人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経譬喩品第三』について 63 | 中杉弘の人間の探求

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963 ※娯楽、お金、豪華客船の旅を与えても、幸福にはなれないのです。「舎利弗よ、わかるか?」とお釈迦様は言っているのです。楽しみを「快楽(けらく)」というのです。快楽をいくら与えても、人々は幸せにはなれません。

 

 

人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経譬喩品第三』について 63

 

 「荘校(しょうきょう)厳飾(ごんじき)し 周帀(しゅそう)して欄楯(らんじゅん)あり」
 荘厳して飾り、周囲に欄干をつくり、
 「四面に鈴を懸け 金縄(こんじょう)絞絡(きょうらく)して」
 車の四面には鈴をかけて、金の縄を飾って、
 「真珠の羅網(らもう) 其の上に張り施し」
 真珠の網をかけて、その上に張り施し
 「金華(こんけ)の諸纓(しょよう) 処処(しょしょ)に垂れ下せり」
 金の花を飾り、ところどころに垂れさせたのです。
 「衆綵(しゅさい)雑飾(ざっしき)し 周帀(しゅそう)圍繞(いにょう)せり」
 あらゆる宝物に子供達は囲まれたのです。
 「柔軟の繒纊(ぞうこう) 以って茵蓐(しとね)と為(な)し」

ふかふかの絨毯を敷いたのです。

「上妙の細氎(さいじょう) 価直(あたい)千億(せんのく)にして」
 上妙の椅子に目の細かい布を敷いて、価値は千億にして
 「鮮白(せんびゃく)浄潔(じょうけつ)なる 以って其の上を覆(おお)えり」
 キレイな白い布で、その上を覆ったのです。
 「大白牛有り 肥壮(ひしょう)多力にして」
 これを大白牛車(だいびゃくごしゃ)と言うのです。「大白」とは、あらゆるものを白くするという意味です。大白を牛が引いたのです。

日蓮正宗では、「大白蓮」という雑誌を出しています。大白牛車(だいびゃくごしゃ)から出ているのです。何故、大白蓮と言うのかというと、あらゆる人が乗っても乗れる不思議な車です。普通の牛車は、2~3人乗ったら満員になってしまいます。

大白牛車(だいびゃくごしゃ)という乗り物は、あらゆる人が乗っても壊れません。金、銀、瑠璃、瑪瑙で飾った素晴らしい大白牛車(だいびゃくごしゃ)です。それを日蓮正宗では、大白蓮華と言ったのです。
 「形体姝好(しゅこう)なり 以って宝車を駕(が)せり」
 
形、体、良好なり、もって宝車を所有したのです。
 「諸の儐従(ひんじゅう)多くして 之を侍衛(じえい)せり」
 諸々の従者多くして、これを付けてあげたのです。
 「是の妙車を以って 等しく諸子に賜う」
 この妙車をもって、等しく子供達に与えたのです。
 「諸子是の時 歓喜踊躍して」
 子供達は、歓喜踊躍して
 「是の宝車に乗って 四方に遊び」
 この宝車に乗って、あちこち遊び歩いたのです。
 「嬉戯(きげ)快楽(けらく)して 自在無碍(むげ)ならんが如し」
 それを楽しんだのです。楽しくて仕方ありません。宝車が全国を歩くのです。子供達は大いに喜んだのです。
 「舎利弗に告ぐ 我も亦是の如し」
 「舎利弗に告げる、我もまた是(かく)の如し」です。これはお釈迦様が言われたのです。

「ゴルフに行きましょう。海外旅行も生きましょう。お芝居も見ましょう。世界中のグルメを食べて回りましょう!」大白牛車(だいびゃくごしゃ)とは、そのようなことを言っているのです。「宝石で飾った素晴らしい車で、世界一周をしましょう」と言っているのです。豪華客船のようなものです。

舎利弗はインドで一番頭の良い人で、お釈迦様の一番弟子です。その舎利弗に向かってお釈迦様は「長者がこのようなことができたのですから、私は仏陀ですからもっといろんなことができるのです。こんなことは朝飯前です。全世界の70億人に大白牛車(だいびゃくごしゃ)を与えることもできるのです。好きな遊びをさせることもできるのです。舎利弗よ、わかったか」と言われているのです。

もし、私がそれをやったら、衆生は喜ぶのでしょうか? そんなことは夢の中の話です。「ゴルフやって面白かったな」と言っても、一晩眠れば終わりです。「コンサートで音楽を聴いてうれしいな」と思っても、一晩経てば、日常の生活です。何も変わりません。

そのような娯楽、お金、豪華客船の旅を与えても、幸福にはなれないのです。「舎利弗よ、わかるか?」とお釈迦様は言っているのです。楽しみを「快楽(けらく)」というのです。快楽をいくら与えても、人々は幸せにはなれません。

幸せになるということは、真理を求めて、真理に到達することが最高の幸せです。快楽(けらく)をいくら追い求めても、幸せになることはできません。夢のようなものです。

私は、子供達にそんなことを言うために法を説いているのではありません。大白牛車(だいびゃくごしゃ)は、方便です。

最高の快楽(けらく)を与えましょう。それが、妙法蓮華です。これがわかることが最高の快楽(けらく)です。無量義一法に心を止めなさい。妙法蓮華経を聞いたからと言って成仏するのではありません。妙法蓮華経に心を止めて、よく妙法蓮華経を観察して、吟味して、自分のものにしていきなさい。

「一法とは、妙法蓮華経です」と聞いても、その意味もわからずして「南無妙法蓮華経」とお題目を唱えても、何の功徳もありません。「無量義は一法より生じるとは、どのようなことなのか? 妙法蓮華経はどのようなことなのか?」これを施策して、解釈して、自分のものにしていくのです。

そこに衰えない、人生最高の喜びがあるのです。それが一番大事なことです。これを探求していくことが一番面白いのです。(64に続く)

 

 

『妙法蓮華経譬喩品第三』

荘校(しょうきょう)厳飾(ごんじき)し 周帀(しゅそう)して欄楯(らんじゅん)あり

四面に鈴を懸け 金縄(こんじょう)絞絡(きょうらく)して
真珠の羅網(らもう) 其の上に張り施し

金華(こんけ)の諸纓(しょよう) 処処(しょしょ)に垂れ下せり

衆綵(しゅさい)雑飾(ざっしき)し 周帀(しゅそう)圍繞(いにょう)せり

柔軟の繒纊(ぞうこう) 以って茵蓐(しとね)と為(な)し

上妙の細氎(さいじょう) 価直(あたい)千億(せんのく)にして

鮮白(せんびゃく)浄潔(じょうけつ)なる 以って其の上を覆(おお)えり

大白牛有り 肥壮(ひしょう)多力にして
形体姝好(しゅこう)なり 以って宝車を駕(が)せり

諸の儐従(ひんじゅう)多くして 之を侍衛(じえい)せり

是の妙車を以って 等しく諸子に賜う

諸子是の時 歓喜踊躍して

是の宝車に乗って 四方に遊び

嬉戯(きげ)快楽(けらく)して 自在無碍(むげ)ならんが如し
舎利弗に告ぐ 我も亦是の如し

 

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