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嫉妬事件

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殺害されたノヴォシビルスク国立工科大学学生デニス・グバリョフ(26歳)の母親が、息子について語った。惨劇は2月16日火曜日、大学の門近くで起きた。殺人容疑で拘束されたのは同大学生デニス・ミレル(22歳)。襲撃の前後にSNSの”Vkontakte"に殺害とその犯行動機を説明する投稿を残した。動機の一つは嫉妬だ。グバリョフはミレルの元カノとデートしていた。

グバリョフは工科大学大学院で人文コース(専門は心理学と教育学)で学んでいた。ノヴォシビルスクの国立経済経営大学から転籍してきた。観劇が趣味だったが、一番熱心だったのは勉学。母親は、息子は勉強好きだったという。彼はこのプロセスに没頭し、満足気に講義を受けていた。

大学を移ってから、ミレルと交流するようになった。それは昨年の12月まで続いた。この時期に、グバリョフはミレルの彼女ソフィヤとデートするようになった。彼女は同じ大学の他の学部に通う女学生。

母親によると、息子は彼女を愛し、よく一緒にいて、プレゼントを渡したりしていた。

捜査委員によると、2月16日14時20分ごろ、学生二人は大学の花壇のそばにいた。女性を巡って二人の間に口論が勃発。22歳学生は包丁を取り出し、目撃者の目の前で複数回背中や身体中を刺した。結果、26歳学生はその場で息を引き取った。

母親エカテリーナは捜査員から息子の死を告げられた。午後5時ごろ電話が鳴ったのだ。詳細は後でソフィヤから聞いた。彼女は殺害現場に居合わせていた。

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左:ミレル、右:グバリョフ

二人の間でどのように口論が発展したのか明らかではない。ミレルが話があると言ってグバリョフを外に呼び出したとか、大学構内で既に口論が始まっていたとか証言がある。二人とも大声で話していたので、外へ出るように言われたらしい。しばらくしてソフィヤも駆けつけた。

彼女はミレルの背後に立っていたが、恐怖で近づけなかった。ミレルはリュックを背負っていた。母親はソフィヤから聞いた話として、ミレルは全てを忘れて抱擁しよう(※仲直りの挨拶)とグバリョフに申し出たが、彼は断った。にも関わらず、ミレルは抱擁しようと近づき、ナイフを取り出した。彼女はグバリョフを庇おうと間に入ったが、突き飛ばされた。ミレルは背が高く、ソフィヤは小さかった。青年を制止したのは通行人。数人で取り押さえたが、遅かった。

母親は、二人の間の”交流”についても話した。二人は友達同士ではなく、知り合い程度だったらしい。一緒にどこかへ行ったりしたかもしれないが、1,2回グバリョフの家に遊びにきた程度。

正直に言うと、息子が紹介したミレルの第一印象は良くなかったそうだ。それに、息子がミレルは虐待者でサディストだと話したこともある。ソフィヤと付き合いだしてから、ミレルから脅迫されるようになった。が、グバリョフは母親に口出ししないよう頼んでいた。

事件後、SNSのVkontakteにミレルの投稿がされ、そこでクラスメイト殺害を告白し、この投稿がされたということは「俺は同級生のネズミを切り刻み、自殺したか、逃亡したか、捕まったかだ」とあった。加えて、彼女が自分を捨ててその男(※グバリョフ)に乗り換えたと説明。この投稿はタイマー機能を利用して投稿されたようで、つまり事前に準備されていたのだ。

エカテリーナはこの投稿について知っている。最初から読む気も無かったが、それでもあちこちで引用され目に留まった。

母親にとって最も身の毛がよだったのは、捜査当局でミレルを見かけた時だった。目が合ったのはほんの数秒だったが、忘れることができないと言う。男の視線は、死んだ男の家族が悲しみ絶望する姿を本当に見たかったかのようだったという。

殺害されたのはエカテリーナの唯一の子供だった。彼女は泣き崩れないよう、懸命に堪えている。ミレルは相応の刑を受けるべきだと話した。

出典記事はこちら 

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※2020年3月2日から2021年2月17日までのロシアの新規感染者数グラフ。ここ1日のロシアの新規感染者12,828人、合計で4,112,151人。

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