【レベルや使い方】金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本の解説

・『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』のレベルが知りたい。
・『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』の効果的な使い方を知りたい。
・『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』と『石川晶康の日本史B講義の実況中継』との違いを知りたい。

この記事は上のような悩みを持った人に向けて書かれています。

結論としては、『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』のレベルは日本史初学者〜日東駒専の大学群まで対応できるとなっています。本書の効果的な使い方としては、丸暗記をするのではなく、時代や物事の「なぜ」と「流れ」を納得して進めることが効果的です。本書と『石川晶康の日本史B講義の実況中継』はどちらも講義形式の日本史の参考書ですが、『石川晶康の日本史B講義の実況中継』の方が難易度が高く、ボリュームも多くなるため、難関大学の志望者であっても、時間に余裕がある人は本書から始めることをおすすめします。

目次

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本の難易度と目標大学

『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』の書籍詳細

最初に『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』のメインとなるターゲット層を紹介します。

本書は今までに大学受験の日本史に全く触れていない人や、これから本格的に日本史の学習に取り組む人におすすめの参照書となっています。

また、ターゲットとなる大学に関しては大東亜帝国の大学群〜日東駒専の大学群(ギリギリ成成明國獨武の大学群)となっています。

しかし、あくまで本書はあくまでインプットがメインの教材のため、本書だけで共通テストや入試問題で正答できるとは言えません。

本書の後にアウトプットメインの教材を用いて、暗記の確認をする必要があります。

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本はどのような教材なのか?

・予備校の日本史の講義を文字に起こした講義形式の参考書シリーズになります。
・タイトルにもある通り、日本史の「なぜ」と「流れ」の理解に重きを置いています。

『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』の目次

本書は東進ハイスクールの人気予備校講師である金谷氏によって書かれた参考書で、通史では原子・古代史、中世・近世、近代史、文化史の合計4冊で構成されているシリーズとなっています。

本書の最大の特徴として、受験生にとって日本史が退屈な暗記科目とならないように、時代や物事の「なぜ」と「流れ」の理解に重きを置いていることが挙げられます。

日本史の学習は科目の特性上、暗記するボリュームが非常に多く、楽しみを見出せない人もいるかも知れませんが、金谷氏は本書冒頭で以下のように述べています。

私はいつも言います。日本史は暗記科目ではありません。羅列してある用語を丸暗記するのは、たいがい限界があります。でも、納得して頭に入れた知識は忘れにくいものです。〜略〜本書を読んで、まず納得してください。そうすれば一見退屈に見える大学受験の日本史も、ドラマチックに展開していることがわかり、暗記という退屈な作業にとどまらない、とてもおもしろい学問になるはずです。
引用:『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』

本書を用いて日本史を学習することで日本史の学習に楽しみを見出せていない人であってもより日本史の学習が楽しくかつスムーズに進められると言えます。

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本の効率的な使用法とは?

・各内容の「なぜ」と「流れ」を重点的に理解する。
・時間をかけず早期1周をする。

『金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本』の内容

前述の通り、本書は日本史の時代や物事について「なぜ」と「流れ」を丁寧に解説している参考書になります。

そのため、作業的に丸暗記をしていくのではなく、1つの項目毎に、なぜそうなったのかの理由と結果どうなったのかを理解していくことで非常に効果を発揮する参考書となっています。

とっつきやすい反面、一方で本書の問題数は多いとは言えないため、まずは、あまり時間をかけずに早期1周してしまい、他の問題集や一問一答を用いて問題演習に取り組むことをおすすめします。

他の問題集を用いた問題演習の際に忘れていたり、曖昧な知識についてはその都度本書に立ち戻り、もう一度『なぜ』と『流れ』を繰り返し確認を行いましょう。

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本のおすすめできる人は?

・初めて日本史の勉強に取り組む人
・日本史が苦手な人

本書は今まで日本史に触れていない人や、これから本格的に日本史の受験勉強に取り組む人におすすめです。

非常に解説が丁寧なため、抵抗なく進めていけるはずです。

本書から丁寧に日本史の学習に取り組むことで、今後の日本史の学習の土台を作ることができます。

また、受験科目には日本史は必要ないけれど、学校の定期テストで日本史の勉強をしなくてはいけない人や、日本史の学習に抵抗があったり、日本史が苦手な人であっても本書をおすすめできます。

本書を用いて日本史が単純な暗記科目ではないと感じられるようになったら、今まで以上に学習がスムーズに進んでいくでしょう。

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本のおすすめできない人は?

・問題演習に取り組みたい人

繰り返しになりますが、本書は講義形式の参考書で、日本史の基礎基本の部分から丁寧に学習することができる参考書となっているために、すでにある程度日本史の学習に取り組んでいて、アウトプット中心の問題演習に取り組みたい人にとっては最適とは言えません。

問題演習に取り組みたい人は、知識の確認は一問一答を用いて行い、流れの整理は『詳説日本史ノート』といった書き込み式の問題集を用いることをおすすめします。

金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本の後に進むべき教材を志望校別に紹介

大東亜帝国レベル(SS50)が志望校

大東亜帝国群の入試では、英語と現代文の2科目のみが課されることが多く、日本史は入試に必要がないことが多くあります。

こちらの大学群を第一志望としている人は、自身の志望大学の入試に日本史が必要かを確認しておきましょう。

大東亜帝国の大学群を滑り止めとし、日東駒専の大学群も受験する人は入試に日本史が必要となることが多いため、下記の日東駒専レベル(SS55程度)が志望校も参照下さい。

日東駒専レベル(SS55程度)が志望校

日東駒専の大学群の入試では、本書を完璧にすれば問題演習を通したアウトプットのフェーズに移行できる状態と言えます。

本書を用いた後は『詳説日本史ノート』や『スピードマスター日本史問題集 日本史B』などの問題集を用いて習得した知識が実際にアウトプットできるか確認しましょう。

上記の問題集を終えた後は自身の志望大学の過去問題演習に取り組みましょう。

成成明國獨武レベル(SS60程度)が志望校

成成明國獨武蔵の大学群についても前述の日東駒専レベル(SS55程度)が志望校と同じです。

日本史が得意な人や、この大学群の入試で、日本史を得点源として挑みたいしたい人は下記のGMARCHレベル(SS65程度)が志望校を参照下さい。

GMARCHレベル(SS65程度)が志望校

GMARCHの大学群の入試については本書のみでは十分なインプットができているとは言えません。

この大学群の入試については本書の知識をベースにした上でより細かい日本史の知識が問われます。

本書の後は河合塾より出版されている『石川晶康 日本史B講義の実況中継』を用いてより多くの日本史の知識を蓄えましょう。

一点注意としては『石川晶康 日本史B講義の実況中継』は非常にボリュームが多く、遅くとも受験学年の夏までには1周しておきたい参考書となるため、残りの受験日数との兼ね合いを考えて取り組むことをおすすめします。

早慶上智レベル(SS70程度)が志望校

早慶上智の大学群の日本史の入試では本書でメインとして扱われている教科書の太字レベルの知識に加え、より細かな教科書の注釈レベルのことも暗記する必要があるため、本書だけでは対応が十分とは言えません。

本書の後は上記の『石川晶康 日本史B講義の実況中継』を用い、より細かな知識をまずは身につけましょう。

さらに早慶上智の大学群の日本史の入試ではマーク式の選択問題だけでなく、記述形式の問題や論述形式の問題も出題されるため、そうした問題にも対応できるようにZ会の『実力をつける日本史100題』などを用いてをアウトプットの練習を行い、その後は自身の志望大学や学部の過去問題を用いて過去問題研究に移行しましょう。

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