キューピー&ファッション 

キューピー人形用の洋服を作ってファッションを楽しむ

四角形をつないでキューピーの洋服の原型となる土台を作り、原型を試作しました。ママは調子に乗って作りすぎました!(原型編02)

 人形のパターン教室初回でキューピーの洋服を作るための原型を製作しました。他の生徒さんの指導もしておられるので、説明しながらの短時間の作業はほとんどが先生の仕事でした(「ちょっと首がきつかったかな」という先生のコメントが頭に残りました)。ママは分かったつもりでしたので先生のコメントを考慮した原型を復習を兼ねて作ることにしました。復習すると全く理解できていなかったことに気づき「ショック」! 学ぶことは大変なことです。

原型を学ぶ理由

 原型をきちっと学ぶ理由は3つありました。①先生のコメント「ちょっと首がきつかったかな」を修正したい。②原型の作り方を修得する。③キューピーの背中の翼が思った以上に立体的であることに気づかされましたが、小さいダーツを縫うのは面倒です。このダーツを何とか移動させる方法を学ぶ。

原型を作るための土台をつくる四角形

 手書きで縦や横の直線をきっちり引くのは大変です。パソコンで四角形をかくことができれば簡単です。四角形でかいた土台は下の写真(上)のような形です。下の写真(下)は、首回りと袖回りの大まかな曲線(緑色)を書き込んだものです。前身頃と後身頃の半身サイズです。写真下の太い線より大きめにカットしてキューピーのボディに合わせます(トレーシングペーパーなど半透明の用紙が作業しやすいです)。

平面から立体へ(キューピーの体に沿わせます)

 採寸時のボディにトレーシングペーパーに写した土台を重ね合わせ、太い線の修正をします。特に首回りと腕周り、キューピーの場合は背中の翼、通常のお人形であればバストに注力します。

 修正したトレーシングペーペーの線を土台に写し下絵とします。この下絵の線だけをきれいに書き直します(写真型紙①)。この型紙①を再度トレーシングペーパーに写したものをキューピーのボディに合わせ、修正していきます。この作業を何度か繰り返すとピッタリの原型ができます。一回で上手くいく場合もあると思いますが、キューピーママは不慣れで何回も繰り返しました(しつこいくらいです)。

下絵の線に沿ってガイドラインを描く

 原型として使うためには「ゆとり」が必要です。「ゆとり」は、洋服を製作する時の布や縫い代分の厚みになります。肩2㎜、肩先2㎜、脇2㎜、後身頃中心1.5㎜、裾6㎜をプラスしました(写真右)。ゆとり付きの型紙を配置しなおして首回りや袖付け周りなどの曲線が滑らかになるよう修正します。これで原型完成です。
 キューピーの場合は後身頃にダーツがあります。前身頃はお腹が出ているのでウェストが広がっています。

 青線の原型のほかに脇とウェストのラインを真っすぐとったピンク線の原型もつくりました(脇が2㎜大きいので袖が付いた洋服の場合、腕を回しやすいと思います)。最後に全体の調整をします(特にぷっくりお腹は、前身頃中心を3㎜長く調整しました)。

身頃の原型

 原型の PDFデータはこちらです。

drive.google.com

翼のダーツの移動方法

 ①先生のコメント「ちょっと首がきつかったかな」を修正したい。②原型の作り方を修得するところまで何とかたどり着きました。③キューピーの背中の翼ダーツを何とか移動させる方法は洋服のデザインの中で納めることもできるようです。一応、移動の方法も確認しました。
 A.背中の腕周りにあるダーツをウェストに移動させる方法を考えました。ダーツがあると後の首回りがフィットしてきれいです。

 

 B.首回り2㎜と裾2㎜と脇2㎜にダーツを三等分し、肩幅を3㎜拡大しました。ちょっと肩幅が広く、アームホールが脇よりはみ出した感じです。

 C.首回り2㎜と裾2㎜と脇2㎜にダーツを三等分し、肩幅を2㎜拡大しました。アームホールを修正しました。

 この他にもいろいろ試しましたが、この3つの方法が良いかなと考えています。

色々試作しました。1㎜の世界を体験しました!

四角形で構成された原型の土台をかく手順

  1. ①バストライン(BL)とウェストライン(WL)の長さを高さ、②ウェストの長さを横幅にした20㎜×81㎜の四角形をかきます。
  2. ①バストライン(BL)とウェストライン(WL)の長さを高さ、③バストの長さ75㎜横幅にした20㎜×75㎜の四角形をかきます。キューピーはバストよりウェストが大きい特殊体型であることがよくわかります。2つの四角形の左端が重なるように配置します。この左端が後身頃の中心線になります。
  3. ④後中心丈(背丈)の長さを高さ、⑤背幅の長さを横幅にした32㎜×24㎜の四角形をかきます。
  4. ④後中心丈(背丈)の長さから①バストライン(BL)とウェストライン(WL)の長さを引いた長さを2等分した長さを高さ(32㎜ー20㎜)÷2=6㎜、⑤背幅の長さを横幅にした6㎜×24㎜の四角形をかき、手順3に重ねます。
  5. ⑥前中心丈の長さを高さ、⑦胸幅の長さを横幅にした29㎜×27㎜の四角形をかきます。手順2の四角形の右端の線に揃えます。この線が前身頃の中心線になります。
  6. ⑥前中心丈の長さから①バストライン(BL)とウェストライン(WL)の長さを引いた長さを2等分した長さを高さ(29㎜ー20㎜)÷2=4.5㎜、⑦胸幅の長さを横幅にした4.5㎜×27㎜の四角形をかき、手順5に重ねます。
  7. 後身頃サイドネックポイント(肩側の首付け根)は直線38㎜で書き込みます。⑧後丈の長さの直線を後身頃の中心線から⑨首回り全周囲割る6の位置に配置します(写真では緑色の線です)。半身の首回りが60㎜ですから120㎜÷6=20㎜。
  8. 後中心線と前中心線は決まっています。脇線を記入します。①バストライン(BL)とウェストライン(WL)の長さを高さ、⑪後中心から脇まで(CB~SL)の長さを横幅にした20㎜×36㎜の四角形をかきます。後身頃の中心線に重ねます。
  9. 前身頃サイドネックポイント(肩側の首付け根)も直線38㎜で書き込みます。➉前丈の長さの直線を前身頃の中心線から⑨首回り全周囲割る6の位置に配置します(写真では緑色の線です)。半身の首回りが60㎜ですから120㎜÷6=20㎜。これで身頃の基本枠が四角形をかくことで出来上がりまっした。
  10. サイドネックポイントから前後の中心線に向けて予想ネックラインを書き入れます。
  11. サイドネックポイントから脇線に向けて予想アームラインを書き入れます。

 原型の土台をトレーシングペーパーに印刷し、トレーシングペーパーの線より大きめにカットしたものをキューピーの体に合わせます。肩のラインやアームライン、ネックラインを修正のため書き込んでいきます。書き加えたラインを原型の土台に反映させていきます。この作業を繰り返して修正していきます。
 最後にゆとりとして脇で2㎜(前身頃と後身頃4枚×2㎜=8㎜)、身頃中央で1㎜(前身頃と後身頃2か所×1㎜=2㎜)合計10㎜入れます(横幅が大きくなるということです)。

自作の原型制作記事

 自作の時は、ゆとり分として包帯をキューピーの体に巻いていました。巻き方によって採寸結果が変わってきますが、この時は誤差の範囲であると考えていました。

www.kewpief.com