伊達政宗の霊廟「瑞鳳殿」!東北の王者が眠る荘厳絢爛な霊屋

こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。

今日の夢中は、仙台藩祖・伊達政宗の眠る霊屋「瑞鳳殿」です。

■瑞鳳殿

城めぐりのぶらり旅、略して「城ぶら」。
東北の雄・伊達政宗の夢のあと、仙台城(青葉城)を「城ぶら」した後は、その墓所を参拝しましょう。

めざすは、仙台藩祖・伊達政宗公の霊廟「瑞鳳殿」(ずいほうでん)
広瀬川の蛇行部を挟んで、仙台城と向かい合う経ケ峯(きょうがみね)という場所にあります。

生前、政宗はホトトギスの初音が響くのを聴いて、ここを自らの墓所に決めたと伝えられれます。
その政宗の眠る瑞鳳殿までは、長い石段を登らないといけません。

脇にそびえ立つ杉の木が力強いオーラを放っています。まるで政宗公の棺を守る門番のよう…
一歩ずつ腿に力をこめながら、瑞鳳殿に向かいます。

石段を登り終えると、瑞鳳殿の入口です。
訪れたのは晩秋の頃。ホトトギスの初音は聴けませんでしたが、仕舞いとなった紅葉が出迎えてくれました。政宗もこうした風景に癒されたんだろうな…。

そして、いよいよ東北の王者・伊達政宗が眠る霊廟へ。
目の前に立ちはだかる厳かな門。これは瑞鳳殿の正面門「涅槃門」(ねはんもん)です。
扉上には瑞獣「麒麟」、左右の妻飾には「牡丹と唐獅子」などの豪華な飾り彫刻が施されています。

涅槃門をくぐり抜けると、家臣たちが奉納した石灯籠を左右にして石段があります。
その奥には、拝礼のために整えられた施設「拝殿」があります。扉上の扁額は、江戸時代の書家佐々木文山の筆によるもの(復元)です。

拝殿を通った先に、藩祖・政宗公の霊屋「瑞鳳殿」(ずいほうでん)があります。
黒を基調にしながら、黄金と極彩色の装飾をまとい、質実剛健にして豪華絢爛。これぞ東北に覇権を敷いた王者の霊廟という風体です。

政宗は1636年、江戸で70年の生涯を終えました。
2代忠宗は父政宗の亡骸を仙台に運ぶと、遺命を守り経ヶ峯に葬りました。霊屋瑞鳳殿はその翌年に完成しています。

なお、瑞鳳殿は1945年の戦災により惜しくも焼失。現在の建物は、1979年に再建されたものです。
2001年にも大改修工事が実施されて、柱に彫刻獅子頭、屋根に竜頭瓦を復元し、創建当時の姿がよみがえっています。

■感仙殿と善応殿

瑞鳳殿の西側には、政宗の霊廟に向かい合うように、荘厳な霊廟が2つ建ち並んでいます。
「感仙殿」(かんせんでん)と「善応殿」(ぜんのうでん)です。

「感仙殿」は、2代藩主・伊達忠宗の廟所です。
忠宗は、政宗とその正室愛姫の第2子として生まれ、1636年、政宗の死去により38歳で2代藩主となりました。

仙台城二ノ丸の造営や新田開発など藩の基盤強化に努め、1658年、仙台城内で没しました(享年60歳)。
霊屋感仙殿は、没後6年をかけて造営され、1664年に完成しました。こちらも戦災で焼失、いまの建物は1985年に再建されたものです。

「善応殿」は、3代藩主・綱宗の廟所です。
綱宗は、忠宗の第6子として生まれ、1658年に忠宗の死去により、19歳で3代藩主となっています。

しかし、この綱宗が問題のある人で、藩政を顧みず酒色におぼれ、幕府から2年で隠居を命じられます。
隠居後は、和歌や書画、能など芸術分野で才能を発揮し、数々の秀作を残しました。1711年、71歳で没しています。
霊屋善応殿は、その5年後に完成。瑞鳳殿や感仙殿に比べ質素な造りとなっていますが、規模は踏襲されました。こちらも戦災で焼失、1985年に再建されています。

なお、4代藩主以降は、このような霊廟が造られることなく、大年寺山の墓所に埋葬されています。
ただ、9代藩主・周宗と11代藩主・斉義は感仙殿北側に墓所「妙雲界廟」がありますので、合わせて参拝してみてください。

以上、仙台城を訪れたら、ぜひ足を延ばしたい東北王者・伊達政宗の霊廟・瑞鳳殿、そして感仙殿善応殿でした。
なお、伊達家は、綱宗隠居の後、伊達騒動と呼ばれる一大事を乗り越え、幕末まで東北仙台の地を治めました。今も当地では政宗の人気は絶大。その威風が伊達家を援けたのかもしれません。

ありがとう、瑞鳳殿! ありがとう、 感仙殿、善応殿!

■基本情報

名称:瑞鳳殿(ずいほうでん)
所在地:宮城県仙台市青葉区霊屋下23-2
アクセス;(1)JR仙台駅西口バスプール16番乗場からるーぷる仙台に乗車して15分、「瑞鳳殿前」バス停下車
(2)JR仙台駅西口バスプール11番乗場から仙台市営バスに乗車、または12番乗場から宮城交通バスに乗車して10分、「霊屋橋・瑞鳳殿入口」バス停下車、徒歩10分
営業期間:(2/1~11/30)9:00~16:50 (12/1~1/31)9:00~16:20
料金:(大人)550円  (高校生)400円 (小中学生)200円
休館日:12月31日

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