普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

遭遇 猫アニキ

出社しようと家を出て自転車を取り出そうとしたところ、猫がいた。

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この猫、近所の野良なんだか飼われているんだかわからない猫なのだけど、とにかく愛想がない。愛想振りまいてほしいとは思っていないのでそれはそれでよいのだけど、なんとも味わい深い表情をしているのだ。

この地域に住まうものとしてはおそらく僕ら夫妻よりも先輩であると思われる。無礼があってはならない。しかし朝の出社時だったので時間もないことだしとりあえず「おはようございます」と一声だけかけ会社へと向かった。

仕事のことはともかく、1ヶ月ぶりに家系ラーメンを食べたことに満足し午後の仕事も盛り上がったところで疲れたので帰ることとする。

家に近づき、さて自転車を停めるかと所定の場所に立ち入ると

いた



なに見とんのや

まだいたのかこの場所が気に入ったのかはわからないがとにかくいる。しかもめちゃくちゃ味わい深い表情で。

「こんにちは」

きちんと礼儀正しく挨拶をすると

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リラックスモードに戻ってまた眠り始めた。地域のものとして認めてもらえたのだろうか。今後もこの場所をお気に入りにしていついてくれたらよいなと思ったけれどもそこはお猫様、適当にこちらに気を持たせておいてそういうときはしっかりツンを発揮するのだろうな。そして忘れた頃にデレるのだ。

知ってます、知ってますとも。今まで散々振り回されてきたのだもの。でもそういうの嫌いじゃないんだぜ。ていうかむしろ好き。そしてただただ可愛いよりもこの猫くらいに味わい深い顔の猫の方が何かこう…振り向かせたいという気持ちになるものだ。

写真をご覧いただいてお分かりかとは思うが、味わい深い表情であるのは間違いのだけど、単純に猫相(人相的な)が悪い。カタギの表情をしていない気がする。やはり野良猫なのだろうか。家猫と野良猫って決定的に表情が違うと思うのだ。おそらくこの猫、人だったらひとを蹴り殺すタイプだな。

少し前にカルガモが喉元から出血し息絶えていたのだけど、もしかしてこいつがやったのではとまで思ってしまう。捕食するわけでもなく喉元食いちぎって絶命させるなんてよほどのだぞ。カモが息絶えていたのは家の前の川の川べりだったのだけど、なんだかこの川、消火器が投げ込まれていたり自転車が投げ込まれていたりとアグレッシブな出来事が多い。もしかしてすべてこの猫アニキの仕業か…?

などと見た目で判断しなさんなという話であるのでこの猫アニキにはもっとフラットに接するようにしよう。

そう思った一連の出来事が昨日。今日出社しようと自転車置き場に行ってみたらまんまと猫アニキはいなかった。そうだろうね、そうだろうと思ったよ。またのお越しをお待ちしておりますよ。

最後に知人宅に住まう、猫アニキとは住む世界が違いすぎる猫の写真をご進呈して本日はこれまで。

こういうリラックスモードだってある