横突間筋
野球選手のための解剖学シリーズ!
今回は『横突間筋』について共有していきます。
起始・停止・神経支配
起始
- 腰内側横突間筋:すべての隣接する腰椎上位の副突起
- 腰外側 〃 : 〃 の肋骨突起
- 頸後 〃 :第2~7頚椎の隣接する上位の横突起の後結節
- 頸前 〃 : 〃 の前結節
停止
- 腰内側横突間筋:すべての隣接する腰椎下位の乳頭突起
- 腰外側 〃 : 〃 の肋骨突起
- 頸後 〃 :第2~7頚椎の隣接する下位の横突起の後結節
- 頸前 〃 : 〃 の前結節
神経支配
- 脊髄神経の後枝(腰内側横突間筋、頸後横突間筋)
- 〃 の前枝(腰外側横突間筋、頸前横突間筋)
特徴
⑦頸板状筋 ⑧頭板状筋 ⑨腰内側横突間筋 ⑩腰外側横突間筋
⑪頸後横突間筋 ⑫長肋骨挙筋 ⑬短肋骨挙筋
作用
筋機能の特徴
- 両側が収縮すると、頚椎と腰椎を安定化し、伸展に作用する
- 片側が収縮すると、頚椎と腰椎の同側側屈に作用する
筋連結
帽状腱膜
後頭下筋
脊柱起立筋
腰仙筋膜
仙結節靭帯
アキレス腱
足底腱膜
短趾屈筋
野球との接点
慢性腰痛
- 腰部コンパートメント内圧上昇が原因の腰痛がある
- 椎間関節由来の腰痛では、脊髄神経後枝内側枝を介した反射により、同レベルの多裂筋に攣縮が生じる
- 椎間孔を出た腰神経は前枝と後枝に分かれ、後枝はさらに外側枝と内側枝に分かれる。内側枝はその後、椎間関節に分布するとともに多裂筋を支配する。椎間関節における病態は、多裂筋の反射性攣縮を併せて引き起こす可能性が高い。