人の何倍もの努力を積む | ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

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大相撲取材歴20うん年!よっちゃんです!

            

  横綱照ノ富士(てるのふじ)が、関脇の明生(めいせい)と対戦しました。先場所敗れています。

 今場所も明生は果敢に攻めたものの、横綱は落ち着いた動きで、最後は掛け投げで下しました。

 

  優勝争いを引っ張るこの強さは、いったいどこからくるのでしょうか。

 

 戦前から戦中にかけて、69連勝という大記録を打ち立てた横綱双葉山(ふたばやま)の話を思い出します。相撲界の大先輩は自著で 「目標を克服する」大事さを指摘しています。

 

  ここでいう「克服」は、達成と言った意味合いのようですが、そこで、人間は誰でも目標を持ち、その克服(達成)をめざして努力する、自分もそうだった。

 追い越そうとする努力は必ずしも難しくないが、逆に追い越されまいとする努力は容易ではない。どんな力士でもいずれは追い越される。追い越されないためには、猛烈な稽古によって頑張るしかない、人の何倍もの努力が必要だー

 

 『横綱の品格』という本の中で、双葉山はこう書きました。

 

 照ノ富士を見ていると、その心境に少しでも近づこうとしているのではないか。

 場所前、照ノ富士は部屋で、基礎稽古はもちろんトレーニングを積み、頭から攻めていくときは、左右からの攻めは、と、工夫を重ねてきたそうです。

 「まだまだ進化している」。

 部屋で横綱を見守っている先輩の安治川親方(元関脇安美錦)が、テレビ解説でこういいました。

  「親方がいるときしか、稽古をやらない力士とは全く違う」とも。

  

 一人横綱の責任を果たしていく目標を掲げ、迫ってくる力士に追い越されまいと、必死に稽古を積み重ねる。ここまでの相撲に、その一端が出ているようです。

 

 大関から序二段まで陥落し、そこから横綱まで駆け上がってきた道のりは、双葉山さえ遭遇したことのないすさまじいものでした。その経験を無駄にはしないと稽古を積む。周りの力士がその何倍も努力をしない限り、この大きな山を崩すのは、難しいかもしれません。

 

 

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