を走らせる喜びを”体験する”こと

それゆえに、歴史と知識が膨大で、ナンバリングを重ねるごとにより深く尖る内容になってきました。

2022年で25周年を迎え、集大成としてリリースされた『グランツーリスモ7』は、”知る”も”体験する”もキレイに体現出来たと感じています。

Cafeの存在もそうですが、「徹底して分かりやすい」んですよ。

車やメーカーが歩んだ歴史を簡潔に説明してくれますし、パフォーマンスポイントによって車のステータスも可視化されました。

レースでは、走行ラインの表示はもちろん、セミオートドライビングシステムやブレーキングエリア表示機能など、未経験者へのサポートもあり、きめ細かい気遣いが徹底されています。

本当に未経験者は遊びやすいと思いますよ。

セッティング画面やフォトモードの項目1つ1つに対しても、説明の吹き出しが出るし、そのコメントも「こういう効果がでるよ」としっかり説明されています。

「かゆい所に手が届く」ではなく「かゆい所に手を差し伸べてくれる」仕様になっているんですよね。

なので、やればやるほど、知れば知るほど、レースやミッションが楽しくなる。

しかも、難易度もこれまでのシリーズと比べて若干低め(だと思う)なので、ミッションもクリアしやすく、思った以上にサクサク進みます。

車を知る楽しさと、疾走(はし)る喜びをこれほど分かりやすい形で体現したゲームは他に無いと思います。

分かりにくいこともしっかりと説明してくれる

気になった点

このように、これまでの「グランツーリスモ」と違い、非常に遊びやすくなった『グランツーリスモ7』ですが、気になった点があります。

ガチャの渋さ

ガチャがね…

『グランツーリスモ7』では、デイリーワークアウトや選手権で入賞した際に、ガチャを引ける「券(パスポート)」をもらうことが出来ます。

この券でもらえるものには、お金(クレジット)、部品、車、招待券(特別な車を買う権利)などがあり、ガチャ券のランク(星の数)によってその内容も変わってきます。

このガチャが相当渋いです。

ほとんど小銭しか当たりません。

最初は「こういうのは中々当たりづらいものよね」と高を括っていましたが、何度引いても当たらない。

なので、最初はワクワクしていたガチャも次第に気持ちが萎えてしまいます。

この確率はもう少し緩めに設定してほしいです。

異常なほど小銭しか当たらない…

もっとカフェを絡めたミッションが欲しい

総評

色々あったが、確実に遊びやすくなっている

アップデートによる改悪で(今は修正済)一時は相当叩かれた『グランツーリスモ7』ですが、「シリーズ史上最も遊びやすい」という個人的見解は変わりません。

”Real Driving Simuletor”でありながらRPG的要素を兼ね備えた今作は、”やりがい”以上に”楽しさ”を感じさせます。

また、個人的にはこれまでのシリーズより難易度は低めに設定されていると思う(入賞すればいい)のでミッションもこなしやすいです。

専門的な知識はあまり必要じゃありません。

Cafeが教えてくれます。

確実に間口が広がった作品なので、これを機にプレイするのもいいと思います。

時間を忘れて遊べますよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次