大丹波狩猟塾 勢子長のある一日 8日目

2021年2月12日金曜日

巻き狩り

t f B! P L

令和3年2月11日(祝)晴れ、奥多摩は本仁田山の入口、鳩の巣の駐車場に7時半集合。
今日も八王子ビッグハンティングチームと共猟で約28名が集結した。

タツは清水塾長が、それぞれに配置を伝えて皆んなが一斉にポイントへ向かった。
いつも来ているリキは残念ながら仕事で欠席した。

八王子の内海さんはいつもの白丸から犬のエースと仔犬を連れて登り、山田さんはバースを連れて内海さんが登る一つ奥の長い小尾根を登り上げる。
塾長は仔犬のジャムを連れて林道の途中の沢を登り、池の平に登り上げる。
河辺はいつもの林道の終点から登山道から外周を見ながら、川苔山へ向かった。
車で支度をしていたら綺麗な40代の女性が話し掛けて来た。初めて来た山で川苔山に行きますと言うので一緒に登り始めた。
塾長には防火帯を登るよう指示されていたが、どうせなら女性と一緒にと思い川苔方面から登り始めた。
すると、わかざれから少し歩いていると下へ抜けている猪の団体の足があったので女性とはそこでサヨナラした。

犬ひもを木に縛り付け、よく見ると4頭の12〜13貫の粒揃いの足跡だ。
カールとドルに匂いを当てたが知らん顔だ。
見た感じ3〜4日遅れの感じだ。とりあえず宮脇さんに無線で中継してもらい塾長に伝えてもらった。

また歩き始めると、ドカン❗️ 一つ音がした。
新宿さんから「鹿🦌一つ転がりました!」と無線が入った。
皆んなから「ツイている人は違うね〜」と冷やかされた。
先週末にデカイ猪を転がしていたので、また今度もよかったね!

河辺は本仁田と川苔の分かれ道の山の神から、本仁田へ登り始めた。
風が強い。タツの張られて無い方から吹き上げてくる。
カールが高っ鼻で猪の匂いをキャッチしたらしく鳴きっぱなしになった。
すぐに一緒の仔犬のドルまで鳴きっぱなしになった。

ここは圏外で犬を放せないのでまた登り始めた。
もう少し上がると本仁田山の山頂だ。
塾長に無線が届く所まで上がって無線を入れた。

塾長は池の平に登り上がっていて、まだ猪の足には当たらないとの事。
さらに登っていると途中でガサガサ音がしている!
見ると鹿が3頭、タツの居る方に下った。
しばらくしてエースが追って来た。
どんどん下ってる。(そろそろ誰かが撃つ頃かな?)と思って様子を見ていたら塾長が「俺の近くに来たがジャムが鳴き出して向きを変えてしまった!」と無線が入る。
鹿は、また下へ行った。

河辺はもう少しで山頂とした所にカールがガンガン鳴く足跡があり。
ドルも鳴く!また木に縛り付ける。
雪の中をどっちを向いているかわからない。
なんだ?猪の足が奥に向かっている。
デカい!しかしタツが居ない。
テッシュを目印に置き、また登り始めた。山頂だ。

池の平に降り始めた頃、

ドカン❗️

ドカン❗️

ドカン❗️

と3発鳴った。

秦さんだった。「猪の20貫を留めた❗️」と無線が入った。
「崩落した沢に落ちてしまった。」との無線が入った。
塾長が「後で皆んなで下ろしに行くからそのままにして!」と伝えた。
猪は犬が行かず、ゆすりで出た猪だった。

しばらく降りていると、また

ドカン❗️ 

「鹿を留めた。」とまた秦さんだった。(ツイているね〜!)


塾長と河辺が一緒になっていた所に山田さんも登って来た。
3人が行き合った。
足は塾長は無し、山田くんも無い。
河辺は先程のテッシュを置いた猪の事を塾長に伝えた。
獲物がいる高さは高いので、上手く起こして回って来ると皆んなのタツにかかると相談した。
内海さんも上がって来た。
塾長が「猪を一つ転がしたから勝負してみるか!」とタツの外に居るデカを起こして、タツの中に追い込む作戦を取った。

山頂に塾長、山田くん、河辺が登り上がり、さっきのテッシュまで戻った。
また犬はガンガン鳴く!
塾長と山田くんは川苔方面に行き、奥へ向かうところをふさいだ。
塾長から「いいよ!」との指示があり、犬を放す。

カール、バース、ドルが一斉に鳴きながら行った。
風が強くて声が聞こえる時と聞こえない時があるが、どうも動かない!
3頭が鳴きっぱなしは間違いない。

30分は動かない。

塾長が降りて近くに行ったら動き始めた。
そのまま横に行けば皆んながいるタツの方向だ。
(よし!そのまま横に行け!)と思っていたら、下の方に行ってしまった。

犬がまた止まった。塾長が犬に寄って行く。

獲物はかなり下の方だ。
塾長が無線で皆んなのタツを外し、日原に回せと指示した。
しかし無線は届かなかった。

河辺は山頂へ向かい無線が届く所まで戻った。
秦さん達を除く人は降りて、日原に向かう様に指示が伝わった。
その間に塾長は犬に寄り、皆んなは日原に回って犬の下に着いた。

山田さんはそのままタツにいた。
もしまた猪が登り上がって行くと山田くんのところに行く可能性があった。
塾長が降りたが、犬の所に降り損ねた。
また登り上がり始めた頃に河辺が近くまで行った。
犬はまだガンガン鳴くが、バースの声が聞こえない。
少し離れた所に止まったまま、鳴きはカールとドルだけだ。

河辺が近くまで行ったら動き出した。
杉山の中をトバに向かった。
ドルが行った!

ブッブッ!!! 

ギャッン!❗️

ドルがやられた❗️ 

猪が塾長の上をガサガサ逃げて行く、カールが追って行く!

ドルが初めてやられた。。。血だらけ🩸だ。
戦意喪失している。

カールはまた上の方へ追っている。
しかし、タツは外して誰も居ない。
また登り上げるのは無理な状況で山田くんからカールを捕まえたと一報が入った。

しかし、バースが動かない!
場所は凄いガンクラだ。
どう行けばいいか良く見ながら降りて行くが簡単には行けない。

しばらくして、やっとガンクラを降りた。

バースを発見した。
全然動かない!
やばい!

バースは猪に突き落とされた!

死んだか?と思って体を触ってみると動いた。
まだ生きてる。
良く見ると後ろ足がぶらぶらだ!完全に折れている。

バースは動けない。どうしよう?

下へ降りて沢を見ると両サイドは岩が連なり高さ10メートル近い滝が連続している。
沢に下ろすのは無理だ。
また登り上げるしか手段は無い。
(バースをおんぶして行くしか無い。)と思い自分の着ているシャツをバースに着させて紐で縛り付けるが上手く行かずに断念した。

塾長に無線を入れて何か背負い出す道具を持って来てもらう様に頼んだ。
すでに3時半だった。
ドルが血だらけで出血が止まらないので皆んなが居る所まで降りた。
電話で女房を呼んでとりあえずドルだけ病院に連れて行ってもらい縫ってもらった。

皆んなの所に戻り、どうするか相談した。
石川さんが持っている毛布を貸してもらい、阿部くんがたまたま持っていたハンモックを持って約8人くらいでまた登り始めた。
この時が5時半過ぎで、少し暗くなり始めて来た。

バースがいるのは皆んなが登り始めた上の小尾根の反対の沢に近い所だ。
その小尾根に向かって登り上げ、ようやく小尾根に登った頃には暗くなっていた。
ガンクラを降りるのは何人か断念した。
人間まで落ちたら一大事だ。

場所を選び降りる。
バースまで降りた頃は真っ暗だった。
ハンモックに包み武田君が背負ってくれた!
重い、バースは犬の中でも一番大きいから大変だ。
少しずつ上げるが、ハンモックが破けてしまった。
次に毛布に包んで両サイドに穴を開けて紐で結んだ。

少し歩くとハンモックに包んだままだったのでスルッと抜けてバースが落ちてしまった。
(やばい!それこそ死んでしまう!)と思った時に、運良く木に引っかかって止まった。

皆んなで、また降りて犬を上げた。
小尾根に上げ(もう大丈夫だ)とハンモックから出したら、急にバースが立ち上がり3本足で少しずつ歩き始めた。

良かった!

帰りの道路の日原街道が、工事で通行止になるとの事で時間に追われながら降り始めた。
限られた時間の中で麓まで降りてくると、なんとか間に合いそうだ!
時間スレスレで車まで下山することが出来た。

猟に参加された皆さんには大変お手数をお掛けして申し訳ありませんでした。
本当に助かりました。
やっぱり皆んな、いい仲間達だとつくづく思いました。
バースにかわりお礼を申し上げます。

バースは病院に行ってレントゲンを撮ると足と胸を骨折して、内臓に内出血が診られるとのことです。
きっと復帰してまた皆さんに獲物を追って行く事でしょう。

ありがとうございました😊

20貫以上の猪

巨大な猪と格闘の末、バース負傷。早く良くなってね。

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大丹波狩猟塾とは、約40名程で構成されている狩猟グループです。 奥多摩と青梅の山を拠点とした猪や鹿を狩る事を目的とした大物狩猟グループです。 活動は狩猟期のみで例年60頭は捕獲しています。 60頭?と言ってピンとこない人は狩猟する日は、ほぼ捕獲していると思って下さい。 猟犬はプロットハウンドという日本では珍しい犬を使用していますが、とても優秀な犬で1日中獲物を追いかけてもバテません。 猟の一日は朝暗いうちから山に入り、メンバー全員が猪の足跡を探す事から始まります。 獲物の気配があれば、無線連絡してそれぞれが獣道に配置に着きます。 勢子が発見した足跡の場所から放犬すると、猪の歩いたその通りに臭いを辿って寝屋まで行き猪を起こします。 ビックリした猪が獣道を使って逃げるところを待ち伏せたハンターが撃つ! と口で言うと簡単ですが、非常に奥が深い狩猟なんですよ~。 ですが大丈夫です!べテランの先輩が多く、狩猟の免許を持っていて狩猟をやったことがない人はもちろんのこと、持って無くても山に入り、犬を連れて猪を追い立て役の勢子と一緒に歩く人もいて楽しいグループです。 女性も参加されており、地域イベントにも参加できて貴重な体験ができますよ。 興味がある方は歓迎しますので是非、ご参加して下さい。

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