ここ数年、若い方の間でチルデンニットが流行っているみたいですね。そうなれば私もいい大人なので逆に少し着づらくなってしまい、しばらく疎遠になっていましたが、今年はどうもチルデンニットを取り入れてみたい気分。
ということで今回は私が唯一所有しているチルデンニットをご紹介します。
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概要
チルドレンニットはテニス発祥のアイテムなので、テニスウェアブランドとしてのルーツを持つフレッドペリーでも当然の如く定番としてラインナップされ続けています。
フレッドペリーではテニスセーターと称することが多いみたですが、チルデンニット(セーター)またはクリケットセーターという名称とは同義語で、特に違いはありません。
参照:FRED PERRY JAPAN | フレッドペリー日本公式サイト
公式HPに掲載されている創業者フレデリック・ジョン・ペリー氏の現役時代の写真でもチルドレンニットの着用が確認されます。今では考えられませんが、本当にこの上品なセーターを着てテニスをプレイしていたんですね。さすが紳士のスポーツ。
このチルデンニット(テニスセーター)を購入したのは5年程前。一般的にはケーブル編みが採用されることの多いチルデンニットですが、このセーターはざっくりとした畦編みで構築されていて、その特徴は現行モデルでも引き継がれています。
サイズ感はややゆったりめで、しっかりと厚みのあるローゲージニットということもあり、1枚で着ても見栄えのいい一着です。
ディテール
コットン100%の畦編みニット生地は表面がふっくらと立体的でそれなりに厚みがあります。故にジャケットのインナーとしては少し使いにくい。また、眩しい程の真っ白な生地なので好き嫌いは分かれそうです。素材がウールじゃなくてコットンということもあって、秋冬というよりかは春向けかもしれませんね。
チルデンニットの顔であるVネックのラインはシンプルなネイビーの一本線。クラシカルなバイカラーの方が「らしさ」を感じますが、全体の色数を抑えられるだけに使いやすいシングルカラーも悪くはないですね。フレッドペリーのシンボル・月桂冠は左胸あしらわれています。
袖や裾の雰囲気はこんな感じ。多少着古した影響もありますが、最初からリブの締め付けは緩めだったと記憶しています。
そして、今まであまり意識していませんでしたが、このチルデンニットの裾にはラインが入っていなかったんですね。現行モデルでも裾ラインなしが多いようなのでブランドとしての解釈が何かあるのでしょうか。
実は難しいチルデンニットの着こなし
上品なのにスポーティー、クラシカルなのに子供っぽい。相反しそうな属性が混同するチルデンニットは意外と着こなしが難しいアイテムだったりします。なのでコーディネートにはちょっと工夫が必要なんです。
ニット:FRED PERRY(フレッドペリー)
シャツ:BROOKS BROTHERS(ブルックスブラザーズ)
パンツ:LEVI'S(リーバイス)
チルデンニットを着る際には下に1枚インナーを挟む必要があります。クルーネックのカットソーやタートルネックセーターなどの選択肢がありますが、王道はやっぱりシャツですね。そして個人的にはボタンダウンシャツが最適解だと思っています。
ここでは相性抜群のギンガムチェックのシャツを合わせていますが、完璧な組み合わせ故に「いいとこのお坊ちゃん感」が溢れ出してしまいます。そこで太めのジーンズでラギットさを、レザーシューズで大人っぽさを補ってみましたが、まだまだトップスの圧に負けてる印象。
この季節、チルデンニットはライトアウター代りに使えますが、コーデの主役として据えるには他のアイテムでバランスを取らないといけませんね。
ジャケット:BROOKS BROTHERS(ブルックスブラザーズ)
ニット:FRED PERRY(フレッドペリー)
パンツ:GERMANO(ジェルマーノ)
アイビーの定番でもあるチルデンニットは紺ブレのインナーとしてもポテンシャルを発揮します。ただ、日本の場合この組み合わせは学生服としてのイメージも強くあるので、安易にスラックスを持ってくるのも危険。ここでは紺ブレと相性の良いミリタリー系のパンツを合わせてみました。
やっぱりチルデンニットはジャケットやコートのインナーとしての方が使いやすいような気がしますね。トラッド色が濃いのにカジュアルダウンできる希少な存在です。
チルデンニットを買い足そうかと思案中
現在、チルデンニットはここで紹介したフレッドペリーのセーターしか所有していませんが、正直使い勝手はよくないなという印象。その理由は爽やかすぎる真っ白な色味とインナーとして使いづらい生地の厚みです。
そこでこの秋、チルデンニットを買い足そうかと画策しており、今のところ以下の2つに狙いを定めています。
■ブルックスブラザーズ
参照:ウール/カシミヤ ケーブル Vネック テニスセーター (アイボリー)|Brooks Brothers Japan(ブルックス ブラザーズ ジャパン)
落ち着いた雰囲気があるクリーム色のケーブルニット、トラッドムードが加速するバイカラーのラインデザイン、程良い厚みで上質な手触りの生地。店頭で実物を確認していますが、私のイメージをほぼ体現している理想的なチルデンニットです。ただ、価格が5万オーバーと少し予算的に厳しいか・・・。運よくセール期まで在庫が残っていたら是非狙いたいところ。
■アランペイン
参照:【Southwick別注】Alan Paine: Wool Cricket Vest: トップス SHIPS 公式サイト|株式会社シップス
「チルデンニットといえば」なイギリスの老舗ニットメーカー・Alan Paine(アランペイン)。本ブログでも少し前に取り上げたSouthwick(サウスウィック)の別注品です。先程のブルックスブラザーズのチルデンニットと配色はほぼ同じですが、こっちはベストタイプ。ジャケットのインナーとしてなら袖がない方が使いやすいのかなと候補に挙がっています。こちらも実物は確認済みで、画像よりはもう少し黄味がかった色味でした。価格もそこそこ手頃。
まとめ
やっぱりチルデンニットは難しいアイテムです。だからこそ上手く取り入れている方は目を引きますね。トラッド好きとしても見過ごせません。
とりあえずは現在所有しているフレッドペリーのセーターを活用しつつ、将来的には買い足し(買い替え)を行いながら、常にワードローブには揃えておきたいと思います。
今回は以上です。