それぞれの漢気

広島ビックマッチの初日。それぞれの漢気あふれる戦いが相乗効果を生む神大会でしたね!

上村の漢気

鈴木みのるの見せ場である入場シーン。「入場が8割」と言われる現代プロレスにおける重要な場面にも関わらず、その場面の完全なタイミングでの奇襲。

この試合にかける気迫が滲み出ていました。

Photo by NJPWphile

デスペラードと辻は、そこにいたのか?と思わせるくらいの上村と鈴木の激突。その魂のぶつかり合いをサポートする金丸とゲイブ。

最後は打撃のコンビネーションからの逆片エビ固めでトドメ。解説はギブアップと言っていましたが、新日本プロレスワールドの画面上は、ギブアップではなくレフリーストップに見えました。

最後は押し込まれて意識朦朧としていたのかもしれませんが、ギブアップせずに散っていった上村の気迫には、第1試合から涙が出ました。

上村を介抱する心配そうな面持ちも、辻の人柄が出ていて良かったですし、サポートの時間が多かったゲイブも意気に感じたことでしょう。バックステージの二人のコメントが、上村のことは言葉に出さずとも、そのファイトスタイルを踏まえた上での前向きな発言と感じられました。

鈴木みのるの漢気

受けて立つ鈴木みのるのファイトスタイルは、若手をちょっとあしらってやろうと言うおちょくった様子は微塵も感じられません。

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常に真剣な表情で、上村の攻撃を一度もスカすことなく受け続ける鈴木みのる。

試合後の表情は、鬼の形相ではありましたが、自分には溢れる涙を抑えているように見えました。

これだけのバチバチの勝負をしながら、金丸・デスペラードには目もくれずに足早に去っていく鈴木みのる。花道を歩く姿も前を向き、一点を見つめ、瞬きすることもなく目を見開いて去っていったのは、目を閉じると涙が溢れてしまうからだったのでは?と感じました。

フリーの立場で参戦している鈴木みのるにとって、ヤングライオンたちは自分には関係の無い子供たち。それでも真摯に向かって来てくれる子供たちのアツいファイトに鈴木みのるの心も動かされたのではないか。そんな妄想を抱かせるのに十分な激アツな試合でした。

BUSHIの漢気

外様出身のBUSHIにとっても、マスターワトは直系の後輩では無い。

ただ、ヤングライオン時代に頑張っている姿に何か感じるものがあったかもしれない。BUSHIにとっては何もメリットが無い、と言うより負けたら単なる踏み台になってしまうと言うデメリットしか無い試合。

それでも前哨戦からコツコツと盛り上げ、たくさんの蹴りを受け続けたのはマスターワトに成長して欲しい思いからだったのだろうか。

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そして、ワトのコスチュームに合わせたかのようなブルー基調のコスチューム。オシャレ番長のBUSHIにしては珍しい。とは言え、BUSHIはマスクやコスチュームにメッセージ性を与えて登場することが度々ある。今回もそうだったのだろうか。

そして試合後には、好勝負を称えるべく手を挙げるのかと思いきや、手荒に場外に放り投げ、そして氷嚢からの水かけ。

以前、石井もやっていたが、この水をかける行為は侮辱では無い。同じユニットでは無い者が行う最大級の賛辞だ。敢えて手荒に行うことで照れ隠しもあったのかもしれませんが…

飯伏の漢気

1.4で内藤から二冠を奪取、1.5でジェイとの防衛戦を果たした飯伏。今回が2度目の防衛戦とは言え、前哨戦等を行う興行としては実質的には初めてとなる防衛戦。

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SNSやバックステージ等で色々な盛り上げ方を模索してきた飯伏だったが、残念ながら、そうした手法はSANADAとは相入れず…。

そんな中、最後に見せたのは地声による、正々堂々の宣誓とも言えるアピール。

マイクを使わなかったのは、後に行われるセミとメインを慮ってのことか?

それとも肉声の方が”想い”が伝わると思ったのか?

飯伏の場合は、マイクが準備されて持ってくるのがまどろっこしかったからって線もあり得ますが…(笑)

会場がどうだったのかは分かりませんが、新日本プロレスワールドで見る限りは、くっきりはっきり伝わった肉声アピール。「ともに盛り上げていこう!」と言う昭和的なライバルストーリーにタイトルマッチへの期待も高まりました。

長くなって来たので、次のページに続きます。

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