以前、沖縄に取材(相撲とは関係のない別企画)で一カ月滞在したことがあります。
たまたま休暇が取れた日に、県内を走りました。沖縄から戻ったらすぐ、マラソン大会が予定されており、フルマラソン(42.195㌔)にエントリーしていたからです。
宿泊しているところから国道58号線で嘉手納まで21㌔。「往復すればちょうど42㌔。いい練習になる」と思いました。
走りはじめると、日本人立ち入り禁止、と書かれた米軍専用のプライベートビーチはじめ、次々に米軍基地や関連施設が出てきました。
2時間近く走ってたどり着いた嘉手納基地には、目を丸くしました。広々としたその中で、軍用機がすさまじい爆音を響かせていました。
本土各地にも広い米軍基地があります。しかしそれすら比べものにならないような巨大な軍事基地が、狭い沖縄の土地に広がっていたのです。
その後も何度か沖縄を訪ね、米兵との間に生まれた子どもに国籍が与えられないなど、胸が痛くなる現実も見てきました。
近年、返還された土地も多少ありますが、いまだ米軍基地の7割が沖縄に集中しています。
15日、沖縄は復帰50年という大きな区切りを迎えました。でも、基地に囲まれ、平和を脅かされている現実に目を向ける本土の人って、どれぐらいいるんでしょうか。
ひょっとしたら「自分は関係ない」と思っている人の方が多いかもしれない。
えらそうに言っている自分だって、正直言って、その一人です。
ただ、戦争の基地にされ、平和が脅かされている生活は、どう見ても不健全です。
こうした現実を厳しく見つめている人たちともに、これからも一緒に考えていきたい、と思っています。
沖縄出身の力士が頑張っています。うるま市出身の十両・美ノ海(ちゅらのうみ)が9日目、朝乃若と対戦。思い切って踏み込んで攻めたものの、いなされて後ろ向きにされ、6勝目はなりませんでした。
沖縄出身力士は現在8人。いま幕内力士はいません。
沖縄には、モンゴル相撲と似た、長い歴史を持つ相撲があります。その伝統も生かし、受けつぐ強豪力士が待たれています。