このところ、日本の食卓が一気に〝国際色豊か〟になってきましたねぇ。
そばやうどん、納豆、お菓子などの原材料の大半を輸入に頼るようになって久しくなりますが、近ごろは、中近東、中南米など遠い国の農産物もよく見かけます。直前に収穫したような生鮮野菜、魚類までスーパーに並んでいます。
国産品を求めてうろうろしながら、ここまで輸入に頼るか、と、頭をかしげることもあります。
ロシアのウクライナ侵攻で、改めてウクライナが世界有数の農業大国であり、日本も大きな影響を受けていることを知らされました。こういう時代に、日本は食糧の大半を外国まかせでいいのか?と思ってしまうわけですね。
農林水産省が今月初めに発表した2021年度の食料自給率をみると、前年より1%上がって38%になったそうです。
単純にいえば、私たちが食べる食糧の国内生産はわずか38%。6割以上を外国に頼っているということです。
国内自給率200%を超えるカナダ、農業大国のオーストラリアはじめ、アメリカ、フランス、ドイツなど先進国ではどこも100%以上かそれに近い農産物を自国で生産しています。イギリスですら70%。これにたいして日本は大半が、よその国頼み!
国際色豊か、なんて浮かれていられない。先進国だ、なんて胸も張れません。
なぜこんなことになったのか。原因ははっきりしています。工業生産物の輸出を増やすため、アメリカを中心に外国農産物の輸入をドカドカ増やし、自国の農村と農業を大事にしてこなかったから。
そのため農家は農業で食えなくなり、次々にやめていきました。2000年には389万人いた農業人口が、一昨年の2019年には168万人に。耕作放棄地も広がる一方です。
パソコンや先端産業の育成も大事です。経済の発展は欠かせません。
そのためにはまず、自国の農業を大事にしていかなければ、ほんとうに豊かな国づくりとは言えないんじゃないですか。
災害や食糧危機に直面した時、目の前にいくら高性能のパソコンがあっても、食べられないのです。
猛暑のさなか、熱くなりましたが、農業を立て直していくぜ、という気配がさっぱり伝わってこない農水省発表を見ていたら、ついつい。
根が食いしん坊で、農村や農家の人が好きなせいですね、多分。
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