ふとした瞬間に気づきを得る。しえるです。
昔の私は父のことを「自分の話ばかり!」と思っていました。
こどもの頃から「〇〇できたよー」と報告しても、すぐに自分の時はこうだったという話になってしまい、よくムスッとしていました。
子供心に、ただ褒めてほしかっただけですからね。
でもふと最近、「そうか、私がお父さんの話を聞こうとしていなかったんだ」と気がつきました。
【鏡の法則】父との会話で気がついた「言葉の受け取り方」についての話。
先に聞いていないのは自分でした
父とだべっていて会社員だったころの話になったときのこと。
今までなら父の自慢と思っていた話を「うちのお父さんってそんな仕事をしていたんだ!そんなに前から今の基盤となるシステムづくりをしていたなんてすごい!」と素直に面白い話として、前のめりに聞いている自分がいました。
そしたらその後、最近のネット事情の話になったとき、父が「よく知っているねぇ」と私の話を聞いて言ってくれたのです。
これまでいかに私の視野が足りないか反論を受けたことしかないと感じていた私は、たいへんビックリしました。
その時はぶつかって険悪な雰囲気になることなく、深い話をできて楽しかったなぁと思ったくらいだったのですが、今になって「あ!」と気づいてしまいました。
私が父の話を聞いたから、父も私の話を聞いてくれたのだと。
それまでの自分は「私の話を聞いてほしい」ばかりで、父の話を聞こうとしていませんでした。
自分の言葉の捉え方しだい
純粋な誉め言葉ですら、自分がそう受け止めなければ自分を苦しめる言葉となることがあります。
以前、父が親戚と話しているときに「娘は文字を打つのがすごく速いんですよ」と言ってくれたことがありました。
基本的に目に見える形で褒めてもらった記憶がなかったのでビックリしたのですが、当時の自分は「私を使って自慢をするな」と思ってしまっていました。
今考えると別に自慢でも何でもないのですけど、先に書いたとおり「父は自分の話ばかり」だと思っていたのに加え、「自分の話=自慢」に聞こえてしまっていたため、そう受け取ってしまったのではないかと推測します。
当時の自分はタイピングぐらいしか自信のあるものがなかったため、誰かが話すことすべてがすごく見えてしまって、羨んだりコンプレックスを感じてばかりだったのもあるでしょう。
それで「私の唯一の武器を奪うな。お前が振りかざすな」とイライラしてしまっていたのです。
私はただ「お父さんはそう思ってくれていたんだ、嬉しいなぁ」と思うだけでよかったのに、大変ひねくれていました。
受け取り方に注意していきたいです
「事実なんてどこにもない。みんな自分の好き勝手に解釈してるだけでしょう」
今読んでいる『流浪の月』で、主人公の更紗に共感することが多いのですが、本当にこの言葉のとおりだと思います。
私が好き勝手に父を解釈し、その結果がそのまま「父の態度や反応」として表れているように見えていただけで、そこに事実はありませんでした。
最近では情報を参照したり、共感したりすることはあっても、他人の意見というものを参考にする機会はあまりなくなりました。
しかしそれでも他者との絡みがゼロになることはないですし、強い反論を受けるとつい身構えてしまうことがあります。
そんな時は慌てて受け取ろうとせず、1つ1つ分解して考えるのがよさそうと思うようになりました。
まずは口調度外視で、相手の主張は何なのか?を抽出します。
その主張が参考するに値するか軽く精査するためですね。
もしかしたら痛いところを突かれている可能性もあるかもしれません。
そんな時は自分の中で咀嚼していく必要があります。
なので主張と言い方、どちらに心が揺らいだのかを見極めなくてはなりません。
とは言え、反論するのに必死の噛みつくような論破系の言い方の場合は、ただの「考え方の違い」である可能性が高いと言えそうな気がします。
自分がそう思っていればいいだけの話で、誰かに自分の意見を押し通す必要はありませんからね。
対象が自分の経験値から導き出した答えであればなおさらです。
そういう時は「あなたはその考えなんですね、ただ私はこう考えています」として、必要以上に受け取らない精神が大事な気がします。
最近よく見ているストリーマー(ゲーム配信者)の釈迦さんも「気にしないのが1番いい、鈍感って幸運なんだよね。自分の気に入らない人がいない世界を探す努力より、そこをどうでもいいと思えるように努力したほうが絶対に幸せになる。」と話していて共感しました。
ほかにも、ただの文面を読んでいるだけでも心が揺らぐことはありますが、それはただ自分の中で思うところがあっただけで、リプを返されたとかじゃない限り「自分個人に向けられた言葉ではない」と言うことも忘れないようにしたいです。
(なんならリプだったとしても、相手が自分を通して別の誰かを見ているだけの可能性だってあります。)
今は対面で話す機会の少ない私ですが、オンライン上も格好の練習場になるので意識していきたいところだと思いました。