御嶽海(みたけうみ)が 11日目敗れて、大関陥落が決まりました。
佐田の海(東前頭5枚目、35歳)の送り出しにばったり手をついた瞬間、館内はどよめきに包まれました。
注目を集めての大関昇進でしたが、いくら何でも、4場所はあまりにも短すぎます。
陥落は、ある意味、昇進以上に大きな出来事です。この機会に、一度自分の相撲をじっくり振り返ってみてください。
来場所、ふたたび大関カド番を迎えることになった正代とともに、御嶽海は、学生横綱という頂点を極めています。
学生横綱と言えば、アマチュア相撲の超エリート。プロの大相撲界の頂点にも立てる力を持っているといってもおかしくない実力の持ち主です。
しかし、先日も指摘したことですが、両者の相撲を見ていると、態勢が悪くなると、あっさりあきらめてしまう相撲が多すぎるのですねえ。
ひたむきさ、懸命さが伝わってこない。
学生時代の頂点に立ったことで、プロ入りしても一から体づくりや稽古にひたむきに励む、という基礎的なことをおろそかにしてはいないですか。
長年相撲界を見てきて、そういう力士が少なくないことが気になっていました。
自分は違う、偏見だというなら、それでいい。でも、そういう見方をしている奴もいるのかと、耳を傾けてもらえれば幸いです。
ひたむきに努力することが、勝ち負け以上に大事なことを、この日、地元長野県から応援に駆けつけてがっかりした小学生たちに、ぜひ来場所、土俵で見せてください。