軍荼利明王
※ 三障四魔や三毒(貪瞋痴)を決して軽視しないことです。
三障四魔や三毒(貪瞋痴)は、対人トラブルや人間関係の悩み、金銭トラブル、不安や迷い、嫉妬や妬み、怒りや憎しみの感情を生み出します。特に、悪魔(魔羅=仏教の悪魔)は、私たちを破滅の道に引きずり込もうと常に狙っています。
軍荼利明王は、こうした魔障を退散させ、対人トラブルを円満解決に導き、仕事やビジネスで成功をおさめ、金運を上昇させ、心がおだやかに安定し、すべての夢や希望が叶い、目標へ着実に達成するように力強く働きかけ正しく導いてくださいます。
軍荼利明王をはじめ、五大明王はそうした三障四魔や三毒(貪瞋痴)の魔障から私たちを常に守護してくださっている有り難い存在です。
● 軍荼利明王とは ●
軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)は、密教の明王の一尊であり、宝生如来の教令輪身とされる尊格です。
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(メモ)
教令輪身(きょうりょうりんじん)とは
三輪身(さんりんじん)の一つ、教法に(正法)従わず調伏(ちょうぶく)し難い衆生を教令に従って強制的に折伏(しゃくぶく)する忿怒(ふんぬ)形の姿をいいます。
(参照・一部引用)
「三輪身」. 中村元.『仏教辞典苑』第 二 版. 岩波書店,2002,p.404.
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軍荼利明王は、三障四魔や三毒(貪瞋痴)の魔障を退散させ、苦しみや迷いから解放し、私たちを守護してくださる五大明王の一尊です。
軍荼利明王は、女神(クンダリニー)に由来するとされ、その名はサンスクリット語で「とぐろを巻いた蛇」を意味します。
また、タントラ系ヨーガの場合、会陰の基底チャクラ(ムーラーダーラ・チャクラ)と深く関係しています。
軍荼利明王呪とムドラーと観想の三密加持によってプラーナ(生命エネルギー)やチャクラが浄化され、潜在意識にアプローチしやすい状態になります。
結果、潜在能力が目覚め、ビジネスで成功したり、驚くような発見や発明をする人もいます。スポーツや音楽、芸術などあらゆる分野で才能を発揮することができるようになるとも。
さらに、神通力にあらわされるような超能力を目覚めさせることも可能とされています。
チベットのラマ僧や、転生活仏、インドのヨーギー(ヨーガ行者)や、ファキール(呪術者)と呼ばれる人たちの中にはこうした「神秘の力」(クンダリニー)を覚醒させた人たちも実際に存在します。
※ ルンビニ(ネパール)、屋久島の大川の滝でも、潜在能力を覚醒させるクンダリニーの瞑想修行をおこなってきました。
※ 三障四魔や三毒から身を守るためにチベットでの修行の時は、三面大黒天などの忿怒相をした護法善神(ダルマパーラ)などを守り本尊として修行に臨みました。
※ その際一番大切だったことは、三障四魔や三毒を一切寄せつけない強い意志と、規則正しい生活を送ることでした。
そして、十善戒の教えによって身と口と意を常に清浄に保つことが何よりも大切だと感じました。
(注意)
三障四魔や三毒(貪瞋痴)は、知らず知らずのうちに必ず近づいてきます。
そして、いろいろな災厄を招きます。
人間の心に潜み、常に隙を狙っています。
アルコールや薬物、ギャンブルなどに依存させたり、過食症、拒食症、うつ病やパニック障害、情緒不安定など健全な精神を崩壊させます。
そして、心が弱り切ったところを見計らって人格や魂を乗っ取ってくるのです。
※ 三障四魔や三毒が心に巣食うと、猜疑心や疑心暗鬼に陥り、
親しかった人たちとも疎遠になったり、仲違いなどを起こすように。
破局や離婚、骨肉の争い、紛争や戦争などの原因とも
※ オンアミリテイウンハッタ(真言宗常用諸経要集より)
※ 会陰の基底チャクラに炎をイメージし、そこへ鞴(ふいご)で息を吹きかけるように瞑想し、三障四魔や煩悩を焼き尽くすように観想します。
詳しくは、次回7月の護摩大祭の時に。