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旅の体験談

萬翠荘の観光、松山で昭和天皇も滞在した大正浪漫あふれる洋館

萬翠荘

四国一の大都市「松山市」。

この松山市の観光スポットと言えば、「松山城」「道後温泉」などを思い浮かべる人が多いでしょう。

その他にも色々ありますが、大正浪漫あふれるフランス・ルネッサンス風の洋館があることをご存じですか。

その洋館は「萬翠荘(ばんすいそう)」といい、白亜の美しい外観は一見の価値があります。

また、館の中へ入って、グラデーションが美しいステンドグラスを見学すれば、あなたはきっと気に入るでしょう。

往時は各界の名士が集まる社交場となり、皇族の方々が松山の地を訪れた時は、必ず立ち寄ったという。

昭和天皇もご滞在した歴史が息づく重みに触れてみませんか。

本記事では、松山にいながらヨーロッパ気分を味わえる建築物「萬翠荘」の見どころを紹介します。

本記事は、以下に該当する人向けです。

  • ヨーロッパの建築物に興味がある
  • 皇族の人たちが必ず立ち寄った洋館を見てみたい
  • 萬翠荘の見どころを知りたい

萬翠荘はどんな洋館

萬翠荘
萬翠荘

萬翠荘(ばんすいそう)は、愛媛県松山市にある松山城の南麓に建つ洋館です。

1922年(大正11年)に松山藩主の子孫にあたる久松定謨(ひさまつさだこと)伯爵が、別邸として建てました。

久松伯爵は、陸軍駐在武官としてフランスでの生活が長かったという。

そのため、陸軍きってのフランス通として知られていたそうです。

そんな彼だからこそ、フランス風の洋館に憧れたのも分かるような気がします。

設計は、愛媛県庁なども手掛けた建築家・木子七郎(きごしちろう)ですね。

萬翠荘から約250mも歩くと愛媛県庁に辿り着くので、是非足をのばして見学してみて下さい。

初見では絶対に県庁とは思えない、宮殿のような美しい建築物を目にしますよ。

萬翠荘の案内板

萬翠荘の完成直後の1922年(大正11年)11月には、皇太子(後の昭和天皇)が滞在しました。

戦後は、松山商工会議所や松山家庭裁判所、愛媛県立郷土芸術館、愛媛県立美術館分館などで活用された後で、一般公開され今に至ります。

1985年(昭和60年)に愛媛県指定有形文化財となり、2011年(平成23年)には、萬翠荘本館と管理人舎の2棟が国重要文化財に指定されました。

萬翠荘のマップ

萬翠荘のマップ
萬翠荘のマップ

こちらが萬翠荘のマップ。庭園の入口から約1分ほど歩くと、萬翠荘が見えてきます。その道中には、小さな池や東屋がありました。

池の前では、俳人・正岡子規が幼少の頃、祖父と庭石の上で囲碁を楽しんだと言われています。

正岡子規ファンならば、必見の場所ですかね。

【見所①】大正浪漫あふれる萬翠荘の外観

萬翠荘の外観(その1)

館の中へ入る前に、外観を見て回りましょう。

萬翠荘は、フランス・ルネサンスの影響を色濃く受けているは、見ているだけでも伝わりますね。

総面積887.58m、地上3階の洋館は、愛媛県で最も古い鉄筋コンクリート製であり、一際存在感を感じます。

萬翠荘の外観(その2)

周囲には、日本式の家屋が見られないため、ちょとしたヨーロッパ気分を感じる人は多いかも。

美しい音楽を奏でるような外観は、見ていてうっとりするのも無理はありません。

美的感覚は、人によって様々ですが、この萬翠荘の外観は100人いれば100人とも美しいと言っても不思議ではないでしょう。

西洋建築の多くは、左右対象の構成が重視されますが、萬翠荘は非対称。

そのアンバランスの外観は、ある意味日本人の美意識にしっくりきますね。

また、直線的で水平線が強調されたデザインが素晴らしい!

直線的で水平線が強調されたデザイン

玄関ホールの柱の飾りもとってもお洒落。

柱の飾り

屋根の頂上部には、銅板が使用されており、その下の急勾配は天然ストレート葺。

萬翠荘の屋根

20世紀初頭にヨーロッパを風靡したアールヌーボーの作風が見て取れます。

白色を基調とした洋館ですが、唯一緑青色の屋根が一際美しさを際立たせている。

面白い話として、避雷針の先端には、松山藩の大判・小判が使われていたという噂が。(真偽は不明)

こんな素敵な洋館に住んでみたいと思うのは、決して私だけではないでしょう。

【美しい建築物・巨大な建造物の紹介】

旅先では、美しい建築物や巨大な建造物へ訪れることがあり、あまりの威容に興奮していますね。下記記事では、そんな建築物・建造物を紹介します。

【見所②】グラデーションが美しいステンドグラス

ステンドグラス
ステンドグラス

萬翠荘の外観を堪能した後は、早速館の中へ。

そこは、イメージしていた大正浪漫の世界が広がっていました。

館に入って直ぐに目を奪われるのは、深紅の絨毯が敷かれた階段です。

深紅の絨毯が敷かれた階段

その階段の踊り場では、美しいステンドグラスが飾られていますので、階段を上っていると、思わず足を止めてしまうかも。

ステンドグラスの表面には、大きな船が優雅に航海する風景が見て取れます。

ステンドグラス
ステンドグラス

きっと伯爵は、この階段を上がる度に、日本とフランスを行き来した様々な出来事を思い出していたのではないでしょうか。

このステンドグラスは、「アメリカ式ステンドグラス」のようで、ガラスの色彩がグラデーションなのが特徴です。

2010年(平成22年)に行なわれた文化財の調査の結果、木内真太郎の作品と判明しました。

木内真太郎について調べてみると、「日本のステンドグラスの祖」とされる宇野澤辰雄の直弟子であり、明治末期以降、数多くの作品を残したそうです。

光が少し暗めに感じる館内に、ステンドグラス越しに光が差し込む光景は、神聖な雰囲気を醸し出しています。

【見所③】華やかな部屋、パワースポットがある部屋もある

謁見の間
謁見の間

館の入口から右手前にある部屋が「謁見の間(えっけんのま)」です。

白を基調とした華やかな雰囲気を感じさせる部屋ですね。

天上は漆喰でできており、彫刻には金色が塗られた姿はとても優美。

大理石で作られたガス式のマントルピースは、部屋ごとに異なる色彩やデザインですよ。

マントルピース
マントルピースと大鏡

また、大鏡もありました。この大鏡はベルギー製で、建築当時はガラスを平面に研磨する技術がベルギーにしかなかったそうです。

通常、部屋の中の鏡と言えば顔や姿を映すものですが、この部屋の鏡は照明を反射させて明るく部屋を広く見せるものという。

他に部屋にも同じような仕掛けが施されており、様々な工夫には感心するばかりです。

この部屋は、セレモニーを行う場として使用されていました。

隣りの部屋へ移動すると、先ほどの謁見の間とうって変わり、茶色を貴重とした格式高い雰囲気を感じさせます。

それがこちらの「晩餐の間」。

晩餐の間
晩餐の間

その名前の通り、食堂やディナーパーティーなどで使われたそうです。

聞くところによると、以前は松山市内で唯一、フランス料理を楽しめる場でもあったと言います。

特に注目すべきなのは、天上からぶら下がるシャンデリア。

水晶のシャンデリア
水晶のシャンデリア

水晶で出来た豪華なシャンデリアは、パワースポットとして人気もあるとか。

これは、絶対に見逃せませんね。

2階へ上がると、各部屋では様々な資料が展示されていました。

資料が展示されている部屋

絵画や写真、萬翠荘の模型などが展示されています。

特に正岡子規と夏目漱石の関係を表す資料もあり、俳句ファンならば見逃せないかも。

また、昭和天皇の肖像画が飾られた部屋もありますよ。

肖像画は、完成したばかりの萬翠荘で2泊された当時の肖像画と70歳頃の肖像画の2つがありました。

残念ながら肖像画の撮影は禁止です。なので、萬翠荘を訪れる楽しみの1つとしておくと良いでしょう。

こちらの部屋では、昭和天皇が宿泊された際、朝食を召し上がれたそうです。

昭和天皇が宿泊された際、朝食を召した部屋

どの部屋も格式が高く、角界の名士や皇族の方々が訪れたのも頷けますね。

【見所④】正岡子規や夏目漱石に縁ある庭園

萬翠荘の旧管理人舎
旧管理人舎

萬翠荘へ向かうには、庭園を奥へ歩くのですが、この庭園の入口前には萬翠荘の旧管理人舎がありました。

この旧管理人舎は、萬翠荘に出入りする人々を管理する門番の詰め所として利用されていて、国の重要文化財になっています。

入口から少し歩くと、小さな池を見かけ少し寄り道。

池

先ほども触れましたが、この池の前には、俳人・正岡子規が幼少の頃、祖父と庭石の上で囲碁を楽しんだそうです。

周辺には、俳句が刻まれた石碑もありますよ。

俳句が刻まれた石碑

道なりに歩いていくと、夏目漱石が松山に赴任して、当初下宿した「愛松亭(あいしょうてい)」の跡地を発見。

萬翠荘の庭園
愛松亭の跡地
愛松亭の跡地

そこには、記念碑が立てられていました。

また、記念碑の近くには、愛松亭というカフェがありますので、萬翠荘の見学前や見学後に訪れて休憩しては如何でしょうか。

愛松亭(カフェ)
愛松亭(カフェ)

テラス席もあり、町中にあるとは思えない静かな場所なので、ゆったり休憩できますね。

萬翠荘の猫に癒されよう

寝そべる猫

館の中を見学していると、どこからか猫がトコトコ歩いてやってきました。

部屋を歩き渡ったり、寝そべったり自由そのもの。

猫

うん、可愛いですね。

こちらの猫は、萬翠荘で飼われているそうです。

何でも2020年8月に捨てられて泣いていた猫を保護したといいます。

当日は生後二ヶ月ぐらいだったそうですが、今ではスクスク成長し元気いっぱい!

萬翠荘へ訪れた際、猫と戯れてみませんか。

階段に伏せる猫

【動物との触れ合い】

萬翠荘の猫のように、旅先では動物と触れ合う機会が多いです。下記記事では、動物と触れ合える観光スポットを紹介します。

アート作品の展示やコンサートイベントを開催

萬翠荘では、絵画の個展や様々なアートの展示、コンサートなどを開催しています。

華やかな雰囲気の中で、開催される各種イベントは嬉しいですね。

萬翠荘の公式ホームページでは、イベントの開催日時や観覧料などをお知らせしていますので、興味がある方はご確認されることをお勧めします。

萬翠荘の基本情報とアクセス

住所愛媛県松山市一番町3-3-7
電話番号089-921-3711
営業時間9:00~18:00
定休日月曜日(祝日は開館)
入館料大人:300円
高校生以下:100円
障碍者手帳をお持ちの方:100円
未就学児:無料
※1階部分は無料で観覧できます。

【アクセス】

  • JR松山駅から「道後温泉行き」市内電車で「大街道」へ下車後、徒歩約2分
  • 松山自動車道「松山IC」から車で約30分

萬翠荘の駐車場

萬翠荘の駐車場は、建物横の駐車スペースをご利用下さい。(普通車約20台)

できるだけ、公共交通機関の利用を推奨されています。

まとめ

萬翠荘(正面)

萬翠荘は、大正浪漫あふれるフランス・ルネッサンス風の洋館です。

白亜の美しい外観だけでなく、ロココ調のインテリアやステンドグラスから差し込む陽光が神聖な雰囲気を醸し出していました。

町中でありながら、静かな場所なので、ゆっくり過ごしのに適していますね。

萬翠荘の直ぐ近くには、松山城と坂の上の雲ミュージアムがあり、合わせて訪れてみればより楽しめます。

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