論語 雍也 其の二十一 《middle》

論語

毎度ぉ~!はらしま(@tyj_harashima)です 日曜のお楽しみ!論語の一節を紹介しています 今回は差別的にも思える一節ですが、詳しい内容を理解すれば納得のいく話になるかと思います 正確に読み取ってもらえるよう気を付けて説明していくので、お付き合いください

原文・訳

子曰、中人以上、可以語上也。中人以下、不可以語上也。

子曰く、中人ちゅうじん以上には、もっかみを語るき也。中人以下には、以て上を語る可からざる也。

解説・意訳

難しい漢字は無いので先に意訳をしてから、ゆっくり解説していきたいと思います

先生は言った「フツーより上の人には『上級』の話をしても大丈夫だ フツー以下の人に『上級』の話をするものではない」 となります

どういう事か先週の話(雍也20)を例にとって話をすると、ある物事(例えばサッカー)について、サッカーが好きな人に少し難しい(より高度で詳しい)話をしても通じるが、サッカーがどんなスポーツかを知ってるだけの人にサッカーについての難しい話をしても通じない という事です

先週の話のニュアンスとは異なり、今回の話は「上・中・下」とハッキリ区別している点で角が立つ言い方になっています これは、孔子の中で小人(つまらない人、しょーもない人:下)と君子(上)と他(中)という区別がされているからだと思われます

しかし、このランクに明確な線引き(どこからが、どうなれば、上や中や下なのか?)があるワケではなく、後に紹介する一節で(要約すると)「人の素質に差はない 学ぶ人と学ばない人で差ができるのだ」とも言っています なので、ここで言っているのは「学ぶ気のある人(中)に高度な学問の話(上)をしても大丈夫だが、学ばない人(下)には何を言ってもムダだ」という事です

(あまり先の話をネタバレさせてしまうのも考えモノですが)他にも「上知じょうち(最上の知者)と下愚かぐ(最下の愚か者)は変わらない」とも言ってます それくらい孔子は学ぶ事にこだわりを持っていたのだと思うし、学ばない人が嫌いだったんだと思います(実際、学ばない・学んでない人は嫌な人物になるイメージが強い……偏見です)

Harashimaがアレコレ述べる章

ここまでの話で理解していただけたと思いますが、もう一つ別の話題「ヲタク」を例にして述べておこうかと思います まずヲタクについてですが、昭和のイメージで言うと「暗くて不潔で気持ち悪い」といったネガティブな存在でした

しかし、近年では「その物事に精通した人物」「抜きん出た知識を持つ者」というイメージに変化してきました 個人的な意見ですが、その背景には「景気」が関係していると思います バブルといわれた90年代の好景気だった頃は、とにかく「派手」なのが特徴でした 対極にいた「地味」なのがヲタクです バブルが崩壊して景気が悪くなると生活も地味になります 派手だった人と地味なヲタクのステータス(生活感)が並んだのでヲタクに対するネガティブなイメージが変化したのだと思います 知らんけど

話が逸れました 戻します

マンガやアニメ、鉄道にアイドルなどヲタクになりえる関心ごとは人それぞれです 興味のない人に熱く語っても受け入れられないのは当然です 温度差がありますから この温度差で興味関心の度合いが分かります 言い換えれば「熱心さ」です

熱意のない人(下)に熱心に語りかけてもムダです 変えていかないといけない時に変える権限のある人に熱意がなければ、そりゃ変わらないですワ 語りかける人を間違えてる 受験生に例えると、親や先生が「勉強しないと…」と語りけても本人に熱意がなければ、その言葉は「ムダ」となります それと同じです

熱意のない人に火をつけるのは時間もムダにします 先の話を持ち出せば「下愚は変わらない」のです それなら、興味を持って熱心に取り組む人(ヲタク:上知)を上手く使う方が早くて確実で簡単だと思います(上手く取り込めるかは取り込む側次第だと思いますが…)

Time is money(時は金なり)時間は有限でボヤボヤしてると先を越されて後塵を拝す事になりますからネ ……おっと、そろそろ時間です キチンと差別的な話でもない事も理解していただけた事と思いますので、この辺にしておきます

「フツー(中)が一番!」という話でした なんてナ

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