ティッシュ１枚の掃除

何年か前にあるアイドルの女の子が、仕事の日は家に帰って一日の終わりにティッシュ１枚で床を拭いてから寝ると言ってその拭き掃除の様子が映っていた。

見方によっては、華やかなアイドルのイメージと違って、なんだかなと思う人もいるのかもしれない。

でもその様子は、彼女がその部屋や生活をとても大事にしていることが伝わってきた。

女の子の部屋はワンルームだからそんなに大変な作業ではないかもしれないけど、部屋を最低限キレイにリセットしてから寝るってえらいな、と思った。

ティッシュ１枚で部屋を拭きながら、今日あったことを思い出して、嬉しくなったり、泣きたくなったり、ただただ眠くて手だけ動かしていたりするのかもしれない。

その日をおさめる儀式でもあり。

朝起きると、また新しい一日。

すごく大事なことだと思う。

掃除の基本というか、精神性というか。

彼女のように部屋中を拭くことはできないけど、少しは見習って、出ているものは片付けて、寝る前にできるだけ『元の状態』に戻すようにはしている。

やれてない時もあるけど。

ティッシュ１枚は、意外といろんなところが拭ける。

洗濯機の周りとか、コンロ横の壁とか、サッシのレールとか、他の作業の隙間の１分くらいでティッシュ１枚取って拭く。

一部分キレイになるだけでちょっとスッキリする。

ティッシュは二枚重ねだから口元をちょっと拭いたりするだけで捨てるのは勿体無いなと思っていたら、ティッシュをナイフで半分に切って入れるケースも売っているらしい。それ欲しいな。半分で済むことのほうが多いかもしれない。

ダイ◯ンもルン◯も素晴らしいと思うけれど、あのアイドルの女の子の『ティッシュ１枚』に大事なものを教えてもらった気がする。

2週間に一度焼くコーンブレッド。

配合を微妙に変えて、今回は甘みをしっかり目につけたら、一切れの満足度が上がった。

控えめばかりが良いとは限らないんだな。

朝10時ごろのコーヒーと。