普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

冬の激SAMおキャンプ【後編】

前回のあらすじ。

真冬の新春おキャンプを敢行。昼間のうちは風もなく穏やかな気候にすっかり気の緩みを見せるおじさんたち。緩んだままで夜を迎え、底冷えの魔の手から逃れることが出来ずに我慢できずに就寝。

 

そう、今回成長したなと感じられたのが食べ物を控えめに用意できたことだ。これまでのキャンプは先輩の気持ちがうわずりがちで毎度毎度食べきれないほどの食材を買ってしまっていたのだ。たぶん先輩が持ち帰ってなんとかしている(捨ててはいないと思われる)のだろうけど、やっぱり食べ物を余らせるのは気分がよくない。僕は毎度「ぜったい食べきれないですから!ていうかおれを消費の戦力にカウントしないでくださいね!」とは言ってましたよ、いちおうね。

それが今回ジャストな物量を買い込んでこれたというのはなかなかの成長だ。そんなジャストな食料を腹におさめればそりゃ眠くなる。キャンプ初日はそうしてふけていった。

 

そうして次の日早朝。

 

せっかく海沿いのキャンプ場に来ているわけなので日の出見学は必須項目であることは言うまでもない。かつて流行った死にかけ人形のようにくったくたになったおじさんふたり、朝の海岸を目指す。

途中、この世とあの世の間のような光景が広がっており、寝起きだったり薄暗かったりというのも相まってある種の幻想性を醸し出していた。

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絶対ゲート的なものあるでしょう、これ。

あたりまえ過ぎてお伝えするのもおこがましい話ではあるのだけど、この状況、寒くないわけがない。僕は冬の早朝の海岸に来たのは人生初だったのだけど、こんなんなるのね。

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砂浜って凍るんだな。感触で言ったら一回溶けたティラミスアイスをもう一度凍らせた感じといえば近いかもしれない。そのシチュエーションを体験する必要は生涯訪れないだろうけど。

 

その後も海と空とのグラデーションを楽しむなどし、

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やっとの思いで日の出にたどり着いた。

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単純に美しい。やはり自然が見せてくれる美しさは心を打つものがあるなとガラではないけど本気で思ったのだった。横にいるのはおじさんだけど。

ひととおり日の出には満足し、帰りにかわいそうな帽子に遭遇したりもしたが無事ミッションコンプリートである。

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やることもやった。あとは撤収に向けて動き出さなければならない。まずは腹ごしらえと、昨日残った鍋を食べてしまおうということになった。その際またボンベが冷え切って全く暖まらず、昨日の経験から何も学べていなかったことを恥じる。

とはいえなんだかんだで朝食にもありつけ、テントの撤去作業がはじまった。

うむ、正直だるい。

これも毎度のことではあるが撤収の時のあのテンションの低さ、適所に持ち込めば鎮静目的とした映像として上映できるのではないかというくらいにはどんよりしている。やるしかないから結局やるにはやるのだけども。とはいいつつも先輩に任せてる割合多かったりするのは内緒だ。

まあね、こんなのが

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こんなになっちゃうんだから

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そりゃ大変ですわ。でもある意味ではホイポイカプセルのようである。キャンプ用品のこういうところ本当にすごいと思う。

 

こうして真冬のおキャンプは名残惜しまれながら終了し、現場を立ち去ることとなる。

だがしかし!だがしかしだねえ、ここからなのだよ。

先輩とのキャンプ恒例、「このあと風呂入って家系ラーメン食う」のコーナーである。「だん吉なお美のおまけコーナー」みないとお笑いマンガ道場を見終わった感じしないでしょ?それですよ。

と、その前にキャンプ場から近所であること、先輩が初詣がまだであったことから鹿島神宮に立ち寄ることとなった。

道中順調に進み、鹿島神宮に到着。f:id:takian2000:20220112182206j:image

まずはサクッと参拝をすませる。

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このときそう遠くない距離でただならぬバイクの排気音が聞こえていた。やはり茨城、名産ですなあなどと車に戻る途中、羽織袴、リーゼントパーマの男子たちとすれ違うこととなる。

や、や、や、や、ヤンキーだーーーーっ!!!

一気にテンションがぶちあがった。今どきヤンキーを生で見られることなどそうない。原宿できゃりーぱみゅぱみゅを見かける確率の方がたかそうなくらいだ。

写真を撮りたい…!!写真を撮りたいぞぉ…!!!と心の中で逡巡を繰り返したが、やはりそこは対人、いきなり写真撮らしてくれは失礼であるので諦めた。でもいまめちゃくちゃ後悔している。

はー、写真撮ればよかったとさらに駐車場に近づくとのぼりが立っているバイクが数台停まっている。まさか、まさかなのかと近寄るとやはりそのまさかで、彼らの愛車なのであった。

のぼりには四字熟語が書いてあり、見慣れない言葉だなとよくよく確認したところ、彼らの本名であったようだ。やることすげーな。しかもその名前のうえには「祝!成人」と。

おー…彼ら成人なのかい。暴走族って高校卒業くらいで引退じゃないんだ…といったん空をあおいだ。

ちなまにバイクの写真も撮れておらず、こちらは本人たちを撮れなかった以上に後悔をしている。

 

さあ、あとは風呂とラーメンだ、とふたたび移動を始めたのだが、この日僕はこのあと予定が入っていたためお風呂まで入っていたら予定時刻に間に合わなくなってしまうことに気づいた。前日にお風呂に入っていない四十路男性というのは公衆衛生上大変に好ましくない存在である。本来であればつけおきして洗うくらいしなければならないところだが、この日は泣く泣くお風呂は見送った。

せめてラーメンだけでもと先輩おすすめのラーメン屋に向かってみると15時くらいという中途半端な時間にも関わらずめちゃくちゃ行列ができていた。このあとの予定のこともあるし、ここにきて長蛇の行列に並ぶ精神力は2人には残っていなかった。

急遽予定変更し「店名は違うけど出してるラーメンは同じ赤い看板の家系ラーメン」を食べることとした。初めてきたお店だし、店名もちがうけど、想像していた味と寸分の狂いもなかった。

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知ってるでしょ、こういうの。ある意味ここまでてきちゃうのはすこいよな。念のため言っておくと不満ということではないのだ。あれは家系ラーメン界のマクドナルドみたいなものなので、あれはあれでよい。

 

こうして冬キャンはフィナーレを迎えた。最後ちょっと時間の都合でお風呂に行けなかったのと目当てのラーメン屋に行けなかったのが悔やまれるが概ね好調だったと言えるだろう。天気含めて。

次回はしっかり最後、公衆衛生上好ましいおじさんとなって家路につきたいものである。