東京郊外をぐるりと一周している国道16号線。
関東に住んでいれば、ご存知と思います。
便利な環状道路なので、常に渋滞しています。
実はこの「道」こそが、縄文・弥生時代から
始まる日本史で重要な役割を演じてきた、と
いうのが本誌の要旨です。
「え?でも東京って、江戸時代に徳川家康が
来て造り上げた都市であって、その前はひな
びた寒村だったのでは?」という説に対して
も説明しています。
それは、その時の為政者であった徳川家康が
「家康という偉大な人がこの都市をここまで
発展させた」という伝説を作りたかったため
に事実をゆがめた、という内容です。
さらに音楽に代表される文化の発展も、16
号線は重要な役割を果たしているといいます。
確かに16号線沿いにはかつての米軍の施設が
数多くあり、その近辺のライブハウスで腕を
磨いたミュージシャンはあまたいます。
極め付けは天皇との関わりです。
「一体どんな関係があるの?」と興味を持っ
た人は本書を読むべきです。
新しく斬新な国家文明論の一冊です。
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