黄大仙の blog

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中国企業による米国農場の買収が続く  米国で高まる懸念

近年、中国企業は米国の農場を大規模に買収しており、買収した農地は2010年の8000万米ドルから2020年には18億米ドルにまで増加しています。 米国議会議員からは、米国民の食料安全保障を確保するため、米国自身の農業サプライチェーンの弾力性を強化し、ロシアや中国などの敵対国への依存を減らすための法案を引き続き可決するよう求める声が上がっています。

  米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。

米国で進む中国企業による農地買収

  共和党の米下院議員オースティン・スコットは、近年、中国企業が米国の農場を大量に買収していることに注目し、「中国企業の買収合戦が抑制されなければ、米国の食糧安全保障が危うくなる恐れがある」と指摘しました。

 

  スコット下院議員は「食料安全保障の定義は、国民に十分な栄養を供給することであり、米国国民は長年この安全保障を享受してきた」と述べている。世界の大多数の国と比べても、米国国民は常にかなり安い値段で食料を買っている」と述べています。

 

  米国にとって中国による農地の取得が国家安全保障上の問題となることに加え、中国による米国農業技術の盗用も大きな問題です。

 

  スコット議員は、中国企業は米国内の農地を買い占めているだけでなく、農業に使う種子や化学薬品など、米国の技術を買い占めて盗んでいると指摘しています。 中国企業が農地を買い占めていることも心配ですが、それ以上に心配なのは(買収された技術が)作物生産に与える影響です。以前のように作物が取れなくなれば、食糧供給が問題になります」と述べています。

 

  スコット議員は、米国は農業技術の面で今日に至るまで研究開発に多くの税金を費やしてきたため、中国などの敵対国に関連技術が流出しないようにもっと警戒する必要があると述べています。

 

  中国などの敵対国が米国の農地や農業ビジネスを買収・投資することを禁止する法案「PASSPromoting Agriculture Safeguards and Security)法」が2022年に成立しました。

 

  スコット議員は、「中国のような、我々とは異なる価値観や利益を持つ国がアメリカの農地を所有することは必要ない 」と述べています。

 

  しかし、スコット議員は、米国の法律における食糧安全保障の保護は、食肉生産にはまだ及んでいないと付け加えました。

 

  「この産業も中国企業に大きく買収されているが、彼ら(中国企業が生産を停止することになれば、私たちを苦しめることになるのだ」

 

  現在、米国議会では、米国の食肉チェーンが中国系の大企業に過度に依存しないよう、中小食肉産業の靱性を強化しているとのことです。

 

 

中国企業による農地の買い占めは国家安全保障への危険性もある

 

  一方、米メディアは、中国企業の阜豊集団がノースダコタ州にトウモロコシ加工工場の建設を計画しており、グランドフォークス空軍基地の近くに建設される見込みであることを報じています。

 

  これに対し、米国の空軍次官補は、このプロジェクトの建設が「米国の国家安全保障に短期的・長期的に重大なリスクをもたらす」と警告し、現在、建設が保留されていることを明らかにしています。

 

  

  空軍次官補は具体的なリスクについて詳しく説明しなかったが、米空軍基地に近いことから、米軍の情報収集に使われるのではないかとの憶測もあります。しかし、阜豊集団はこれを強く否定しています。

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  日本でも中国人など外国人による土地買収が盛んで、自衛隊基地や空港の隣接地だったり、水源地が外国人に取得されていますが、特に帰省しようとする意見は小さいようです。

参考記事

<自由亜州電台>中国企业持续收购美国农场 发美国会担忧

https://bit.ly/3RxUCn5