ゆめ



妖怪の会社

社会でそれなりの大会社


副社長(参謀)はぬらりひょん

社長はもっとえらい

社長は、何歳くらいかわからないけどかなりのおじいさん

でもヨボヨボ系じゃなくて、堂々と大股広げて座ってる系の貫禄ある爺さん

ヤクザの大親分みたいなイメージ


日本の妖怪だけじゃなくて海外の妖怪も普通に会社にいて幹部を担っていたりもする




人間と共存しているけど

それはお互い政治や経済上駆け引きしながらで、仲良しというわけではなくて必要だから。



人間たちと妖怪たちとは、お互い本音は相手を好きじゃなくて見下している

(妖怪はそれを隠さないけど人間は上部はヘラヘラしてゴマをする、それもお互い気に入らない)



大体災害とかの自然現象を妖怪の会社が整備したり後片付けをしたりしている

でも人間が求めるフォローを全てしないで必要最低限の手助けくらい



そもそも、自然災害に対して人間は

過剰避難しすぎ

らしい

過剰に反応してひとりひとりが必要以上に逃げたり必要以上に物質に頼ろうとするから、

それによって、予期せず不自然な混乱を招いているんだとか



例えば水難事故とかで、

船に残る財産に執着して持って行こうとしたり

人数分ある救助服を奪い合ったり、列に割り込んで余計に時間がかかったり無駄な争いをしたり怪我をしたり

溺れた人が身を任せればいいのに無駄に暴れて救助者も溺れさせて、更に救助を必要として人員が減ったり

人間のそういうところが理解出来ないし、そんなところにまで付き合っていられないらしい




妖怪側は、なんでも必要最低限というか

勘や経験のようなもので必要ジャスト、というところがわかるらしい


だから津波が来ても49歩ではダメだけど50歩のところで助かるなら50歩だけ逃げる

本当にジャストで、足りなくもなく過ぎもしないポイントがわかるのだそう


皆歩幅が違うから

ちゃんと自分のジャストをわかって

それぞれが自分のジャスト、時間も距離もそれだけピンポイントで避難すれば綺麗に全員、ぎりぎりよりも一歩先、の場所で何事も無く済むから

それ以上の混乱や不測の事態というものがそもそも起こらないらしい

無駄なエネルギーというものが一切いらないらしい



あと、人間とは違って

妖怪は血の繋がりがなく

全員が同じ種族、全員が大きな家族みたいな意識

そして年功序列で、

経験から培った勘

が何より「良い」という価値観だから

大体長く生きている方が偉い。



妖怪の世界でも商売や取引はあるけど、お互いにその時必要なものを交換する物々交換のような利害の一致でやりとりをすることが多いから

一応、人間と共存してるから人間通過も使うけど、それも必要なとき必要な分だけ手に入れば良くて

人間ほどお金に執着もないから、お金が原因で人間関係が壊れたり家族でさえ憎しみ争うのも理解出来ない。

必要じゃない時に必要無い大金を積まれても、別に欲しくないから、取引材料にならない。




何かしらの大災害があった後、その対応に不満があったのか

人間の政治家と経営者たちが妖怪と話し合いたいと言い出したらしく

人間の代表会社と妖怪会社が会議をする

高級なビルの最上階の会議室で行われる



その大災害とは、地震に見せかけたテロ?で

まだ戦犯や詳細ははっきりわかっていないが、

駅前などの人が多く逃げ場が少ないような場所で爆発か何かがあり、

それにより地盤沈下、一帯の道路が一気に崩落し、たくさんの犠牲者が出たというもの



妖怪サイドはこれを自然現象、自然災害じゃないからとフォローしなかった

人間サイドは、はじまりは人為的なものにしろ地盤沈下などは「人間がきっかけを与えて連鎖的に起こった自然災害」と考えている



私は、何故か妖怪の社長の娘か孫にあたる関係で、妖怪サイドからは「お嬢」的な感じに特別視されている。

でも私は自分個人の意思で人間サイドにいる。

しかもその人間の会社の新人社員

まだお茶汲みくらいしか出来ないのに、立場的に妖怪社長の可愛い愛娘がその会議にいれば妖怪側が強く出られないんじゃないか、だから出席しなさいと強制的に参加させられた

(妖怪は人間のこういうところも好きじゃないからマイナスな印象にしかならなそうなのに)



会議室で、会議をしている間

私はやることがなくて興味もないから

お茶汲みを終えた後はぼんやりただ座っていた

すると

妖怪会社副社長のぬらりひょんが

スタスタと普通に会議室に入ってきた

人間にとっての存在感が無いので、人間は誰も気付いていない


ぬらりひょんは細身の普通〜のそのへんにいそうな爺さん

ループタイとかしてて小洒落てるけど特徴がない

偉そうでもないし優しそうでもないし怖そうでもない



ぬらりひょんは社長の隣に来て

「この会議は不毛ですな」

みたいな事を言って呆れていた

私が見ていると、ぬらりひょんがその視線に気付いて目が合った



そしたら、

急に

その例の大災害の日の現場

に移動した

私と、ぬらりひょんの2人が

駅前のカフェのテラス席に座っている

パラソルが立っているような、いかにもなテラス席


大災害が起きるその日の朝、つまり過去のその場所の座標軸に魂?心の眼だけある状態らしい

(肉体は会議室)



大きな、「区」の形をしたような歩道橋があり、下にもお店とか商店街があって

二階がそのまま駅前になっていて

カフェテラスからは歩道橋下の道路が広々と見下ろせるようになっている



災害の起きる時間になって

何回か爆発音がしてから

ゴゴゴと地下から低い地鳴りが聞こえはじめて

人々がおろおろしはじめた


ゆっくり、道路のアスファルトに亀裂が入って

大きな歩道橋の下の、立体交差点を中心にして地盤が壊れはじめた

蟻地獄みたいに


人間がたくさん混乱に陥って、歩道橋の上とか高所に逃げようとするんだけど

秩序も何もなく、我先にと他の人を踏み台にして助かろうとしている


小さな子供や弱い高齢者、女性からどんどん転んだりして、

それを踏み台にして登っていくから

人間がどんどん積み重なっていくけどその上の方にいくにつれて体力のある若者、体格の良い男性ばかりになっている

本来優先されて助けられるべき弱い人たちは足手まといだから誰も手を差し伸べない、むしろあまり意味のない弱い小さな踏み台って感じ。

なんかすごくリアルだった



過去にこうやって行き来出来る能力がある妖怪はいるけど、録画したり記録媒体に残せないから証拠を持ち帰れないし

その能力に適応出来る素質が無いと連れて行く事も無理だから、人間を連れてきて実際の現場を見せる事も出来ない


今の私は未来からきてる魂、視界だけだから、過去には物理的に干渉出来ないし傍観してる事しか出来ない



すると、シルクハットに口ヒゲにステッキの、いかにも英国のペテン師みたいな西洋のおじさん妖怪と、酒呑童子が(2人とも会社の幹部)

観光するみたいにどこからともなくブラッと来て同じテラス席に座り

西洋おじさんが

いろはすをクシャっとしたやつみたいな、ペタンコになったペットボトルみたいな薄い透明物を懐からスマートに取り出して

「必要な分だけ、ジャストで」

と言ったら

一瞬でそれは立体のガラスの酒瓶になってテーブルに置かれた。

ちゃんと中身も入っている。



液体入りのガラス瓶だから、例えば500ml瓶だとして

少なければ形が歪むし、少しでもオーバーしたら瓶が割れる

この「必要量ジャスト」がわかるとこうして色々な物を圧縮して持ち歩けるらしい。で、使うときに還元するだけ


西洋おじさんと酒呑童子は

「うるさいから」

という理由で、簡単に時間も止めて

積み重なって阿鼻叫喚したままストップしてる人々の惨事を横目に、そこでお酒を飲み始めた



私とぬらりひょんは会議室に戻った。

会議は、なんかもうよくわからない話になっている上に

人間達だけが一方的に議論っぽいことをやってるだけで、妖怪サイドの社長は何にも言わないまま退屈そうに眺めてた


でも、共存、世界の中で妖怪と人間が生存していくためには何とか折り合いをつけて手を組んでやっていくしかない



それにしても人間達だけ傲慢で欲深く、本音と建前も違うし、そこもまた不快で厄介

どストレートに要求を言うとか、対価はこれだけのことが出来るからそれに見合う事をしてくれとか、言えばすぐに済むのに

変な接待をしてきたりゴマスリしたり、妙な加算を計算、期待して勝手になんかしてくるからそれが物凄く面倒で困るっぽい


妖怪たちからしたら

変な飲み会やゴルフを勝手にされたり

欲しくないお土産をもらったりして

「あれをしたんだからここはサービスしてくださいよ」みたいな風にされると、わけわかんなくなるので

出来るだけ余計な、無駄な関与はしないで

はじめからお互いゼロスタートでどストレートに希望や意見を言って、納得したら対等に利益を与え合って

最小限、必要最低限の関わりでやっていきたいのに

人間の勝手な変なサービスを押し付けられて「まけてください」を言語外で勝手に期待されて、

本当は10ほしいのに8でいいですと言われて、でもこちらから察してあげて10あげますと言わないと「そこはそっちが10と言うところだろ…空気読めよ、この様式美、遠慮が美徳なんだ」みたいになるのが、さっぱり理解できない。




私が自分の会社のオフィスに戻ると

トイレクリーニングの業者さんが来ていて

事務員さんに「トイレの汚れをクリーニングでピカピカに大体ここにアンモニアやカルシウムがガビガビに蓄積して」とパンフレット開きながら説明していた



私はトイレ掃除が大好きで、トイレ掃除には自信を持っている。

私がトイレを掃除したら、素手で触っても平気なほどツルツルピカピカ清潔だ。

だから慌てて

「うちのトイレの事ですか!?トイレ掃除が至らなかったでしょうか!」

と聞いたら

「違うよ〜うちじゃなくて、青木さんの家のトイレの事で相談してるの〜」

と言われた


するとそこのオフィスをまとめている支店長的な女性が来て

「会議はどうだったの?誰と会った?」

と聞かれ

「社長がいました。途中でぬらりひょんがきたので、お茶しました」

というようなことを答えた。














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