田吾作「今回は田吾作ファームで栽培中のジャガイモの種芋の植え付けを紹介する。」
「ジャガイモは南アメリカ原産でナス科ナス属の植物である。」
「今年度の春ジャガイモは在来種と西洋種を比較しながら栽培することにした。」
「ジャガイモは16種類の品種を栽培している。」
「品種名はプチじゃが、おいねのつる芋、男爵薯、メークイン、キタアカリ、ベニアカリ、トヨシロ、十勝こがね、北海こがね、インカのめざめ、インカのひとみ、インカルージュ、インカレッド、グラウンドペチカ、ノーザンルビー、シャドークイーンである。」
シャドークイーン
ジャガイモの伝来史
「それに対して1598年 (慶長3年) に伝わったジャガイモを、日本で品種改良して受け継いできたものが在来種である。」
「当時のジャガイモは外観と味が悪かったため普及しなかったが、日本各地の山岳地帯に広まったジャガイモは独自の進化を遂げた。」
「1833年 (天保4年) に天保の大飢饉が発生した際には、在来種のジャガイモが多くの庶民を救ったと言われている。」
「しかし明治時代に男爵薯、大正時代にメークインが伝わると、外観と味で劣る在来種のジャガイモは忘れ去られてしまった。」
「川田龍吉さんは1897年に父親の急死によって男爵を受け継ぎ、日本で初めて蒸気自動車に乗った人物としても知られている。」
「1908年にはイギリスからアイリッシュ・コブラーという品種のジャガイモを輸入し、北海道の自営の農場に導入して普及を図った。」
「アイリッシュ・コブラーは他の品種より生育と味が良くて評判になったが、肝心の名称を忘れたため男爵薯と呼ばれるようになった。」
「当時の日本でマイナーだったジャガイモの普及に尽力したのは、1883年にイギリスに留学した際に西洋種を食べていたのが理由だと思われる。」
「土作りのベースにはサンアンドホープの花と野菜の土 プレミアム培養土と赤玉土 (小粒) を使った。」
「土壌殺菌剤は住友化学園芸の石原フロンサイド粉剤を使って殺菌と消毒をした。」
「土壌改良剤はサンアンドホープのピートモスを使って保水性と排水性と保肥力を向上させた。」
「連作障害の対策はヤサキの連作障害ブロックW、朝日アグリアのハイパワーたい肥を使った。」
「土壌の酸度はサンアンドホープのピートモスと硫酸カリを使って酸性に調整した。」
「農薬は住友化学園芸のベニカXガード粒剤を使って害虫と病気の予防をした。」
「有機肥料はサンアンドホープのぼかし完熟有機100%肥料を施した。」
「化学肥料は朝日アグリアのカルシウム肥料とリンカリ肥料、アミノール化学研究所の微量要素8を施した。」
田吾作「次に種芋をジベレリンの10ppm希釈液に約30秒くらい浸漬した。」
「ジベレリンは植物ホルモンで、植物の生長を促進させる効果があり、生育促進や開花促進や果実肥大などを目的に使用されている。」
「開花に低温処理や長日処理を必要とする場合は、春化処理が代行されて花芽形成や開花促進の効果が認められている。」
「ジャガイモの種芋にジベレリン処理をすると、休眠打破の促進をして、萌芽期が早くなり、茎数の増加に伴って収穫量を増加させる効果がある。」
「希釈倍率は住友化学園芸のジベレリンの希釈方法を参考にして計算するのが便利だ。」
「田吾作は先日まで入院していたが、退院して最初にやったのがジャガイモの土作りだった。」
「同時進行で種芋の農薬処理と芽出しをして、しっかり準備を整えてから植え付けた。」
「現在は土がモッコリして萌芽が始まったので、このまま順調に育ってくれることを期待している。」
「田吾作ファームのジャガイモの栽培は続く……。」