ファンブックでみんなが語っていたことも、根っこのところは同じでした
とにかく別格! スケーターとしても、人としても、仰ぎ見るような存在だということです
好きなプログラムで圧倒的に多かったのが、バラ1でした
何度も再演することへの、的外れな批判があったけれど、羽生選手は ひとつのプログラムを追求し尽くして、最終的には世界最高得点を更新する111.82点で締めてみせた
フィギュアの古典にまで昇華させた作品に、後輩選手達が憧れるのは、当然だと思います
福間洸太朗さんは、このバラ1を、
バラード系で、テンポが一定しない楽曲を、高いクオリティで自分の型にはめ、さらに音をしっかりと表現できているのは、羽生選手ならではの素晴らしさ、と評価しています
「バラード1番」を好きだと言った選手の中で、羽生選手の「音の取り方」に明確に言及した選手が1人だけいたことを、とても嬉しく思いました
もちろん、羽生選手のジャンプの質の高さは、みんなの目標であり、憧れです
一方で、「ジャンプも表現の一部になっている」ことに触れた選手はいないんですね
そうした面は、現状、採点に反映されにくいからなのか、
それとも、あまりにもレベルが高過ぎるからなのか分かりませんが.....
「自分もその境地を目指してやる!」という高い志を持った選手が、いつか、現れるといいな、と思います
もうひとつ、読了後に思ったのは......
ずっと、仰ぎ見られる立場にあって、
羽生選手は究極一人だったんだろうな、ということです
DOIでも「背中を見られている」と言っていましたが、
あらゆる試合、あらゆる場所で、自分に向けられた視線を受け止めながら、ただ一人で立ち続けてきたんだな、と思います
それでも、それを自分の使命として受け入れてきたのでしょうし、だから、彼はあんなに強く、美しくなったのでしょう
ここから先は、後輩達とは全く違うフィールドで戦っていく羽生選手.....
同じ舞台にはいなくても、その背中は、彼等に何かを伝え続けるに違いありません
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