八戸市で目撃の白い気球の正体はアマチュア小型無線機搭載の気球?

2021年9月3日、青森県八戸市で「白い球体のような物体が空を飛んでいる」と目撃情報があり、世間にて大変な話題となっていました。

本サイトでも過去記事として「仙台上空の気球の正体はProject Loon?」で同様の事象について当時の話題を取りあげています。

こちらの白い気球のような物体について警察や自衛隊も調査したのですが、結局のところ「正体不明」として調査が打ち切られており、世間にて様々な憶測を呼んでいました。

本記事では、そんな正体不明の白い気球のような物体について、

・白い物体の正体は何?
・過去に仙台で確認された時の状況は?
・白い気球の情報について知りたい!
と疑問を思い浮かべる方のために、青森県八戸市で目撃された白い気球のような物体について考察していきます。

八戸市で確認された白い気球の正体は何?

まず、公式の発表では一年前から確認されている「白い球体」について正体を明かされていません。

正体をなぜ明かされていないのかは不明ですが、個人的な見解では「正体を明かせない特別な事情がある」ような気がしてなりません。

そこで、とても気になるそんな白い気球のような球体の正体について様々な情報を取りまとめました。

2021年9月時点での有力説として挙げられていた内容をご紹介します。

 

正体説① Project Loonによる調査飛行

まず、本サイトでも取りあげていた説として「Project Loonによる調査飛行」を解説します。

Project Loomについての詳しい内容については、こちらの記事をご覧になってみてください。

結論から述べると、こちらの説は誤った情報だと判明しています。

理由として「2021年1月にProject Loon社が解散しているから」です。

また、昨年にこちらの白い気球のような物体をこの目で初めて確認した筆者も、発見当時はProject Loonの気球と酷似していることから「Project Loonではないか?」と半ば断定的に思い込んでいました。

ですが、Project Loonはだいぶ前に調査を終了しているとの事実から、白い球体説は否定された情報となっています。

正体説② 新たなラジオゾンデの飛行実験

次に挙げられた正体説として「気象庁による新たなラジオゾンデの飛行実験」です。

ラジオゾンデをご存知ない方のために、ラジオゾンデについて簡単にお伝えします。

・気球に取り付けて空へ飛ばす大気の測定器械
・上空の気温、気圧、湿度、宇宙線、紫外線の状態などを電波で通信することが特徴
ですが、こちらのラジオゾンデ説も気象庁により否定されています。
そもそもラジオゾンデの高層気象観測は「9時」「21時」にしか行われていないためです。
今回の青森県八戸市で目撃された謎の物体については、早朝に発見されています。
以上のことからラジオゾンデとは考えにくい状況となっています。

 

正体説③ 成層圏プラットフォームの飛行実験

こちらは、聞き慣れない言葉かと思います。

実は1990年代後半の頃から、各国の様々な企業により「成層圏プラットフォーム」と称した大規模な空中無線通信システムを開発していたことが明らかになっています。

成層圏プラットフォームについても簡単に解説します。

・高度20キロ付近の成層圏に大型の無人飛行船や飛行機を打ち上げ、定点滞空させて無線基地として活用するシステム
・ある特定条件を満たせば、日本では10~20基ほどの器械で日本全土の通信をカバーすることが可能
こちらは諸外国でも検証がされており、アメリカを筆頭とした研究が現在も継続されているようです。
現在は「HAPSアライアンス」と呼ばれる基地局を載せた無人航空機が成層圏より通信サービスを提供する団体もあります。
参加しているのは下記の会社です。

参加するのは、HAPSモバイル、Loonのほか、AeroVironment、エアバスの子会社であるAirbus Defence and Space、エリクソン、ノキア。また通信事業者として、インドのバーティ・エアテル(Bharti Airtel)、中国のチャイナテレコム(中国電信、China Telecom)、ドイツのドイツテレコム(Deutsche Telekom)、ソフトバンク、スペインのテレフォニカ、インテルサット(Intelsat)も名を連ねる。

高高度飛行体を活用するネット通信を実現するため、各国政府への働きかけ、製品使用の定義、技術の標準化活動での協力などに向けて活動していく。

引用:「成層圏に基地局を」・・・ケータイWatch

ところが、よく見ていただくと一目瞭然ですが物体の形状がまるで違います。

ということは、成層圏プラットフォーム説も違うということになります。

正体説④ 他国の軍事観測兵器の飛行実験

考えたくないですが、他国の軍事目的による観測機器の可能性も考えられます。

用途・目的など一切不明ですが、自衛隊の現状の見解では「脅威はない」と判断されています。

消去法で考察していくと、この他国の観測器械の可能性だけが否定できない状況となります。

気象庁や自衛隊・政府すらも存在を掴めていないこの白い球体は一体何なのか…。

ところが、情報を深掘りしつつ色々と調べた結果、下記のツイートにて状況が一変します。

 

白い気球の正体はアマチュア小型無線機搭載の気球?

こちらの方のツイートをご覧ください。

どうやら、一年前に仙台にて目撃された時もこちらの方は「このサイエンスプロジェクトの気球ですよ」と公言していたようです。

ところが、今回八戸で目撃された気球については「日本を飛行する許可を取っておらず、八戸上空を飛行していたのでは?」と予測されています。

筆者もツイート内の該当サイトを確認してみましたが、気球内に無線装置を搭載し、観測経路をタイムリーに調べている様子がわかります。

ですが「何のためにこのようなプロジェクトを実施しているのか」はよくわからない状況でした。

とはいえ、気象庁や自衛隊にも通達していない飛行実験は、個人的にいかがなものかと思いましたね…。

 

白い気球に対する世間の声

最後に、今回目撃された白い気球に対する世間の声を一部抜粋します。

ほとんどが白い球体に関わる正体について気になったコメントばかりです。

様々な声がありましたが、世間の不安を煽るような「謎の飛行体」の正体を本当に気象庁や自衛隊は把握していなかったのでしょうか。

個人的な見解ですが、白い気球について詳しく調べずに「正体不明」の一言で片づけてしまったような日本の対応が残念でした。

 

まとめ

本記事では「八戸市上空を飛行していた白い気球の正体」についてお伝えしました。

結論を述べると、以下のようになります。

八戸市上空を飛行していた白い気球の正体は、
日本を除く世界的な科学計画で打ち上げている小型無線機搭載の気球
日本を除いているので、日本の国家機関が把握していないのは無理ありませんね。
とはいえ、日本上空を飛行するのであれば航空許可は必要かと素人でもわかります。
東北中に不必要な不安をかきたてるような、このような飛行実験はどうなのか…とも思います。
最後までお読みいただき、感謝いたします。
ありがとうございました。