札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

旧光塩学園女子短期大学 西岡キャンパス

2023-03-06 19:53:47 | 札幌市豊平区

 

 

「旧光塩学園女子短期大学 西岡キャンパス」


※光塩学園女子短期大学開学二十周年記念誌より

所在地 豊平区西岡
建築年 昭和62(1987)年
指定等 なし
開館時 *学校のためなし(閉校)
 
 
学校法人 光塩学園は、昭和23年網走にて「南部服装研究所」として設立された
昭和28年に「光塩学園」と改称
昭和42年に「光塩学園女子短期大学」開学
昭和43年に「光塩学園女子短期大学附属幼稚園」開園
昭和62年に「光塩学園女子短期大学西岡キャンパス」が完成している。
 

このうち「光塩学園女子短期大学」と「光塩学園女子短期大学附属幼稚園」は
田上義也氏の設計によるものだ。
 
 

※北のまれびとより
 
 

※光塩学園女子短期大学開学二十周年記念誌より
 
これらは田上氏の設計年表にも記載されており
南区真駒内上町にある女子短期大学校舎は平成18年に新校舎に建て替えされ、付属幼稚園は平成30年に認定こども園に変わり
園舎も建て替えられている。

 
 
光塩学園女子短期大学開学二十周年記念誌」にはこのような記述があった
「短大校舎新築については学長が視察してきた北欧風の建物を参考にし、またそれまでの現場の経験を生かしてアウトラインを作り、その設計を田上義也氏に依頼した」とある。

その中で建築資金を北海道銀行の常務に申し入れに行ったとあるが、この頃の田上氏はすでにいくつもの北海道銀行各支店の設計をしており
北海道銀行本店ビルに事務所を構えていたころだ。
田上氏への設計依頼は北海道銀行が関わっていたのだろうかと推察する。

さらに記念誌には女子短期大学の建設に際し
「建築のほうは地階を終わり、1階のコンクリート打ち込みが始まり、田上氏のところの本間哲夫氏が戸田建設の森谷現場監督と相談しつつ毎日指揮にあたっている」

明治32(1899)年生まれの田上氏はすでに68歳になっており、実際の設計と現場確認は事務所のスタッフである?「本間哲夫氏」がしたのかも知れない?
 
そこで西岡キャンパスだが、設計は「本間設計」と記載されていた
「田上氏のところの本間哲夫氏」がその後に独立したのだろうか 昭和62年と言えば田上氏は87.88歳である
短大の建築で信頼を得た本間氏に依頼することはありえる話だ。
 
西岡キャンパスは現在は使用されていなかった だが何らかの使用用途があると思える
正面から見るファサードはどこかで見たような建物だった。
 
 
 

2023年3月撮影
 
 
 
 
例えば田上義也氏、昭和47(1972)年の作品に「イクサンダー大沼ユースホステル」がある

三角の大きな屋根、両側の2本の柱は西岡キャンパスでは階段室であろうか
 

※イクサンダー大沼ユースホステル
 
 
 
田上義也氏が師であるフランク・ロイド・ライトを思わせる設計をしたように
本間氏も師である田上氏の設計を参考にしたのだろうか
 
まぁこれも「田上氏のところの本間哲夫氏」が「本間設計」として独立し
この西岡キャンパスの設計をしたとの確証が何もない
なので勝手な憶測になるかもだが
 
これがまた楽しいのである。
 
 
※このページは後日に「札幌市豊平区の建築探訪」ページに組み込みます。
 
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿