「イッツ ア ワンダフル キングダム」の感想など

多人数カードドラフトゲームの定番であり名作の「イッツ ア ワンダフル ワールド」を2人専用ゲームに再構築したものです。

基本的にはオリジナルの「イッツ ア ワンダフル ワールド」と同じようなシステムです。違うのはドラフトのやり方で、手札を交互に渡しあうのではなく場に並べていきます。

イッツ ア ワンダフル キングダム
資源は黒と緑がなくなって紫が入っている。1色減って建築だけなら少し簡単になった

場の左右どちらかにカードを置くか、場の左右どちらかに置いてあるカード全てを取るか、というやり方でカードをやり取りします。
場に置くときに裏返しに置くこともできます。このゲームには災いカードというマイナス要素しかないカードがあり、それを裏向きで置いたのかブラフなのか戦々恐々とします。左側のカード全部取りたいけど裏返しのカードがあって怖い、でも取らないと次手番に取られちゃうかも。これが心理戦の要素です。

あとは通常の「イッツ ア ワンダフル ワールド」と同じで、手に入れたカードを建築するか資源にするかを決定していきます。建てたカードによって資源を生産したり、勝利点のコンボが発生したりするのも同じです。4ラウンド終了時に勝利点が多いほうが勝ち。

追加ルールと言うか、選択ルールが3種類あってそれによってゲーム性はがらりと変わります。邪魔し合いするルールや、生産が加速するルールなど好みで選びましょう。

感想など

ゲームが加速する協力者ルールの方が好きなのですが、災いカードをどう使うのかのブラフ心理戦の要素が大きい気がしています。というか、そもそも僕の脳ではオリジナルの「イッツ ア ワンダフル ワールド」ですら建築資材の確保が精いっぱいなのに、場に出ているカードのどれを手に入れられるかわかりにくい今作は建築計画が全然立てられないのです。

イッツ ア ワンダフル キングダム
オリジナルより考えることが増えている

考えがまとまらないので結果的に「枚数多く取れれば災いカードが多少こっちに来たとしてもOK」ということにして、拾ってから考える始末です。でもまぁカードがなければ何もできないゲームなので、そういうやり方もありかもしれません。計画通りにはいかないので建てきれないカードが余るのは当たり前のような感じです。

ルールによって追加能力や邪魔者が増えるので、そっちも考える必要がでてきます。うまくいくと拡大再生産がじゃんじゃか繋がって超気持ちいいのですが、なかなかうまく回すことができません。プレイしながら「もっとホイップを!」を思い出していました。相手がどっちの塊を取りたくなるかコントロールするために場に餌をまく感じがちょっと似てませんかね。
僕にとっては勝つためのプレイがかなり難しいゲームのひとつになっています。ルールはオリジナルを理解していればそんなに難解ではありません。