ベトナム・ロータス・ファンドを使ってベトナム株に投資をする

こんにちは、いなかのです。

久しぶりの更新になりますが、今回は投資家が注目している市場【ベトナム】の株式に投資ができる
ベトナム・ロータス・ファンド】という投資信託について見ていこうと思います。



ベトナム・ロータス・ファンドとは・

ベトナム・ロータス・ファンドとは?

委託会社:ファイブスター投信投資顧問㈱
商品名:ベトナム・ロータス・ファンド(愛称:ロータス)
ベンチマーク:なし
信託報酬:2.167%
購入時手数料:金融機関によって異なる
信託財産留保額:0.3%
解約手数料:なし
純資産:16,803百万円(2022.12.16)
基準価額:16,473円(2022.12.16)
設定日:2017.1.20

このファンドはベトナムの取引所に上場しているベトナム株式、ならびに世界各国・地域(日本を含む。)の取引所に上場しているベトナム関連企業の株式等に投資します


銘柄選択は、企業収益の成長性・財務健全性・流動性等を勘案して柔軟に行っており、実質外貨建資産については、原則として為替ヘッジを行いません。

※また、ベトナム関連企業の枠組みですが、ベトナムで営業を行う企業、もしくは経済動向の影響を強く受けるビジネスを行う企業で、ベトナム国籍以外の企業のことをいいます。


償還日は無期限であり、年1回1月19日を決算日としています。

新興国市場よりも不透明な市場であるフロンティア市場のため信託報酬率は高めに設定されています。

何故ベトナム市場なのか?

何故今、ベトナム市場が注目を集めているのか?
それはベトナムが今かつての日本と同じような高度経済成長期の流れに乗っているからです。


2015年頃より中国を上回る経済成長率を見せ、2017~2019年は7%前後の成長率となっている。
豊富な労働力や堅調な輸出、製造業関連への積極的な内外投資と産業構造改革が着実に進んでいる。

ベトナムの1人あたりGDPは2,389米ドル。これは日本の高度成長期と同じ水準です。
1970年末の日経平均株価は1987.14円。その後、経済の発展とともに日経平均株価は大きく上昇しました。


細々したことは目論見書に記載されているためこのサイトでは記しませんが、さらに言えばベトナムは資本主義のトップ「アメリカ」と社会主義のトップ「中国」との良好な関係を築いている国家でもあります。


この点からも今混沌としている社会市場を上手く立ち回れる可能性があります。


また、投資では市場の大きさから先進国>新興国>フロンティアという枠を設けられているのですが
ベトナムは投資界隈で言えば【フロンティア市場】の枠組みに入っており、今後成長し【新興国】の枠組みに組み込まれた際には機関投資家もポートフォリオに組み込まざるを得ないため巨額な資金流入も見込める先になるかと思います。



組入銘柄

出所:目論見書

こちらがベトナム・ロータス・ファンドの構成銘柄上位10社です。
上位3社のみ軽く紹介します。


1.ベトナム外商銀行は大手商業銀行で1996年に株式会社化し2008年に株式公開されている。日本とも関係が深く2011年にみずほ銀行と戦略提携を結んでおり、みずほ銀行は約15%程の株式を保有している。


2.デジワールドコーポレーションは2003年に設立されたベトナムの卸売業の大手です。
2014年には世界有数のコピー機メーカーであるリコーの販売代理店となり、中国のシャオミ、米国アップルの輸入代理店ともなっている。


3.FPTコーポレーションはベトナムの大手テクノロジー企業です。ソフトウェア、情報とシステムの統合、通信、教育、およびトレーニングを主な事業とし、専門分野で100を超えるライセンスソフトウェアソリューションを主有しており、ベトナムの59州63の都市にインターネットワークを持っている。



資産構成

出所:ベトナム・ロータス・ファンド目論見書

ベトナム・ロータス・ファンドは、マクロ経済分析のトップダウンアプローチ(実体経済、政治、国内政策など)と、
個別企業のファンダメンタル分析(特定テーマに固定せず、成長性・収益性・流動性の観点から分析)を用いて銘柄を選定しています。

現状、高度成長期を迎えているベトナムでは銀行、不動産が発達しており比率も大きいと見えます。
ちなみにベトナムでは貸出利率を国が定めています。


ベトナム直近動向

出所:SBI証券 ベトナム・ロータス・ファンド

2022年11月頃にベトナム株式市場は大きく落ち込みました。要因としては、ベトナムの大手複合企業FLCグループの前会長が、自社株取引に絡んだ相場操縦などの容疑で逮捕されたためです。

不動産・リゾート開発事業に加え、新興航空会社バンブー航空を通じた旅客運送事業も手掛ける大手企業トップの不祥事だったため、ベトナム国内で大きな関心を集めました。


また、タンベト証券TVSIの会長兼社長でサイゴン商業銀行SCBの取締役を務めるグエン・ティエン・タイン氏が急死したことでベトナム国民は民間大手のサイゴン商業銀行の店舗へ預金引き出しが殺到したことも


ベトナムの好調な経済にブレーキを掛けた要因である。

まとめ

1.高度経済成長期に入るベトナムへの投資にベトナム・ロータス・ファンド

2.銀行株、不動産株の比率が高い

3.2022年11月頃から不祥事等で一時大きく下落

我々日本人では新興国ですらまともな情報を得るのに難行するため、フロンティア市場であるベトナムでは投資信託を通すのが比較的安全かつ手軽にできる投資かと思います。

また、ベトナムの今後の成長を考慮すればベトナム個別株に固執する必要もなくこのような分散投資でリターンは享受できるかと思います。


しかしあくまでフロンティア市場のため余裕資金内での投資に収めておきたいですね。



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