ネットワークって。。。#27(ルーティングプロトコル)
今回は、経路制御アルゴリズムについて。。。
つまりはどうやって、ネットワークの経路を決定しているかって話です。。。
経路制御アルゴリズムの代表的なものは2つ。
距離ベクトル型(Distance-Vector)とリンク状態型(Link-State)について説明します。
距離ベクトル型(Distance-Vector)
ディスタンスベクタ型とも呼ばれ、文字通り、ディスタンス(距離)とベクタ(方向)により最適なルートを決定するアルゴリズムです。
方向っていうのは、前回の大阪の自宅からハワイの目的地に行く経路の例でも述べた通り、
大阪の自宅
↓
↓
成田空港
↓
ホノルル空港
↓
ハワイの目的地
大阪の自宅ルータには、ハワイの目的地に行くには、関西空港に行きなさい。
関西空港ルータには、ハワイの目的地に行くには、成田空港に行きなさい。
って感じで、方向を示してくれる情報です。
距離っていうのは、具体的には、ネットワークって。。。#11で述べたホップ数。。。
忘れましたね笑。。。
違います!!笑
では、今一度。。。
ハワイには、韓国経由で行く事も可能ですよね。。。安いし。。。
大阪の自宅
↓
↓
成田空港
↓
仁川空港(韓国)
↓
ホノルル空港
↓
ハワイの目的地
で、大阪の自宅ルータには通常ルートと同じように、ハワイの目的地に行くには、関西空港に行きなさい。というルーティング情報を持っています。
ルーティング情報には、この方向情報に加え、目的地までのルータの数っていうのを持っています。
これがホップ数です。
上記の例でいうと、大阪の自宅ルータには、、、
通常ルートの場合、経由するルータは、
関西空港、成田空港、ホノルル空港の3つ。つまりホップ数は3です。
韓国経由の場合、経由するルータは、
関西空港、成田空港、仁川空港、ホノルル空港の4つ。つまりホップ数は4です。
で、ルーティングの世界では、このホップ数の少ない方が早いと判断されて、経路が優先されます。
そんな感じです。。。
リンク状態型(Link-State)
距離ベクトル型は、各ルータによってルーティング情報は異なります。
つまりは、目的地までの距離も違うし、目的地に行く経路は直近のルータを経由しろっていう情報(大阪の自宅の場合:関西空港、関西空港の場合:成田空港)なんで。。。
これに対し、リンク状態型は、ネットワーク全体の情報を持ちます。
つまり全てのルータで同じ情報を持ちます。
木を見て森を見ずが距離ベクトル型だとすると、リンク状態型は森まで見て経路を決定します。
メリットとしては、ネットワーク構造が複雑になっても、各ルータは正しい経路情報を持つ事ができ、安定した経路制御が可能となります。
その代わり、ネットワーク全体の経路制御表を求める計算は複雑になり、それなりに負荷はかかるようです。。。
主なルーティングプロトコル
ルーティングプロトコルには色々と種類があります。
- RIP、RIP2:距離ベクトル
- OSPF:リンク状態
- BGP:経路ベクトル
これらについては、次回以降、詳細に書いていきます。
まとめ
- 経路制御アルゴリズムの代表的なものとしては、距離ベクトル型(Distance-Vector)とリンク状態型(Link-State)がある。
- 距離ベクトル型は、ディスタンス(距離)とベクタ(方向)により最適なルートを決定するアルゴリズム。
- リンク状態型は、各ルータで同じ情報(ネットワーク全体の情報)を持つ。
今回は、以上になります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
【参考書籍】