起源を知る、原点を知る

タロットとか占いの話で講釈垂れたいとか、勧めたいとかいう話ではないんですが、これを書くきっかけがそこなので。。あまりその部分を詳しくは掘らないつもりですが、その前提でお読みください。

本来の意味は?

占い師って資格いらないから、名乗れば今この瞬間から誰でも占い師なんですよね。わたしはタロットしか占い知らないからタロットの解説してる本とかサイトとかyoutubeとかはいっぱい見ています。でも、その解説のほとんどが、カードのキーワードを解説しているんですよね。で、見るものによって微妙にそのキーワードが違う。

これね、キーワードだけなら生成AIさんでも教えてくれるんですよ。「このカードが出たからあなたの運勢はこれこれですね」って言うのは生成AIに聞けばできるんです。なので、このレベルであればこれもう人間が占う意味ないんですよね。本とか読んで勉強する意味もないってことをふと思いました。ところが、世の中には「生成AIを使えば誰でも占いで稼げる!」的な内容のコンサルとかKindle出版があるんです。マジでクソオブクソ、確かに稼げないことはないんだけど。。なのでキーワードだけ学んでも到底占い師だなんて名乗れないですね、と思います。

タロットで特徴的なのってカードの絵柄って上下があるので、出た向きによって意味が変わるとよく言われます。正位置と逆位置って言うんですけど。世に出回っている本や解説サイトの9割位はご丁寧に正位置と逆位置のカードの意味を解説してくれます。でも、学んでいる中で、本来のタロットには逆位置なんか存在しない、カードの向きがどちらであろうと関係ない、ということを知りました。もともとは逆位置なんか存在しなかったのです。

それでは、現代でタロットの逆位置を解説している人は、一体何を解説しているのでしょうか?そもそも、占いなんかで未来のことなんか当てられるわけないんですが、「当たる当たらない」とか解説している人も、本当に何を解説しているんでしょうか?当てられるのであれば無知の人間に講釈垂れるより今日のロト6のあたりの数字を占いえばいいじゃないですか。素人相手にチマチマお金稼がなくても億単位の無課税収入得られるし、フォロワー爆増してとんでもない承認欲求を満たすことができますよ。でもそんことできもしないから、無知な人間に適当なこと言って小銭とってるんですよね。

と、いうことに気づいたとき、タロットのことを勉強するなら著者の考えや歴史を勉強しないといけないなあ、というふうに気づきました。個人的には「当たる当たらない」というのはハナから興味がなかったのですが。占いで食っていこうと思えば、わたしの考えとは真逆ですよ。「当たる」部分だけ強調して、恋愛面にターゲット絞って適当なこと言っとけばいいですし。でもこれ士業のひよこ食いの構図と一緒ですよね。それで稼ぎたいのであれば稼げるような手段を取るしかないですが、個人的にはそんなわかるはずもない適当なこと言ってよく金取れるな~って感じです。

歴史を学ぶ、起源を知る

タロットカードの本来の意味を知ろうと思うとその時代のことを知らないといけません。起源は不明らしいですが1400年くらいにはあったそうです。今たぶん世界で一番広まっているものは1909年にできたもので呼び方はいろいろあるのですが「ウェイト版」と呼ばれるものです。もともとは、現代の本やホームページで解説されているようなキーワードや意味なんてつけられていなかったんですよね。

でも、当時のヨーロッパの時代らしい観点をもって描かれています。それを知ろうとするとユダヤ教の伝統に基づいた神秘主義とか、エジプト神話とか、ユング心理学とか、錬金術とか、勉強しないといけないんですよね。なんか本当に当たる当たらないとかどうでもよくて、学問?というかそういう感じで勉強したいなって思うようになりました。勉強ってこういうのもいいと思うんですよね、なんかみんな資格資格言いますけど。

エジプト神話とか錬金術とかって、なんとなく知っている人は多いと思うんですよ。特に漫画とかRPGとかで育ってきた人は。錬金術にはウンディーネとかノームとかサラマンダーとか出てきますし、エジプト神話にはラーとかアヌビスとかバステトとかオシリスとか出てきますし、これってなんとなく聞いたことある人いっぱいいますよね。でも、それらが何なのかは知ろうとしなかった、それは自分も同じ。でも今そのなんとなく知っていた知識が点と点でつながりつつある、めちゃくちゃおもしろいですよねこれ。

物事の本来の意味を知るためには、やっぱりそういう起源とか歴史とかの背景を知らないといけないなと思いました。今はタロットに限らずですが表面だけ解説している本やホームページは腐る程ありますけどね。でも、ほとんどがもはや「誰かの解釈を自分なりに解釈した」ものが広がっているわけです。それが正しく伝わっているのであればそれでもいいと思うのですが、こうやってもはや何が正解なのかわからないまま広がっているものって多いんですよ。

もちろん、物事を深く知るためには自分なりに解釈することは必要です。自分なりに落とし込まないと理解なんて進みません。でもそのためにインプットしていることが間違いであれば、結局何を解釈して何が自分に残るのでしょうか?決してコスパやタイパや効率だけを重視していては、物事の本質には到底たどり着けないと感じている最近です。

占いの世界の勉強も資格の勉強も同じ

うさんくさいyoutuberがほとんどだと先に書きましたが、今のところ2人だけおもしろい先生がいるなと思って、その2人の動画ばっかり見ています。「占いなんか当たらねえ」「答えがほしけりゃおみくじでも引いてろ」「当たる当たらないが知りたいのなら、○と×だけ書いた2枚のカードを用意して引いとけ」「スピリチュアルすぎて私も理解できない」的な、わたしがタロットを勉強する前にはこんな占い師がいるとは思いませんでした。結構毒舌気味にスパスパ言ってくれるしおもしろいです。

で、その2人の人がタロットの勉強をするにはどうするかという解説をすると「ひたすらアウトプットしろ」「学んだことを現実世界に当てはめろ」「ひたすら模写しろ」「自分で解釈して自分の言葉で語れ」なんですよね。これって資格試験の勉強で言われていることとほとんど変わらないですよね。実際物事を学ぶのってそういうことなんだと思います。

余談ですが民間資格おすすめです

タロットに興味を持って「タロットカード士」なる民間資格を取りました。数万円する講座を受講すれば誰でも取れるのですが、その価格と講座内容に価値はないと判断し、試験だけを受けて取りました。すんごいしょぼい試験だったので(しかも自宅受験のペーパーテスト)それに1万円かあ、っていうのもありました。こんな民間資格をもって「タロットのこと詳しいぜー」とか「占いバッチリできるぜ」なんていうつもりは毛頭ないのですが半ばネタだけで取りました。取れば名刺に書けるから。

で、いきなり本題とは話がそれるのですが、名刺に「タロット占い師」とか「タロットカード士」とか書いておくとめちゃくちゃ食いつきがいいのです。わたしの名刺「懲役12年の殺人未遂事件の裁判員やりました」的なこと書いていて、ちゃんと名刺読んでくれる人はここ食いついてくれるんですけど、まあでも大半の人がそこまで見ないよね。けどタロット占い師は食いつき抜群なのよ。

だから、実際には何の役にも立たない民間資格でも、こういう場面で活きるんだなあと思いました。インパクトある民間資格をネタ的に取るのなんかおすすめです。

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