米国が景気後退を回避した場合に購入すべき2つの優良銘柄

金利上昇に伴い米国の景気が後退したような雰囲気が高まっていますが、それが確定したわけではありません。景気後退とは、国内総生産(GDP)データで測定される経済成長率が2四半期連続で鈍化することと定義されています。

ウォール街の投資銀行は、今後1年以内にその可能性があるのは30%から40%程度と考えていますが、景気が後退しない可能性の方がまだ高いと見ている理由は、足元のこんな数字に表れています。

最新のデータによると、今、全米で約1140万人の求人がある一方、失業者は600万人に過ぎません。つまり、企業は雇用を増やすほど楽観的であるのに対して、その雇用を満たすだけの労働力がないため、従業員の収入は増加の一途をたどっている可能性があります。

また、家計の純資産(資産から負債を引いた額)は過去最高水準にあり、現金残高も過去最高であるなど、家計の状態は非常に良好であることがわかっています。

このように不況が訪れない可能性があるとしたら、投資家はどのような銘柄を購入すべきなのか、そんな問いかけに応えるべく、モトリーフールが2つの優良銘柄を推奨していますので、ご紹介します。

アップル(AAPL)

アップルは典型的な消費者ブランドです。経済が好調を維持し、消費者が経済的な将来に自信を持てば、アップルはiPhoneやアクセサリーなどのデバイスや、コンピュータのMacシリーズをより多く販売することが期待されます。

また、アップルは現在、革新的なハードウェア製品だけでなく、Apple MusicプラットフォームやApple TV+ストリーミングサービスで顧客を魅了し、エンターテイメント分野でもトップクラスの地位を確立しています。

これらのブランドは、Apple Pay、Apple News、iCloudなどとともに、同社のサービス部門に含まれており、2022年度第2四半期(3月26日終了)の総売上高972億ドルの20%を占めています。注目すべきはその成長率で、製品部門が前年同期比で7%増加したのに対し、サービス部門の売上は17%も増えています。

iPhoneなどのデバイスは12億人以上の消費者に利用されているため、その成長が徐々に難しくなっています。しかし、サービス部門の方はそうではありません。はるかに収益性が高く、粗利益率は製品部門の約35%に対し、70%以上で推移しているため、その成長はアップルに大きな利益をもたらします。

アナリストは、2022年度のアップルの総売上は3930億ドル、1株当たり利益は6.14ドルになると予想しています。アップルの株価が現在、史上最高値から24%下落していることを考えると、今がこの世界最大の企業の株式を購入する好機かもしれません。

*過去記事はこちら アップル AAPL

アップスタート・ホールディングス(UPST)

アップスタート・ホールディングスは2020年12月に1株当たり20ドルで公開市場に上場しました。その後、史上最高値の401ドルまで、まるでロケットのように上昇した後、現在は32ドル程度まで下落しています。

同社は人工知能を使って57の銀行と信用組合(その数は急速に増えています)のローンを組成し、フェアアイザックの数十年来使用されている信用スコアリングシステム「FICO」に対抗しようとしています。

ここ数ヶ月、アップスタート株が大きく売り込まれているのは、金利の上昇が通常、消費者の借入金額や借入頻度を減少させるからです。同社は融資を実行するたびに手数料を得ているため、売上に打撃を与える可能性があり、すでに2022年のガイダンスを14億ドルから12億5000万ドルに下方修正しています。

しかし、もし経済が好調を維持すれば、アップスタートはその恩恵を受けることができる非常に有利な立場にあります。同社の販売・融資プラットフォーム「アップスタート・オート・リテール」は現在、全米525の自動車ディーラーで稼働しており、その数は過去1年だけで224%増加しています。これは、消費者が通常行う最大の買い物の1つである自動車販売において、アップスタートがその最前線に立っていることを意味します。

アップスタートは今後、住宅ローンのオリジネーションと中小企業向けローンのオリジネーションに参入する計画を持っており、長期的にみれば年間で対処可能な市場機会は6兆ドルを超える可能性があります。

史上最高値から90%以上下がっている今この株を購入することで、数年後に良い買い物だったと振り返ることができるかもしれません。

*過去記事はこちら アップスタート UPST

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