米国上院情報委員会の副委員長であるマルコ・ルビオ上院議員と複数の共和党議員が、中国共産党員9300万人全員への観光ビザ発給を禁止する最新法案を提出しました。
米国国営国際放送の美國之音の記事より。
ルビオ上院議員は18日、「この法案は中国人の共産党への入党意欲を低下させ、米国内での中国のスパイ活動や宣伝活動をさらに制限することを目的としている」と述べています。
中国共産党員は現在、米国への渡航や非公式のビジネスのために、10年間の複数回入国可能な観光ビザ（B-1、B-2ビザ）を申請することができます。
ルビオ上院議員は、「中国人には、外交ビザ、学生ビザ、スポーツ・芸術関係者、交流訪問者、企業内転勤、医師、投資ビザなど、他のビザカテゴリーの申請資格が残っている」ことにも言及しています。
ルビオ上院議員は、「中国共産党は、米国を弱体化させることを狙っています。中国共産党の党員全員が、この目標を達成するためにミッションに取り組んでいるのです。中国共産党の党員がわが国で休暇を過ごしたり、買い物や商売をしたりすることを認めるのは、常識に反します」と述べています。
法案にはルビオ上院議員のほか、共和党のケビン・クレイマー上院議員（ノースダコタ州）、リック・スコット上院議員（フロリダ州）、トミー・トゥバービル上院議員（アラバマ州）などが原案者に名を連ねています。
ノースダコタ州選出のクレイマー上院議員は、「我々の法案は、中国共産党の党員に、より厳しいビザの精査を課すものだ。日々、中国共産党はアメリカの利益を害している」と述べ、中国から「戦略的デカップリング」を行うよう求めました。
フロリダ州選出のスコット上院議員は、「多くの中国人観光客は善意であり、米国への入国を許可されるべきだが、中国共産党がもたらすリスクから目をそらすわけにはいかない」と述べました。
これは、FBIのクリストファー・レイ長官が上院国土安全保障委員会の公聴会で、中国政府の中国国外での反体制派弾圧に関連して「ロングアーム管轄権」の懸念を示した翌日のことです。
レイ長官は公聴会で、米国の法執行機関は米国内の中国海外警察署の存在に注目していると述べており、中国の警察が米国との適切な調整なしにニューヨークに警察署を設置しようとするのは言語道断だと批判しました。
先月、米国司法省は、3つの別々のケースで13人の中国人を告発し、うち10人が中国政府の正式な身分を持っていると発表しました。 司法省は、これらの人物が中国政府のために米国で影響力を行使する違法なキャンペーンの一翼を担っていたと申し立てています。
今年2月には、下院共和党のグループが、中国共産党を対象とした「中国共産党内の専制的な人々を制裁する法律（Sanctioning Tyrannical and Oppressive People within the Chinese Communist Party Act）」を提出しました。習近平を含む共産党高官をさまざまな人権侵害の対象としています。
10月には、ミズーリ州選出の共和上院議員ジョシュ・ホーリーは、新疆ウィグル自治区の人権問題で、習近平と中国共産党の関連高官を名指しで制裁する法案を提出しました。
しかし、これらの法案は共和党だけが支持しており、民主党の議員は一人も署名に加わっておらず、法案提出後も何の進展もありません。
ルビオ上院議員らが提出した法案の行方は、現在のところ不透明で、上下両議会とも会期末まで残り2ヶ月を切りました。
年末までに議員たちが優先的に処理しなければならない法案が多数あり、中国共産党員の米国への旅行ビザ取得を禁止する共和党のこの法案の今議会通過はかなり困難であろうと思われています。
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中国海外警察について、日本では松下新平参院議員のハニトラが一部メディアで報じられている程度なのですが、日本在住の中国人の監視や身柄確保に利用されていることが指摘されており、明確な主権侵害です。
マスコミは報じないし、野党も国会で追及しないのは、中国共産党に忖度しているからなのでしょうか？
放っておいたら日本で日本人が中国海外警察に監視されることになりますよ。
参考記事
<美國之音>美参院共和党人提案 禁止所有中共党员取得赴美旅游签证
