山の上の牧場にひとり

分娩間近の牛が今夜じゃないかってことで1人で牧場で観察。
本当はこういう仕事は牧場の従業員の仕事なんだけど、いないので獣医がやるしかない。

母牛の外陰部は結構ぷっくりしてきてて、粘膜がみえている。粘液も少し出ていてずっと垂れ下がっている。食欲少し低下気味。
やはり体がデカすぎて辛いのかずっと座っている。

この日は8時半〜23時に見に行った。帰宅後寝ようと思ったが気になって全然眠れず、2時くらいからコーヒーを飲み出す。

仕方がない、出かけるか、と腰を上げたのが午前3時。

牧場までの山道には街灯がなく、これがまた怖すぎ。
おばけとかじゃなくてなんだろうね、もっと心底くる感じ。
怖いので音楽を大音量でかけて、歌を歌いながら山道を登っていく。
こんな時に車また壊れたら本当にアウト。

さっきと状況は変わっておらず。でもせっかく来たのでバイトの人が出勤するまで待機することにした。
4時半過ぎに日の出、だんだん眠くなって車の中で背もたれを倒して、持ってきた毛布をかぶって仮眠。
運転席狭い・・・

朝日はとても綺麗だった。
でもだんだん気分が悪くなってきて、やっぱり私は牧場の従業員並みの仕事をするために獣医になったんじゃない、と思った。
泣けてきた。

転職しようって決心した。

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