人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経譬喩品第三』について 62 | 中杉弘の人間の探求

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929 ※金・銀・瑠璃、硨磲、瑪瑙(めのう)などの諸々の宝物をもって、諸々の大車を造ったのです。ありとあらゆる宝石を飾り、車を豪華にしてあげたのです。

 

人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経譬喩品第三』について 62


 「即便(すなわ)ち思惟して 諸の方便を設けて」
 すなわち、思惟して、諸々の方便をもうけて、
 「諸子等に告ぐ 我に種種の」
 諸子等に告ぐ 我に種々の
 「珍玩(ちんがん)の具 妙宝の好車(こうしゃ)有り」
 珍玩(ちんがん)の玩具、不思議な宝物が車の中に入っています。
 「羊車(ようしゃ)鹿車(ろくしゃ) 大牛(だいご)の車なり」
 羊車、鹿車、大牛の車なり
 「今門外(もんげ)に在り 汝等(なんだち)出(い)で来れ」
 今、門の外にあります。汝等、すぐに出てきなさい。
 「吾汝等が為に 此の車を造作(ぞうさ)せり」
 我、汝等のためにこの車を造ったのです。
 「意の所楽(しょぎょう)に随って 以って遊戯すべし」
 この車に乗って遊んだらいいじゃないか。
 「諸子 此の如き諸の車を説くを聞いて」
 諸子は、かくのごとき諸々の車があると長者が説いているのを聞いて
 「即時に奔競(ほんぎょう)し 馳走(ちそう)して出で」
 即時に「これはいいや」と競って走って門から出てきたのです。
 「空地(くうじ)に到(いた)って 諸の苦難を離る」
 その地に来たので、諸々の苦難を離れることができたのです。
 「長者子の 火宅を出ずることを得て」
 長者子供達が火宅を出たのを見て
 「四衢(しく)に住するを見て 師子の座に坐(ざ)せり」
 長者は子供達が車に乗って遊び戯れている姿を見て、安心して自分の師子の座に座ったのです。
 「而して自ら慶んで言わく 我今快楽なり」
 しかして自ら喜んで言ったのです。我、今、本当の大楽を得たのです。
 「此の諸子等 生育(しょういく)すること甚だ難し」
 この諸子等、教育することは甚だ難しいのです。
 「愚小無知にして 険宅(けんたく)に入れり」
 この子供達を成人にしていくことは大変に難しいのです。何故かというと、「愚小無知にして」頭が悪く、無知ですから、物事がわかりません。険しい家に入っているのです。
 「諸の毒虫 魑魅(ちみ)多くして畏るべし」
 諸々の毒虫、魑魅多くを畏れているのです。
 「大火猛焔(みょうえん) 四面より倶に起れり」
 大火、四面よりともに起こってきたのです。
 「而るに此の諸子 嬉戯(きげ)に貧楽(とんぎょう)せり」
 しかるにこの諸子らは、遊び戯れて、貧乏を楽しんでいるのです。また同じことを言っているのです。頭がよくなくて、うちの子供達はバカなのです。私としては満足しないけれども、言うことがわかりません。毒虫が出てきているのに、それでもまだ遊んでいるのです。

家が燃えているのに、子供達はそれでもまだわかりません。「本当のバカだな」と思ったのです。
「我已に之を救いて 難を脱るることを得せしめつ」

 我、すでに子供達を救って、難を免れることに成功したのに
 「是の故に諸人 我今快楽(けらく)なり」
 このゆえに子供達は、我、今、快楽(けらく)なり。大白牛車(だいびゃくごしゃ)や、羊車、鹿車に興味がって、家の中から出てきて助かったのです。そのゆえに安心して入ったので、私の不安はなくなったのです。
 「爾の時に諸子 父の安坐(あんざ)せるを知って」
 その時の子供達は、父が安心するのを見て、
 「皆父の所に詣でて 父に白して言さく」
 皆、父の所に詣でて、父に言ったのです。
 「願わくは我等に 三種の宝車(ほうしゃ)を賜え」
 願わくば我等に、三種の宝車を与えてください。
 「前(さき)に許したもう所の如き 諸子出(い)で来れ」
 長者はさきに子供達の者にすることを許しているのです。子供達よ、出てきなさい。
 「当に三車を以って 汝が所欲に随うべしと」
 お前達は満足するのだな。
 「今正しく是れ時なり 唯給与(きゅうよ)を垂れたまえ」
 今、正しくこれ時なり、僕達に宝車をください。
 「長者大に富(と)んで 庫蔵(こぞう)衆多(しゅだ)なり」
 長者は大いに喜んで、蔵より多くの
 「金銀瑠璃 硨磲(しゃこ)碼碯(めのう)あり」
 金・銀・瑠璃、硨磲、瑪瑙あり
 「衆の宝物を以って 諸の大車を造れり」

 諸々の宝物をもって、諸々の大車を造ったのです。ありとあらゆる宝石を飾り、車を豪華にしてあげたのです。長者はお金持ちです。火の家から出てきた子供達に長者は惜しみなく、全ての子供達に大白牛車(だいびゃくごしゃ)を与えたのです。(63に続く)

 

 

『妙法蓮華経譬喩品第三』

即便(すなわ)ち思惟して 諸の方便を設けて

諸子等に告ぐ 我に種種の

珍玩(ちんがん)の具 妙宝の好車(こうしゃ)有り

羊車(ようしゃ)鹿車(ろくしゃ) 大牛(だいご)の車なり

今門外(もんげ)に在り 汝等(なんだち)出(い)で来れ
吾汝等が為に 此の車を造作(ぞうさ)せり

意の所楽(しょぎょう)に随って 以って遊戯すべし

諸子 此の如き諸の車を説くを聞いて

即時に奔競(ほんぎょう)し 馳走(ちそう)して出で

空地(くうじ)に到(いた)って 諸の苦難を離る

長者子の 火宅を出ずることを得て

四衢(しく)に住するを見て 師子の座に坐(ざ)せり

而して自ら慶んで言わく 我今快楽なり

此の諸子等 生育(しょういく)すること甚だ難し

愚小無知にして 険宅(けんたく)に入れり

諸の毒虫 魑魅(ちみ)多くして畏るべし

大火猛焔(みょうえん) 四面より倶に起れり

而るに此の諸子 嬉戯(きげ)に貧楽(とんぎょう)せり
我已に之を救いて 難を脱るることを得せしめつ

是の故に諸人 我今快楽(けらく)なり

爾の時に諸子 父の安坐(あんざ)せるを知って

皆父の所に詣でて 父に白して言さく

願わくは我等に 三種の宝車(ほうしゃ)を賜え

前(さき)に許したもう所の如き 諸子出(い)で来れ

当に三車を以って 汝が所欲に随うべしと

今正しく是れ時なり 唯給与(きゅうよ)を垂れたまえ

長者大に富(と)んで 庫蔵(こぞう)衆多(しゅだ)なり

金銀瑠璃 硨磲(しゃこ)碼碯(めのう)あり

衆の宝物を以って 諸の大車を造れり

 

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