考えてみると、実は”とらのあな活動?”をする1年半ほど前、まだ手術入院中、外出許可を貰って都内のあちこちを探検したのが始まりでした。
最初の修練の場は、入院している病院の目と鼻の先にある都庁でした。
初外出なので、本当は近くの公園の中を歩こうと思っていたのですが、あいにくの雨。
それで目的地を変え、いつも病棟の窓から眺めていた都庁の展望台にしました。病院からは歩いて数分の距離です。手術後初めての外出としてはふさわしくない天候でしたが、早く自分の状態を確かめたくて、いそいそと出かけたのを覚えています。
病院の玄関を出たとたん、道路のアスファルトを濡らす雨のにおいや、行きかう車の走る音などが一気に私の中に飛び込んできました。静かな院内ではまったく感じなかった空気の動きや音です。それは、ちょっとクラクラしてしまうほどの刺激でした。信号が変わった横断歩道を何かふわふわした感じで渡り都庁へ。
改装工事中の庁舎の中を、45階の展望フロアへの道順を総合案内で尋ねました。
ここで、病院の”外の人”との初の会話。
「展望フロアにはどう行くのですか?」と私は言ったつもりだったのですが、職員の方から発せられたのはなんと韓国語!
病院生活で多少言葉がもごもごしていたかもしれませんが、なんと韓国人に間違えられちゃったのです!!(笑)
どう反応していいか分からなくて、もう一度「日本語」で尋ねると、一瞬の沈黙の後、お互い大爆笑になりました。まぁ、これも「とらのあな」の試練だったのかなぁ。
展望フロアへは無事にたどり着きました。
都庁、展望フロアからの眺め。
つづく...。