【親権問題】親権を決定する際のポイントと親権変更について

離婚問題

親権の性質を知り正しく理解する

ここからは「子供」にまつわるトピックをお話していきます。

子供がいる夫婦の離婚となれば、はじめに「親権」はどちらが持つのか、という話し合いが行われるかと思います。「親権」と聞くと、子供と一緒に暮らす権利だと考える方が多いようですが、厳密にいえばこれは間違いです。

法律上では「子供の利益を守るための権利」というのが正式な解釈です。今回はこの「子供の利益を守る」という観点から親権についてお話していこうと思います。

至極基本的なことですが、親権には「子供の利益を最優先に考える」という根本的な考えがあります。未成年の未熟な子供の利益を、代わりに守るのが親の責務であるのは当然の事ですよね。つまり親権とは子供の利益を守るための「権利」であり、そして「義務」でもあるということになります。

親権について考える際はこの考えを常に念頭に置いてください。

親権についてですが、離婚する際は夫婦のうちどちらか片方が持つことになります。原則二人の話し合いによって決められるものですが、この話し合いで解決できなかった場合は裁判所に判断をゆだねることとなります。

この判断は、家庭内の状況・金銭的観点・子供の意思などが重視されるため、親の意思は考慮されません。あくまで「子供の利益」を最優先にして判断が下されます。

このように「親権」について考えるとき、「私(俺)が子供と一緒にいたいから」という自身の考えははっきりいってあまり意味を持ちません。夫婦で話し合うにしても、裁判で決めてもらうにしても、「子供の利益を守る」という観点が尊重されるのです。

親権者の決定時に重視されるポイント

前回、親権者を決める際に「子供の利益を守る」という視点が非常に重要だというお話をしましたね。

今回はさらに具体的に、親権者になるためのポイントをいくつかご説明しています!

まず親権争いになってしまった場合、傾向として母親に親権がわたることが多いのが現状です。というのも、一般的に母親が子供の世話をしている時間が長いと考えられているからです。ただし、母親が子に対して虐待や育児放棄をしているような事実があれば当然のことながら親権者にはなれません。

親権者を決定するうえで特に重要視されるのは以下の通りです。

子と同居しているか・・・子供の環境状態の維持が重視されるため、同居している親のほうが優先されます。

子供の意思・・・子供が15歳以上であれば子の意思が尊重されます。15歳以下の子についても判断力については多少疑われるものの意思については十分に発することができると考えられるため、その意思も判断基準となります。

周囲の援助が期待できるか・・・親以外の親族が生活を援助してくれる環境にあるかどうかも判断基準になります。

子に対する愛情が確認できるか・・・当然ながら子に愛情がなければいけません。上記で述べたように虐待や育児放棄の事実が認められれば親権を得ることができません。

このように親権を得るにはいくつかの判断基準が存在します。

しかし繰り返しになりますが、親権の基本は「子供の利益を守る」という所に尽きます。どちらが親権を得るべきなのかを話し合う際はこれを常に念頭におくことが大切です。

しかし親権については話し合いが滞るケースが多々あり、場合によっては大きなトラブルになりかねません。話し合いがまとまらない場合や、約束事を行う際は弁護士を交えてご相談されることをおすすめします。

親権はあとから変更できる?

親権争いが起きてしまった際は裁判所が最終的に判断を下しますが、この親権が不服だった場合や変更すべき事由が生じた場合、親権を変更することはできないのでしょうか。

結論から言うと、離婚後でもその理由によっては親権を変更することができます

ただし、父母が勝手に変更することはできず、必ず裁判所の許可が必要となります。そのため変更を決めたら家庭裁判所に調停や審判を申し立てなければなりません。

ただし、その理由によっては変更が認められない場合もあるので注意が必要です。

親権の変更が認められるような事由としては以下のようなものになります。

親権者が死亡した場合

親権者と子が別居している場合

子への虐待、育児放棄が確認された場合

子への養育状況が著しく悪いと判断される場合

子が親権変更を望んでいる場合(特に15歳以上の子が変更を強く希望している場合、子の意思が尊重されると考えられています)

上記のほかにも様々な要素が考慮され最終的な判断が下されますが、やはり根本は「親権を変更することで子の利益が守られるか、または環境が維持され得るか」という部分が重要視されます。

そして裁判所の判断の結果、親権者の変更が決定されたら、変更が成立した日から10日以内に市区町村役場で親権者変更の手続きを行う必要があるので注意しましょう。

ご家庭の状況によっては上記のケースに当てはまらないが、親権の変更を考えている方もいらっしゃるかと思います。皆様の環境を伺い、適切なアドバイスをさせていただければ幸いです。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

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