さて、今回は杜夔の紹介2回目じゃな。今回は杜夔の後半生、そして能力評価等をみていくとしようかのう。
さて、今回は杜夔の紹介2回目じゃな。
どうも、張郃だ。今回は杜夔の後半生は結構大変なことになっていたな。
そう言えば前回、鋭い耳を持ち、優れた音程感覚を持っていた、とありますが、絶対音感の持ち主であった、と言うことですかね。
恐らくはそう言うことじゃろうな。音程を認識できるから、おそらく一度聞いた楽曲はすぐに弾けるのではなかろうか。さて、それでは見ていくとしよう。
人物紹介
柴玉との諍い
さて、漢の朝廷にいた鋳鐘工(鐘作りの工人)の柴玉は、才智に富み、様々な器物に工夫を凝らし、彼も当時、高位の人々に名を知られた人物であったんじゃ。
杜夔は柴玉に銅鐘を鋳るように命じたが、出来上がるごとにその音色や音階が規定に合わぬものが多く、幾度も壊しては作り返させたんじゃ。
柴玉は酷く機嫌を損ね、杜夔の音階感覚はでたらめで自分勝手なものだと称して杜夔に反抗したんじゃ。
杜夔と柴玉とはあいついで曹操に上言して、相手の非を訴えたんじゃ。
さて、ここで曹丞相がどのような裁定を行うかだな。
大岡裁きではないが、曹操は鋳上げた鐘を持ってこさせると、ごちゃごちゃに並べて二人をそれぞれ試験したんじゃ。
もう結果は見えておるのう。杜夔が音律に通じているのに対して柴玉はでたらめであったことが分かると、柴玉は子供たちまで含めて罰せられ、皆養馬士(馬養い?)の官に付けさせたんじゃよ。
意外な敵
じゃが、ここで意外な人物を敵に回してしまうんじゃ。それが曹操の後継者の曹丕だったんじゃよ。
曹丕は柴玉を寵愛しており、またかつて杜夔に命じて左テンと共に賓客の前で笙を吹き、琴を奏させようとした時、杜夔が不満そうな顔つきをしたことから彼を快く思わなくなっておったんじゃ。
後に他のことにかこつけて杜夔を獄に繋ぐと先ほどの左テン達を獄中の下にやって音楽を習わせようとしたんじゃ。
じゃが、杜夔は彼らが楽官である以上はちゃんとした楽曲の基本的な素養はあるはずだと称して教えることに尚不満げであったんじゃ。
これにより杜夔は官を免ぜられ、そのまま亡くなってしまったんじゃ。
不幸にして最後は免官されてしまった杜夔じゃが、彼の残した業績は非常に大きく、陳寿は「先代の古楽が復興され、後世に引き継がれたのは、まったく杜夔の努力に始まるのである。」と非常に高く評価したんじゃよ。
さてそれだけの実績を残した杜夔について能力評価と行こうかの。今回はワシのみの評価じゃな。
能力評価
さて、杜夔じゃが、その才能は音楽方面に極振りされた状態と考えてよいじゃろうな。それが後世へ残した影響は大きく、古楽を復活させ後世に伝えた成果として政治を非常に高く評価したんじゃ。
じゃがその一方で柴玉と争い、曹丕を敵に回したことで最後は免官されたと言うことで政争等には向いておらず、あくまでも特殊技能者に特化した人物であったことから他の評価は抑えめじゃな。
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雑談ぢゃ
さて、杜夔の能力評価じゃな。彼のような一芸特化の人物は評価が難しいのう。
ふむ、杜夔殿のような人物は他の作品では出てこないのだな。
評価の基準が難しいですよね。武人でも政治家とも言い難いですから。
まあ、じゃが宮廷音楽をきちんとした形式に整える、と言うのは政治能力と見てよいと思うんじゃがな。これも官吏の役目なんじゃから。
まあ、魏はこの手の人物が結構いるから評価は難しそうであるなw。
ううむ、建安の七子とかは評価をどうするかのう。俗説だから事実はまた違うじゃろうが、杜夔は後漢のモーツァルト、柴玉はサリエリと言った感じじゃな。さて、今回はここまでじゃな。良ければ次もまたご覧くだされ。
よし、それでは俺も帰ろう。
張郃さん、お疲れさまでした。次もよろしくお願いします。他の人物に興味ある方は、下の索引からご覧くださいね。