スペイン巡礼#6 カミーノの助け合い精神を知る

2015年5月2日

ヴィルマは男性のいびきでなかなか寝られなかったらしい。私など朝までぐっすりだったが。

ロンセスバージェスを発つ

この日はチーロが昨日知り合ったらしいイタリア人の若い男女(私は結構最後のほうまで二人はカップルだと思いこんでいた)と一緒に歩き始めた。といっても暗くてあんまり顔が分からなかった。女性のほうが歩きながらチョコサンドクッキーをくれた。おいしい!

明るくなったころにはまたチーロとふたりで歩いていた。

小さな町を通った
巡礼路の目印を見落とさないようにする
町を抜けて林の中の道へ・・・

道端に机と椅子のある場所があったので食事をしていると、ヴィルマが通りがかった。チーロがサラミをすすめ、ヴィルマも座る。その後、次のバル(カフェ的な感じ)まで一緒に歩いたが、彼女は今日はスビリの先まで行きたいらしく(翌日もパンプローナの先で泊まりたいがために先を急ぐ様子)休憩時間が長いと思ったのであろう、「私はもう行くべきだわ」と言って先に出発した。次の休憩スポットで、ララソアーニャのアルベルゲの呼び込みスタッフから話を聞く彼女の後ろ姿を見たのが最後で、もう彼女とは会えなかった。

この日は快晴ではないものの、天候は良く、道も割と平坦で、
これぞ私の求めていたカミーノよ!と感じた。
牧草地の中を歩くのはとても気持ちが良かった。

のどかだ・・・
美しい・・・
SOS・・・?

チーロが「今日はみんなスビリの先へ行くようだし、ぼくたちまでそうするとベッドが残っているか心配だから、スビリにベッドがあったらそこで泊まろう」と提案してきたので、そうしようと答えた。

スビリの町に着いた。

アルベルゲ・ムニシパルは公営の巡礼宿という意味だ。私営より安い。
居酒屋だけどタベルナ(笑)
メヌー・ペレグリーノは巡礼者メニューという意味だ。
自転車巡礼者が山の中でこけて?動けなくなったらしく、救助ヘリが来ていた。
負傷者を吊っている。
遅刻遅刻ぅ~!って言ってそうな標識

宿には他の巡礼者より比較的早く着き、5人目くらいだった。

スビリのアルベルゲ

二段ベッドの下側を確保した。

二段ベッドの下段は人気高し!アクセスが容易だからです。
ベッドを確保するときは寝袋をしっかり広げてアピールすること!
私のベッドではないですが、置いた荷物に気付かなかったのか、別の人がベッドを使い始めてしまって、一触即発の喧嘩になりそうな場面も見ましたよ💦

まずはシャワーと洗濯を済ませる。

右に洗濯物を干すための紐が張ってある。
左の建物はキッチン&ダイニング。奥はシャワーやトイレ。

トイレに入ったときにトラブル発生!鍵が壊れているらしく、
閉じ込められてしまった。

「誰かいますか~💦」と助けを求める。声を聞きつけた女性が宿のスタッフに伝えてくれ、なんとか開けてもらうことができた。女性にお礼を伝えると「カミーノは助け合いの旅だからね!」とニッコリ。カミーノの精神を感じた。

基本的に巡礼者はみんな気のいい人ばかりで、ニコニコしている。同じ目的地を目指して歩く仲間だからだろうか。みんなフレンドリーに接してくれる。この世に悪い人はいないんじゃないかという気がしてくる。

ちなみにこの巡礼中、生理の真っ最中だった私。残りのナプキンが心もとなくなってきたので、お店で買おうと思ったのだが、小さな町のため売ってるお店が見つからない💦町の人に聞こうと試みるのだが、何しろスペイン語が全く話せないのでうまくコミュニケーションが取れない。申し訳ないと思いつつ、チーロに事情を話して町の人に聞いてもらった。イタリア語とスペイン語は近いので、彼らは意思疎通ができるのだ!町のおばちゃんに声をかけたら、小さな商店を教えてくれたのだが、閉まっていた。おばちゃんがオーナーと知り合いだったのでオーナーを呼んで店を開けてもらった。おかげでなんとかナプキンゲット。チーロがいなかったらこんな芸当は絶対できない。彼には本当に感謝した。

ロンセスバージェス印のチョコも購入

夕食はチーロが本場のナポリタンを作ってくれた。お皿に先にオリーブオイルを入れておき、そこに塩ゆでしたパスタと具のないトマトソースをかける。そしてレモン汁をかけて頂く。とてもおいしかった。

シンプルだけどおいしい!

朝一緒に出発した男女(翌日名前を聞いた。男性がジャンで女性がニコ。)はファンタとビール、私はサラミを買ってきて夕食の場に提供。こうやって食べるものはシェアするのがカミーノ流。

チーロが「パンを買い忘れた!」というと、相席していたドイツ人男性が「そこのバルに売ってたから買ってくるよ!ぼくのデジイチ見といてー^^」と言ってサッと買いに走ってくれた。初対面の私たちに貴重品であるカメラを見といて、とは!信用されたのは嬉しいが、ここは本当に海外か?と少々面食らった。

食事の席で会った人とは「君も昨日嵐の中ピレネー越えしたんだろ?いや~辛かったよね!」なんて話題で盛り上がる。

食事にはもう一人のイタリア人が加わった。初老の男性、ラウルだ。パスタをよそっている間、通りがかる人みんなに「食べる!?食べる!?」と声をかけるフレンドリーでテンションの高いおじいちゃんである。特に若い女の子には熱心に声をかけていた(笑)

食後のリラックスタイム

食事のあと、外のテーブルセットでチーロ、ジャン、ニコ、ラウルと私でチーロのジョーク(小話)を3つほど聞いた。イタリア語だったので、あとで訳してくれた。ひとつかふたつは理解できた。イタリア人と一緒にいるチーロはまさにラテン系な感じがして、初対面の印象からはだいぶ変わってきた。ジョークを言っているときの彼は生き生きとしていて楽しそうだ。芸人の才能がありそう、と思った。

助け合って分け合って、というカミーノの精神を感じた巡礼二日目だった。

つづく

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