2年くらい前に流行った本です。
本の整理していて、手にとってしまい久しぶりにこれを読むことに一晩費やしてしまいました。
久しぶりに明確に思い出したい単語があったからです。
それは作者の造語ですが「可能主義者」という言葉。
引用すると「可能主義者」とは、根拠のない希望を持たず
根拠のない不安を持たず
いかなる時も「ドラマチックすぎる世界の見方」を持たない人のことを言う。
ということです。
「人類のこれまでの進歩を見れば、さらなる進歩は可能なはずだ」という考え方は
楽観主義とは性質が全く異なります。
日本は権威主義の部分がありますので、作者の意図ではないと思いますが
作者のハンスロリングという方はスウェーデン人。医師であり公衆衛生学の教授です。
タイム誌の世界で最も影響力のある100人に選ばれています。
世界保健機構やユニセフのアドバイザーをしていた方です。2017年この本を遺稿として死去しています。
要は統計学でみていくと世界はどんどん良くなっているんです。
それもここ20年くらいで尋常じゃないくらいに。
平均の捉え方やプロガバンダを間違えることでものすごく世界の見方を勘違いしているということを訴えています。
(僕の要約なのでご自身で読んでみてください。これは無駄にはなりません。)
僕は世界の捉え方とまで飛躍しませんが
例えば病院についても可能主義者として現状を捉えています。
「悪い」と「よくなっている」は必ず両立します。
どちらか一方ということは数学的にあり得ないんです。
だから「今」にフォーカスするとどうしても「良い」vs「悪い」の二項対立になってしまいますが
実際は「悪いことも起こりながら時間の経過とともにどんどん良くなっている」
という解釈が正しいんだと思います。
現状の日本に関してもネガテイブが刺激され、考えずに感じているだけなんだと思います。
「何もかも順調だ」と主張するとバカ同然に思われるかもですが
今までの進歩から目を背けることも同じくらい馬鹿馬鹿しいことです。
大事なのは正しいデータを基に考えること。
考えて行動することです。
思考を捨てて感じるだけで良くなるのはフォースの世界だけ。
では。