ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。
今回は、京都府の北部にある由良川の源流で秋の1日を過ごしてきましたので、その様子をお届けしたいと思います。
由良川は日本の原風景
京都福知山を経て日本海の丹後舞鶴に注ぐ由良川ですが、その源流は京都と滋賀の県境にあります。行政区的には京都市左京区に位置するその場所は芦生(あしう)という名の深い森が広がっていて、京都大学の演習林となっています。
大学演習林ということで、知らない人だと中に入っていくことを少しためらうかもしれませんが、一般の人でも立ち入ることができます。
ハイカー用の駐車場があり、そこに車を停めて森の奥へ由良川に沿って歩いていくことができるのです。
昔使われていたトロッコ列車の軌道車が置かれています。このトロッコ列車の線路跡に沿って歩くコースが芦生の森の見どころの一つになっています。
演習林入り口から少し歩くと、線路が由良川を渡るように細い橋がかかっています。
ここからいよいよ由良川の源流域に入っていきます。
由良川の源流域の特徴はそのなだらかさにあります。他の河川の源流は、普通もっと急峻な渓谷にあることが多く、源流を歩くには大きな岩や深い沢を渡るための装備が必要で、それなりに危険を伴いますが、ここ由良川沿いの道はなだらかでほぼ平坦なため、ある程度子どもでも歩ける道となっています。
由良川のせせらぎを聴きながら、トロッコの線路に沿ってずっと奥まで道は続いていきます。
石油やガソリンが主要燃料になる前の時代、昭和の中頃まで、この森は木を切り、炭を焼き、それを町へ運んで生計を立てる人々が集落を作って、ここに暮らしていました。
トロッコ沿いにはそんなかつての暮らしのあとを所々に見ることができます。
石を積んだ小屋跡や炭焼きの跡など。
深い森をいくとトチの大木や大銀杏や、ブナの原生林など、森はさまざまな表情を見せてくれます。
岩肌から、森のしずくが苔を伝って染み出しています。
由良川水は清らかで、1分も足をつけていられないほど冷たく、岩魚やアマゴの魚影が水面に光ります。
崩れた崖下に、野生のイノシシの骨がありました。真冬、深い雪に足を取られて崖下に落ち命尽きたのでしょうか?
大きな自然の営みに包まれたありのままの森であることが伝わってきます。
私達はこの森が好きで、過去いくたびか機会があるとこの森を訪れています。
今回はまだ幼い子どもたちが一緒だったので、森のほんの入り口しか歩くことができませんでしたが、いつ来てもここは変わらぬ表情で私たちを迎えてくれます。
芦生の里にある素朴なお蕎麦屋さん
さて、芦生に行かれたなら是非立ち寄って欲しいお蕎麦屋さんをご紹介したいと思います。
「ちしゃの木庵」という名前のそのお蕎麦屋さんは、芦生の集落の入り口あたりにひっそりとたっています。
小さなのぼりが出ているだけなので、見過ごさないように気をつけてください。
芦生そのものが本当に何もないところなので、こうして食事がいただける場所があるだけでもとてもありがたいことですが、このお店はご主人も奥さんもとても気さくで親切な方で、このお二人の人柄でこのお店はきっと人々に愛されているんだろうなと想像できます。
私たちが立ち寄った時は、あいにくお蕎麦がもう残っていなくて、店先で最初「今日はごめんなさいね」と断られたんですが、駐車場に戻ろうとする私たちを見て可哀想に思ったのか、「とりあえず何でも良ければ作るから、お上がりなさいな」と声をかけてくださいました。
囲炉裏ばたに通され、しばらくすると、煮物や山菜や揚げたおかずやなんかを適当に散りばめた田舎弁当風の和定食を出してくださり、残り物で悪いけどと、お蕎麦も1人前だけ盛ってくれました。
私たち家族4人には十分すぎるお昼ご飯です。
ご夫婦の温かい心配りに感謝しつつ、窓から見える由良川の景色を楽しみつつ、秋の日のお昼を美味しくいただくことができました。
芦生は冬の間は深い雪の中のため、行かれるかたはお早めにどうぞ!
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