にわかお城ファンの旅行記

にわか城好きの歴史探訪記

周りに影響されて城巡りを始めました。百名城スタンプ目当てだったのに気がついたら沼にハマっていました。

続百名城 要害山城 (128・山梨県甲府市) 2/2 -武田信玄出生の地を二か所回る

引き続き、要害山城を巡ります。
主郭から東側の搦手にあたる方面、そのあと戻って麓の積翠寺へ。

遺構の多かった前半に引き続き、今回も良好な遺構がたくさん見られます。
本当に頑張って登った甲斐ありました。

あと、ようやく武田信玄出生の地の碑を見られました。2カ所で。
信玄は二人いたのか笑

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訪問記

主郭

主郭に辿り着いたところで区切りとしましたので、改めて主郭を一望。
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大手の通路に数多あった曲輪たちと比べてもずっと広い曲輪。
また、ピークにあるため、背景もよく開けていて間違いなく主郭と言った趣です。

主郭周囲は土塁に囲まれていて、西側の門の周囲は今も十分な高さを保っています。
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こんな高さの土塁に今も囲まれる主郭。さすがの防御性です。

主郭内部を散策しましょう。
ここまで来たらちゃんと見たい信玄公誕生の地の石碑
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ちょいと周囲は荒れていますけど笑

こちらは南側でよく見えた富士山
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当時の主郭の様子は分かりませんが、山並みと富士山の眺めは変わらないはず。
一服の気晴らしになる景色だったんじゃないかな

庭園跡と思しき石も転がっています
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が、先ほどの富士山とは反対の北側。富士山をありがたがるのは現代人だけなのか…
まぁ土塁の上に柵か塀でもあって見えなかったでしょうしね。

東側尾根

主郭の東側へ
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高い土塁が残る主郭東側。右奥に見えるのが東側の門跡です。
こちらにもわずかながら石積みも残っていて、ぬかりない。

抜けて少し搦手にあたる方面を散策しましょう。こちらも遺構が良く残るのです。

いきなり現れるのが空堀土橋
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西側には目立った堀切が無く、ここまでしっかりした堀切は要害山城では初めて

空堀を覗くとこんなところにも石積み
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今までの石垣より少し加工が凝っているような。
時代考証できるほどの知識はありませんが。

翻って空堀越しの主郭
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今わたしは土塁上から狙われている笑
まぁここまで軍勢が来ていたらダメなんでしょうけど。

土橋の先もすぐに虎口となります。
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東側は西側と違って尾根の狭いスペースにありますが、窮屈な中にもきっちりと加工されています。いやはやすごい。

振り返って一枚
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登って門を越えてもまだあの守りがあるのにその陰すら見えません。
搦手側は尾根が続きますが、しっかりと高低差も付けて、上手く作られています。

先ほどの枡形からの下りを降りた先。この辺りも切岸加工されているんじゃないかな
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どんどん主郭から離れた方向へ。今度は竪堀土橋
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この先も含めて、東側は土橋と竪堀が中心です。

登りにあった竪堀は薄れたものもありましたが、ここは今もはっきり。良い。
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遠くから見るとなおはっきり
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さらに東へ。細い道と
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ちょっとした曲輪、竪堀が続いて
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また門
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門が多いのは要害山城の全域で共通です。設計者の性格が出ているのかな。

また竪堀と土橋
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小さな曲輪を越えて
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竪堀と…
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周りの景色は違いますが、同じような防御設備を繰り返し置くところも要害山城の東西共通の特徴と言えそうです。
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このまましばらく進むと史跡境界の標が見えて、ひとまず要害山城の散策は終わり。

ですが、もう少しだけ続きます。

下りでは躑躅が崎館も良く見えました。
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信虎正室の大井の方が避難した際も、同じように眺めて心配していたり、しないかな。

積翠寺

最後はもう一つの信玄出生の地、要害山麓積翠寺
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歴史を感じるお堂にはしっかりと武田菱
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由緒がよく分かる意匠です。

さらによく分かるのが、結構年季を感じる不動堂にある信玄公の像。
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サビサビの案内板の向こうに確かにいらっしゃいました。

正面の境内は由緒あるお寺の雰囲気ですが、隅の看板に従って
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お堂の脇を進むと裏庭の奥に
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信玄公産湯の井戸があります。
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ここから要害山に産湯を運んだ、訳ではなく、戦乱を避けて寺に留まったとあります。
先ほど山頂でも出生地の石碑を見たところで若干混乱しますが、よくある諸説あり、ですよね。はっきりさせるのも野暮というもの。

間違いなくこのあたりで信玄公は生を受けたのだろうと感じたところで、次のお城へ。

感想

満足度 4/5

山中に枡形虎口、石垣のオンパレード。
何度も繰り返す門や土橋の高い防御性も、さすがは武田氏本拠地の詰城でした。

よく遺構が残った山中の雰囲気は、当時がよく想像できました。
城内からは躑躅ヶ崎館も見えますし。

30分の登山の苦労からスタンプだけ甲府駅前で押す案も頭をよぎりますが、クマ鈴買ってでも行かないともったいない名城です。

アクセス

要害山城

  • アクセス
    電車・バス:JR中央線 甲府駅からバス 積翠寺下車 徒歩15分で登山口へ
    車:中央道 一宮御坂ICから約35分
          または双葉SICから約25分で登山口へ
    無料駐車場あり
  • スタンプ・開館時間 場所は離れています
    甲府市藤村記念館
    開館時間:9:00~17:00
     休館日:月曜日(祝日の場合翌日)、年末年始
     入城料:無料
    休館日は施設外ポストにスタンプあり
     アクセス:
     電車・バス:中央線 JR甲府駅から徒歩すぐ
     車:中央道 甲府昭和IC または双葉SICより約15分
       周辺にはコインパーキングが多数あります。
  • 城跡
    散策自由
  • 所要時間
    スタンプ込みで自家用車移動で約2時間
    城跡散策のみで1時間45分
  • 付近のスポット
    百名城関連だと武田氏居館跡はもちろん近くです。

    tmtmz.hatenablog.com

    勝頼時代に移転した先の新府城もそれなりに近くにあります。

    tmtmz.hatenablog.com

    時代は違いますが、距離だけを考えれば甲府城も近くです。

    tmtmz.hatenablog.com

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