こんにちはネコのお告げ@木花です。
先日、枯山水の庭を眺めにゆきました^^
頭を空っぽにし
眺めているだけで不思議と心が落ち着きます。
禅寺にある「枯山水」は陰陽五行の教えをベースに
設計をされています。
陰陽論、五行思想、
それぞれ無関係に生まれた考え方でしたが
中国の春秋戦国時代に統合・体系化されました。
今日は
陰陽と五行のはじまりと
日本に根付いた陰陽五行について
ちょっぴりご紹介。
伝統的な東洋思想・東洋医学の中心となる考え方は
日本の伝統文化や
現代の生活にも根付いており
私たちの暮らしの中に密接に関わっています。
こんなことが陰陽五行から来ているの?!と
思うこともきっとあるはず・・
どうぞ最後までお付き合いください。
備考:インドが起源のアーユルヴェーダの考え
チベットの思想から発展したとも言われていますが
その思想は似て非なるもの、根本が異なるので
全く別の思想です。
陰陽説とは
宇宙の万物、森羅万象は
全て陰と陽の2つのエネルギーで構成され
全ての物事は二面性を持ち
常に変化をしているという思想です。
あるい意味とてもシンプルな思想ですが
永遠に解き明かすことのできない
奥の深さがあります。
この論理を知っておくと
世の中の出来事、物、自然の働きを
理解しやすくなり
心の視野と世界観が広がります^^
<主な4つの関係>
「陰」と「陽」は
私たち人間を含めた万物・事象が持つ性質ですが
どちらか一つでは存在しません。
「陰」だけ「陽」だけのものはないのです。
陰陽には主に4つの関係があります。
1:対立(二面性)
昼と夜、光と影、背中とお腹
生と死、善と悪、というように
万物には対立する2つの面
「陰」「陽」が同時に存在しています。
2:互根(ごこん)
陰陽は、どちらか一方のみで
存在することはできません。
互根とは、お互いが存在することで
自らが成り立つ考えです。
光が無ければ影も無く
影が無ければ光を認識できません。
少女漫画 美内すずえ先生の
「ガラスの仮面」という作品の中で
「影は光がなければ存在せず
光が強くなるほど影は濃くなる・・・」
対照的な2人の主人公の
能力と人生を表す名台詞の中に
陰陽の互根の思想がかい間見えます^^
先生が意図されているかどうかは
分かりかねますが
後半にでてくる紅天女への修行も
陰陽五行思想が反映されています。
3:消長(しょうちょう)
陰陽のリズム変化、量的な変化のこと。
陰陽の量は絶えず変化しています。
例えば太陽による季節の変化。
冬は太陽が遠く昼間の時間も短いですが
春に向けて陽気が増すごとに
気温も高くなり昼間が長くなってゆきます。
日中は身体活動が活発になり体温が高く
夜(陰の時間)になると
活動は静まり生命維持に必要な
最低限の体温に落ち着く。
この消長の法則によって
自然界や人体のバランスをとり
人生のサイクルにも消長が存在します。
4:転化
量だけではなく
「陰陽」の質もまた変化しています。
人生で言えば
「ターニングポイント」のようなものかもしれません。
易占いの経典でもある「易経」には
「陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる」
という言葉が記されています。
簡単にいうと
陰が増加して極限に達すると陽となり
陽が増加して極限に達すると陰となる
ということです。
四季を例に挙げると
夏至は陽気が極限に達する日。
その夏至を境に陽気は陰気に転じ
徐々に陰気が増していきます。
そして冬至になると陰気が極限に達し
冬至を境に陰気が陽気に転じ
また夏至に向かって陽気が増していくのです。
自然界だけのことではなく
運気にも陰陽があり
世の中の出来事、人間関係、仕事、体、
そして私たちの人生そのものにも
対立、互根、消長、転化が
大きくかかわっているのです。
陰陽五行とは
陰陽五行はもともと別の考え方です。
陰陽説が派生してから
約400年後に五行思想が生まれ
実は時代がかなり異なります。
紀元前300年~200年頃
諸子百家の一つ陰陽家の始祖である
鄒衍(すうえん)という思想家が
「陰陽」と「五行説」を統合し体系化されました。
聖徳太子が摂政だったころ
朝廷は4回の遣隋使を派遣し
その際に仏教・儒教・香りの文化とともに
陰陽五行の思想が日本に伝わりました。
やがて「陰陽道」という独自の発展を遂げ
伝統文化や私たちの身近な生活習慣に
陰陽五行の思想が根付いて行ったのです^^
紀元前2800年からある
易(易占い)はもちろんですが
日本では
*昔話の桃太郎
*江戸時代の食文化
*ご祝儀袋
*茶道や香道
*和菓子などで使う懐紙
*神社やお寺での儀式
*神社やお寺の装飾・衣服・階級・修行方法(瞑想含む)
*庭園作り
*縁起物(招き猫、酉の市、
*九星気学
(風水は中国が起源、九星気学は
明治時代に発案された日本独自の占いです)
*和室で座る位置
*節句、季節の行事、七五三
*凧あげ
*礼儀作法(例:手の重ねかた)
*農業
*相撲(土俵、他)
*能・落語・歌舞伎
*戦隊ヒーロー
*お正月の羽根つき
*鏡餅
*飾り物(水引、紅白幕、白黒幕、門松、他)
*花火
*心理学
*行動学
などなど
実にたくさんあります^^
健康も幸せも
バランスや
その原因の奥にあるものを
見つめてゆくと
最終的には「陰陽五行」にたどり着きます。
其の中の世界情勢に人が振り回されても
自然界の法則は常に一定です。
不安定な世の中で
自分の軸を見失わず
自然界の法則やリズムを感じながら
心・体・人生のバランスをとることが
一人一人の充実感、幸せに
繋がると信じています^^
「陰陽五行」から得られる
宇宙規模の膨大は情報量は
読み解くには時間や経験が必要です。
プロとして
占いやワークショップを通して
みなさんが親しみ活用していただけるように
人生が穏やかで、和やかで、豊かであるように
易占いを読み解き
陰陽五行ライフを楽しみながら
精進、成長してゆきたいと思います^^
長くなってしまったので
五行については別の機会
ご紹介したいと思います。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
占い・薬膳・瞑想で
心・からだ・人生を癒し豊かに生きる
★ネコのお告げ 猫好き占い師@木花★
易経マスター女史
薬膳養生指導師
漢方ライフ&アロマセラピスト
国際シンギングボウル協会認定講師