ヒロアカ No.326再考察 ステインの言葉

No.326のステインの言葉でよくわからない所を、何度も読んでいるうちに解った事から再度考察してみました。

ステインが最初からオールマイトだと解って「お前は誰だ?」と言い、気弱になったオールマイトに檄を飛ばして、その心を取り戻させようとしています。

私が直ぐに理解できなかった言葉は「神が地に伏せ、人のか弱き心をも、得たのなら、或いは…」と言う一節。「神が地に伏せ」はオールマイトがデクを止められず、一人残させた時の姿。「人のか弱き心をも得たのなら」は凡人の誰もが持つ弱さを知ったならって言う事。「或いは」の先は何だったのだろう。

で、ここからは私の勝手な憶測です。

ステインが言いたかった「真の英雄」とは「覚悟」のあり方がどうかと言うもの。
ヴィジランテで描かれているステインが、スタンダールからステインと変わるエピソードで、スタンダールはナックルダスターから、仮面を被っている奴は覚悟が弱い、仮面を被っているのはただの「成り切り」だと言われ、「その通りだ」と自らの仮面を脱ぎ捨てるだけでなく、鼻も削いで自分の虚飾を払います。今回のオールマイトに言いたかった事にも繋がるエピソードではないかと思います。
強い個性があるからヒーローなのではなく、どんな時でも自我を顧みず他の為に頑張れてこそのヒーロー。個性がある時は個性を活かして人々を守り、個性がなくなっても、ないなりに自分に出来る事を探して行動し続けると言うのがステインの言う「ヒーロー」です。

最近40歳過ぎたら働き方を変える方が良いと言う記事を読みました。
40歳過ぎたら若い頃の様に、体力と記憶力で仕事をするのが難しくなってくるので、的を絞って得意な事を特化させて仕事すると言うものです。私自身も年齢と共にビックリする位要領が悪くなって、要領だけで何とかなっていたから、ただのヘタレになりました。職場にいる先輩のじーさんは、一番嫌われる歳の取り方をしていて、人のどうでもいい間違いは吊し上げ、自分がミスった時は絶対に認めません。過去はエリート職だったので、ヘタレの私でも楽チンな今の職場でも、過去の自分を維持したいのかもしれません。
オールマイトは私とほぼ同世代な年齢なので、気持ちと行動が追いつかないジレンマは理解出来ます。本当はデクの隣にいて一緒に戦いたい所ですが、それが出来ない。立場が変わって初めてサーナイトアイの気持ちが判ったけれど、ずっとデクと同じ生き方しかして来なかったから、デクを止める術が解らない。そんな無力感が自己嫌悪になって、自分のしてきた事まで否定してしまう。そんな悪循環になっています。

ただそんな自分を受け止めないと、前に進む事が出来ません。その前に進ませようとしたのが今回のステインです。
ステインにとってオールマイトは神の様な存在です。その神が地に伏せて自分の無力感を嘆いてる姿は、ステインにとって相当に衝撃的だったと思います。
「或いは」の先は、あくまで私の憶測ですが、神が人の心も持った事により、更に神以上の英雄になると言う意味なのではないかと感じました。それはきっとステインが、今のオールマイトよりもオールマイトの心を信じていると言う事に他ならないので、だからこその「叱咤」の「激励」だったんだろうと思います。
ま、私も大好きで信じてる人がこんな風に挫けてたら絶対に言うけどな。私も黙ってられないタチなんで。だからステインの気持ちも解る。ステインはずっとオールマイトを見ていたんだろうなぁ…。他の誰もオールマイトの苦悩の気持ちには気付かなかったもんなー。爆豪が少し気づいただけで。

ステインがオールマイトに流した情報は、AFOの所在に関する物かもしれませんね。
その情報を調べて確証を得た所でデク達に伝えるのが今後の流れではなかろうかと。OFAの意識の存在が他の継承者達にオールマイトの動きを伝えるかもしれませんけどね。
ステインはオールマイトが個性を失ってもヒーローである事を示したかったので、それに応える形でオールマイトは立ち上がって、第2の人生でもヒーローになる事でしょう。

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