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アル中、昔と今

日曜日に、未視聴だった映画とドラマを見た。
画面の中では喫煙と飲酒の場面が多かった。
ニヒルなダンディーがブランデーグラスを回しながらタバコを吹かすのが、
かっこいいとされていた時代だったのか?
ボスが警察署内で飲酒する場面を見た時にはさすがに笑った。
そのほかにも、ノーヘルバイクや公道占拠など、
制約の厳しい今では絶対にできないことを、ごく普通に行っていた。

飲酒喫煙が当たり前だった時代の、酒好きからのアルコール依存症と、
現代のような精神疾患からのアルコール依存症では、
発病までの経緯も、治療の仕方も違うと思う。
吞兵衛アル中の多かった昔では、断酒根性論も通用したかもしれないが、
発症までの経緯がと症状が複雑な現在では、
心の病と同時進行での断酒や減酒を考えるべきである。

それに、最も大事なのが「アルコール依存症は精神疾患」であることを、
世の中に周知啓発することだと思う。
そのためにはアルコール依存症者の我々も、多少のリスクを負わなければならない。
病院や自治体へのアプローチは自助グループのお偉いさんにお任せするとして、
俺たち酒害者一人一人にも、何かできることがあるはずだ。

アル中であることを他人に知られることは恥ずかしいことだが、
周りの人は、俺が言わなくてもだいたいわかっている。
半年も顔を見せないで、その後「酒やめた」と言えば、
どこに入っていていたかは、すぐにバレる。
無理やり「俺はアルコール依存症だ!」とひけらかす必要はないが、
羞恥心を捨てないまでも、アルコール依存症の話が出たら、
「この病気になると内臓と脳ミソに負担がヤラれるよ」とか、
「治療には時間がかかるよ、完治は無い病気だよ」
「この病気は命を縮めるよ」と教えてあげるだけでも良いと思う。

今年の3月に無料でサビ親子の避妊手術をした話をしたら、
俺の話を興味深く聞いてくれる人も多く、
そのうちの3人の人が「さくらねこ TNR」を実践してくれて、
「ウチに居ついたノラ猫もさくらねこにしたよ」と、
片耳がさくらの花びら型になっている写真を見せてくれる人も居た。
「話してみるもんだな」と思った。
中には、チケットGETして病院に行ったら、
「このネコ避妊手術済みですね」
と言われて何もせずに帰宅した人も居た。
飼いきれなくなって捨てられたネコなんだな。

アルコール依存症はもとより、精神疾患に対する偏見はまだまだある。
精神病院 = キチガイ、隔離、収容所
その名残をぬぐい切れないのが現状だ。
わが国では、専門病院やクリニックを未受診のアルコール依存症者が大半だ。
アルコール依存症と診断されるのが怖くて、
「俺はアル中じゃない!」と言い張っている予備軍もたくさんいる。

「ヤバいっ!」と思ったら、迷わずアルコール外来の受診をお勧めする。
俺みたいに病気が深くなる前に未然に防いで頂きたい。


つづく。


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