私含めどうでもいいこと極まりないが、このブログがスタートしてもうすぐ1年になる。

(途中で少しお休みしてしまったが)


感想は何ひとつない。

なんの手応えもなかった。

備忘録のつもりで始めたのだが、読み返してみて役立つ記録はひとつもなかった。

他者どころか自分への貢献度もゼロ。

あまりのクオリティーの低さに驚くばかりだ。


たった一点の嬉しいこと。

ブログを始めるとき、せめて10人くらい定期的に見てくれたらなぁと思っていた。

どうやらそれは達成出来たみたい。

こんなどうしようもないブログに、少しでも時間を割いて貰えることが有難い。

貴重な訪問者へ心からの御礼を。


本当は誰かの役に立つ内容にしたい。

私もそうやって誰かのブログに助けて貰ってきたのだから。

だが、今の私には無理だ。

人様へ教授できるテクニックや情報など、皆無に等しい。

せめて暇潰しのお供になれれば。

そう思っている。


以前に記事でも触れたが、始めて1~2ヵ月くらいは誰も訪れないブログだった。

訪問者ゼロ、ゼロ、ゼロ…。

ブログと呼べる代物ですらなく、ただの私のプライベート日記に他ならなかった。

私は非常に淋しかった。





なかなかひどい。
当時はスマホを開けばいつもこんな感じ。
常時アクセスは0。
ため息しか出なかった。
稀にやってくるのはクローラーのロボット。
血の通った生身の人間が恋しかった。

1日のアクセス数が579という、私にとって大快挙を成し遂げたこともある。

ただこれは小一時間ほどかけて自分で579回クリックしただけなので、実質のアクセス数は0に過ぎない。

(自己クリック578、ロボット1かも知れない)


人気ブロガーの気分はどんなだか、一度味わってみたかったのだ。

暇だったので1万回くらいやるつもりだったが、残念ながら途中で指がつってしまった。


スマホを開いた一瞬だけ最上級の喜びがあったものの、その後に襲ってきた倍の虚しさ。


そんな1年前。









相変わらず私は静かな生活を送っている。


故・野村監督の言葉を借りるなら、私は社会の片隅にひっそりと咲く月見草。

つつましきことこの上ない日々。

誰の目にも留まることはない。

ニッチな職業柄、家人以外の誰とも口を利かない一日だってある。

ALWAYS同じ服。

見た目に止まらず心まで老けている私は、四十の誕生日を迎えたタイミングで自身をめでたく「初老」認定した。

魚釣り以外の趣味を強いてあげるのなら、寺社仏閣と温泉巡りだろうか。

同世代とは話が噛み合わず、友人は少ない。

基本犬とお話ししている。


そんな静かな生活。


でも、これで万事OKなのだ。

普通の人なら気の狂うような毎日が、実は私にとって快適でしかない。





子供のころ「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」を毎週楽しみにしていた。

覚えておられる方も多いだろう。

私も多分に漏れず大きな影響を受け、将来は探偵になりたいと夢見たものだ。

ワタシだ、のボスの第一声で始まる一日。

自由奔放に飛び回る二人。

自分に変換するだけでワクワクが止まらなかった。


いつしか大人になり社会人になった。


会社勤めをするうち、そんな子供時代の願いもすっかり忘れてしまった。

ミスを怖れ、叱責を怖れ、査定を怖れ。

いつの間にか愛想笑いだけが得意な人間になっていた。

たくさんの人間が集まるオフィス。

この世で一番怖いのは人間だった。

抱える対人ストレス。

抱える子供の存在、家のローン。


私は心のバランスを崩した。

聞いたこともないヘンテコな病気になったせいで、体重は15kg以上減った。


私の人生から魚釣りが消え去った数年間。

この頃が一番辛かった。


30代半ばで一念発起し独立した。

集団生活から個の生活へと変わった。

私にはこのスタンスが合っていたようだ。

残念ながら探偵にはなれなかったが、子供時代に観たあの加藤茶や志村けんの【肩の力を抜いた姿】を思い出せるようになった。

憧れだったごきげんテレビに少しだけ近づいた気がする。


私には金も、地位も、名誉もない。

些細な安定すら持ち合わせていない。

だが、日常には魚釣りが戻った。


シーバス釣りと静かな生活。


私にとって、これ以上の幸せはない。