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2022年6月25日、土曜日、TOHOシネマズ梅田の様子です。
昨夜の別館から、今朝は本館です。
公開二日目の『ベイビー・ブローカー』、お客さん入ってましたね!
終映後にロビーでリアル映画友のY君とばったり。
なぜか奥様のお迎えで、映画は観ていないということでした。
映画『ベイビー・ブローカー』、賛否両論でしょうね。三振かホームランやと思います。





『ベイビー・ブローカー』
解説: 『万引き家族』などの是枝裕和が監督などを務め、韓国の製作陣や俳優らと長年構想を練ってきたオリジナル企画を映画化したヒューマンドラマ。「赤ちゃんポスト」に預けられた赤ん坊と周囲の人々のエピソードが描かれる。『パラサイト 半地下の家族』などのソン・ガンホ、『ゴールデンスランバー』などのカン・ドンウォン、『空気人形』などのペ・ドゥナをはじめ、イ・ジウン、イ・ジュヨンらが共演する。第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出された。

あらすじ:クリーニング店を営む借金まみれのサンヒョン(ソン・ガンホ)と、「赤ちゃんポスト」がある施設に勤務するドンス(カン・ドンウォン)の裏の顔はベイビー・ブローカーだった。ある晩、二人は若い女性ソヨン(イ・ジウン)が赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をひそかに連れ去る。翌日考え直して戻って来たソヨンが赤ん坊がいないことに気づき警察に届けようとしたため、サンヒョンとドンスは自分たちのことを彼女に告白する。

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「産むなら捨てるな」で始まるこの映画が「生まれてくれてありがとう」へたどり着くまで、それぞれに暗い過去を持つ登場人物たちがどれだけ複雑に絡み合うのかを、私が延々と書き連ねてもしょうがない(爆汗)・・・。
いつものように、明確な答えが用意されていない是枝監督の“疑似家族物語”である『ベイビー・ブローカー』は、赤ちゃんポストに託された赤ん坊を巡る、優しい人達が織りなすホンマに優しいお話で、観る側が感じる“ツボ”は無限にある。

借金を抱え、やくざになってしまった知り合いの息子にかちこまれているサンヒョンは、牧師のふりして捨てられた赤ん坊を売り飛ばしていた。サンヒョンに協力して赤ちゃんを横流ししていたドンスというちんけな男たちが、自分が産んだ赤ん坊を捨てて後悔していたソヨンと里親を探し、その様子を現行犯逮捕しようと目論む女刑事二人との追跡をロードムービー形式で見せるこの作品、数多くの訳ありの登場人物たちは、「ウソン」と名付けられた赤ん坊を中心に繫がり、めまぐるしく心境を変化させる。

彼等の映画的に滑稽なつながりは、私が劇中で一番印象的だった、「この子は守れる人に育てられるべき」に集約されている。

「生まれてくれてありがとう」と言われるこの映画の登場人物たちは、自分たちが抱えて守る赤ん坊に、自分の姿を投影している・・・「この子は私だ」「こいつは俺だ。俺もこうだったんだ」と。
だから最悪の状況の中から、赤ん坊が幸せになるベストとはなにか?しか考えないようになるんです。正論から法を犯すモノまで(爆汗)・・・。
それが無意識にお互いの立場や垣根を超えて、壮絶な守り合いになっているこの物語は繊細かつ巧妙。
この映画に限って言えば、一切の涙がないところがかえって良いのですよね・・・。

[2022年6月25日、『ベイビー・ブローカー』、TOHOシネマズ梅田・スクリーン②にて鑑賞]
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